jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

「ガマン」が死語に

日本人の好きな言葉に「忍」がある、と思っていた。しかし、現在の日本人にこの「忍」は死語のようである。

同類の言葉として、「ガマン」も死語と化している。何かに縛られるのが嫌だという。 

欧米は、根っこが狩猟民のようで、1人で暮らすマインドがある。自分の好きなことを仕事にし、企業に属していても個人主義であり、合わなければ飛び出していく。これが普通で、社会もこれを受け入れる素地がある。

現在の日本も、ようやく若い世代がこのマインドになり、ベンチャー的に新しいビジネスがどんどん生まれている。終身雇用制が崩壊し、若い労働力が流動的になっている。

一方で、定年齢の引き上げというワケの分からないことも起きている。これは、終身雇用を前提とした議論ではないのか。いま、企業に属している人に対してだけの措置なのか。

就職活動は2019年現在は、応募側の売り手市場である。いい条件を求めての就職活動が続く。企業側は基本的にまだ、長く勤めてほしいという世代が経営しているが、応募する側はその企業への帰属意識はあまりない。仕事が気に入らなければ、案外簡単に辞めてしまう。「石の上にも3年」という言葉も死語なのだろう。

一方で、リクルートスーツや面接マニュアルに代表される画一化で、横並びの若者も多い。何とか就職したいという気持ちと裏腹に、その企業への帰属意識はないというギャップが生まれる。

「ガマン」が死語になった日本人。製造業の衰退がそれを象徴している。「キレる」犯罪の増加も、同じところから発している。経済に新しい波が必要である。すでに始まっているこの変化を、前向きに捉えて応援したい。