ファイルメーカー大好き,ファイルメーカー・エバンジェリストの筆者が,ようやくちょっと使いでのあるオンライン・データベース・システムに出会った。googleの「appsheet」というカード型データベース・システムである。データベース同士のリレーショナル・データベースも構築できる。ノンコードで構築できる点も,ファイルメーカーとよく似たコンセプトである。
2020年に,AppSheet社をGoogleが買収し,googleのアプリケーションとの連携を意識したシステムになっている。ベースとなるテーブル(表)は,google drive上に置いたgoogle spreadsheetである。この表から「機能拡張」でappsheetにつないでデータを読み込み,カード型のデータベースを構築する。
このデータを「View」という機能を使って,表計算風に表示したり,フォーム状に表示したりできる。表示できる項目を変えることで,いろいろな解析ができる。
表計算風の表示では,あらかじめ指定の項目でソートしたり,フィルタを掛けて表示するデータを絞ることもできる。
パソコンからはWebブラウザーで表示できるし,スマホやタブレットだとAndroidでもiOSでも同名のアプリがある。とりあえず,同じgoogleアカウントでログインするとパソコンで作成したデータベースを操作できる。
この手の簡易データベースでは,表計算風に一覧表示した際,Excelと違って個別にセルの修正ができないことが多く,入力フォームを開く必要があるのだが,appsheetでは「ワンタッチ編集」機能にチェックを入れておくと,表計算風の一覧表示画面において個別のセルを変更できる。この辺りも,ファイルメーカーに近い使いごこちだった。
appsheet側で加えた変更は,元となっているspreadsheetでも変更される。逆にspreadsheet側で変更したデータもappsheet側に同期して反映される。
無料プランは,基本的に個人使用に限られる。共有するにはセキュリティー設定もできる有料プランが必要になってくる。
リレーショナル機能も装備されているが,これはまだ試していない。また,セルのカスタマイズなどがどこまでできるのかも不明である。もう少し試してみたい。有料プランになると,ファイルメーカーでいうところのスクリプト処理による自動化ができるようである。ちょっと楽しめるシステムに出会えて,ワクワクしているところである。また報告して行きたい。