jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

感染県数が指数関数的に増加しているので,県単位でホワイト・ロックダウンを

2020年7月23日。これを書き始めた15時の1時間前に速報で,東京での新型コロナウイルス感染者数が360人台になる,という速報がテレビで流れた。

 まず,「感染者」ではなく「PCR検査陽性確認者」であることを理解してほしい。そして,検査は「今日」ではなく「昨日」,感染したのはさらに1週間から10日前,また,感染拡大も「今日」だけでなく「ここ数日間」,無症状のまま,身近な人に感染を拡大している可能性が高い,ということを認識してほしい。

 「感染第2波」という言い方を,政府もしないし,マスコミもしない。ある番組では,「政府が発表しないからマスコミも言わない」と関係者自身が語っていた。選挙になると,開票した30秒後に当選確実速報を“勝手に”出すマスコミが,責任を回避している。選挙をショーに見せかけるマスコミなのに,主張がないのではないかと言わざるを得ない。

 さて,選挙は最終的に投票用紙を手ですべて開いて,1枚1枚集計すれば,不正さえなければ結果は正しく出る。結果の見えている「予測」だからだ。しかし,新型コロナウイルス感染者数は,最終的な結果が見えないから,予測ができない。波なんだから,波の頂点が見えてから「あれが第2波でした」というのだろうか。梅雨明け宣言みたいなものなのかもしれない。

 第2波ではないと否定する根拠として,「爆発的な感染拡大状態ではないから」と一部の専門家が語っている。「病床も逼迫しているわけではない」と言っている。

 しかし,現実的に軽症状者,無症状者を一時隔離するためのホテルは,契約更新時期と重なって十分確保できておらず,自宅待機あるいは隔離場所を検索中という患者が7割を占める。高止まり,つまり,毎日50人前後とか100人前後とかいうなら,爆発的な拡大には見えないかもしれないが,2週間の待機療養をするわけだから,1日当たりの人数ではなく,累計で増えていくことをかんがえなければならない。

 つまり,常に1日100人であれば,患者数は,100人,200人,300人と直線的に増えているのだが,1週間前は1日200人前後,そして今1日300人前後となると,患者数は「指数関数的」に増えていると考えられる。これをもってしてなお第2波と言わず,旅行キャンペーンにも突入してしまうことに,政治家の感覚と庶民の感覚のズレを感じざるを得ない。庶民は感じているが,政治家は感じないのだろう。これがデマを呼び,パニック的な行動を引き起こすことは,これまでも何度も体験しているはずだが,一向に改善されない。

 もう一つの指数関数は,感染者の出た都道府県の数で見られる。非常事態宣言後,毎日の感染者が確認された県は,東京都周辺の4県,大阪府周辺の3県,名古屋周辺の2県,そして北海道,という感じだったが,現時点では34県になっている。グラフにすると,おそらく指数関数的に増えていると思われる。第1波では,岩手県を除く全県が感染者を出していた。あと数日で,感染者を出さなかった県がなくなるだろう。

 筆者が数学で関数のグラフを習ったとき,指数関数はすぐにグラフ用紙からはみ出てしまうという印象だった。対数グラフを使うと,指数関数も直線で表現できてしまう。

 しかし対数グラフの軸の目盛を見ると,1の次は10,その次が100,1000と目盛られている。急速に増えるというイメージをグラフの上で認識できていた。おそらくそれは,関数グラフを値を鉛筆でプロットしてから手でつなぐ,という表現をしていたからだと思う。

 今の学校で,対数グラフは使うのだろうか。軸の目盛を手で書き入れ,値をプロットして選でつなぐという作業をほとんどしないのではないか。教科書のきれいな曲線グラフを見て,「はい,これが指数関数」「ふんふん」で終わっているのではないか。

 数字の範囲も,昔はたとえば長さで言えば1mmから1kmぐらいの範囲で,しかもmmとkmが同時に出てくる場面はなかった。いまは,たとえばカーナビであれば1000kmから1mまで同じ画面で拡大縮小できてしまう。

 さらにこれに拍車をかけているのが,半導体技術およびコンピュータ技術の進展であろう。筆者が最初に出会った記録メディアといえばフロッピーディスクで,容量は720KBだった(その前の500KBなんて時代も知っている)。これがCDだと720MBになった。ここですでに1000倍ある。DVDが1.4GB,Bluelayが24GBである。さらに1000倍になった。

 スマートフォンの記録メディアとして使われているSDカードは,たぶんスタートは256MBだった。すぐに1GB品が出てきて,4GB,8GB,16GB,32GB,64GB,128GB,256GBと毎年のように増え続けているのに,価格は変わらない。スマホの記録容量も,当初は1GBだったが現在は256GBは普通という。

 つまり,指数関数的に数字が拡大する現在,数字に対する感覚が麻痺しているのではないかと思われるのである。仮に東京の1日の感染者数(陽性確認者数)を300人とすると,その数を隔離する病院やホテルなどの部屋を毎日300室ずつ増やしていく必要がある。1ヶ月30日続くと単純計算で約1万室,2週間で陰性になってすべて退院したとしても3000室を確保する必要がある。今の都内にその“空き部屋の在庫”はあるかと言えば,ない。1日の確認者数がさらに増えれば,部屋数を毎日増やしていかなければならない。

 ベストセラー本であれば,あらかじめ販売数が予測できれば,その数を印刷して在庫として抱えていても1ヶ月もすれば放出してしまい,あとは需要に応じて増刷すれば10日もあれば供給できる。しかし,感染確認者の増加に伴うホテルの部屋の確保は,予めの予測することも難しければ,感染者数が増え始めたときにすぐに手配しても供給できるものではない。

 中国武漢で最初の感染拡大があった際,「4000人分の病棟を1週間で作る」と報道され,それは無理なのではと思っていたら,実際に実現してしまった。古くなった高速道路を取り壊すのに,数百台のパワーショベルを並べて一斉に取り崩す場面を見て唖然としたことを思い出す。やり方は荒っぽいが,とにかく「決めてすぐ実行する」という躊躇しない姿勢は,決してスマートではないが,すごいなと思ったりする。今の日本の政治家,実業家にこれを望むのは無理だろう。日々,自らの地盤のご機嫌を伺い,自らの財をなすために時間と頭を使い,そしてマスク配布だ,キャンペーンだ,ロケットを飛ばすだ,など,好き勝手にやっているように思えてならない。

 「様子見」とは,次に何かあった場合にすぐに手を打つための準備をすることである。ただ,出てきた数字を見て議論し,具体的な数値指標も作らずに日々を過ごすことは,「日和見」と言われても仕方ないのではないか。

 東京都でも大阪府でも神奈川県でもどこでもいいから,「自分たちの県だけでも守る」方策をすぐに実行すべきだろう。そのためには,感染確認者数がまだ1桁で十分に隔離できるという今の段階で,新幹線の駅や高速道路の出入り口を本気で封鎖して,県外者をまず入れない「ホワイト・ロックダウン」を宣言すべきだと考える。県民パスポートを発行し,順次PCR検査を実施して陰性確認をした後,県内で大いに移動,観光をして産業復興する。インバウンド需要ではなく,県内で需要を循環させることで,経済も復興させるのである。各都道府県の知事殿,いまこそご決断を。