jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

マウスシールドは今回はお蔵入りに

本ブログでは,三角コーナー用の不織布でのマスク自作の話題と,マウスシールドを購入した話題が,比較的よく読んでいただいている。それぞれ,まだ話題が盛り上がる直前にいち早く取り上げた話題だからだろうか。

 このうち,自作の三角コーナー不織布マスクは,いまだに現役である。マイクロ飛沫の拡散は防止できないが,通常の飛沫はキャッチでき,通気性がいいため,しゃべり仕事をするときに愛用している。市販のワンタイム不織布マスクよりもしゃべりやすい。布マスクは顔に密着するため,しゃべり仕事ではどんどんずれ落ちてしまうのだが,自作の三角コーナー不織布マスクは,ずれない。毛羽立ちも少なく,肌がチクチクすることもない。最初に買った材料で最初に作った割に,なかなか優秀であった。

 さて夏場の飛沫拡散防止用に,マスクに代わって使えないかと考えてテストしたのがマウスシールドである。正面の飛沫飛散をキャッチする能力はあるが,周囲に漏れる飛沫は防げない。もちろんマイクロ飛沫の拡散を防ぐ能力もない。こうなると,口元が見える,という以外のメリットが見えてこなくなった。

 マイクロ飛沫のことを考えると,オフィスやテレビのスタジオで使っている透明パーティションの効果も怪しくなってくる。適切な空調による排気との組み合わせが必要だからだ。カウンターやレジのパーティションは広い範囲を覆っており,飛沫防止,飛沫拡散防止に有効だが,板状のパーティションは効果が限定的に思えてくる。テレビ番組のセットは,正直「対策してますポーズ」にしか見えないときもある。

 同様に,マウスシールドも「対策してますポーズ」にしか見えなくなってきた。比較的初期にマウスシールドを採用したのは,立憲民主党の枝野氏だった。自由民主党の総裁選挙では岸氏も着用していた。しかし,何よりもポーズっぽく見えるようになったのは,財務大臣の麻生氏が使っているヘッドセット型のマウスシールドからである。

 筆者も,複数の教職の方にオススメしていた。人と面と向かって話す仕事をしている場合は,役に立つと考えたからだ。しかし,マイクロ飛沫が問題になってからは,あまりオススメではないと考えるようになった。当初の用途である屋外作業時のマスク代わりがベストな用途のようだ。

 それでも,マイクロ飛沫が問題になるのは,くしゃみをするときであって,通常の話をするときには通常の唾液の飛沫を防げるマウスシールドは,役に立つ。ただし,新型コロナウイルスについては,まだ防止策の決定版がないので,マイクロ飛沫の拡散を防げないという難点があるため,筆者のマウスシールドは,今回はこのままお蔵入りすることになる。

 昨日,100円ショップの「キャンドゥ」でまた新しいコンセプトの商品を見つけた。「アイシールド」。マスクに取り付けて,顔の上部を覆う透明の板である。飛沫が目に入り,粘膜から感染するのを防ぐという。なるほどな,と思ったが,メガネでも防げる。また目からの感染は主に,自分の手指で目をこすることで起きるため,シールドとはあまり関係がない。いちおう購入した。コレクションみたいなものかもしれない。

 不織布製のワンタイムマスクの不足を受けて,世の中では布マスクの自作が広がり,そして世界中の繊維業界がこぞって布マスクの生産を始めた。各地の伝統の生地を使って夏場に向けた製品が紹介された。海外では,有名ブランドが高額のマスクを販売した。

 現在,通常のワンタイムマスクは,不足時の買いだめ分の放出も含めてほぼ潤沢に供給されてきているように思われる。しかし,日本ですらマスクをこれほどの頻度で使用することはなかったのに加え,あのアメリカやヨーロッパ各国,そしてアフリカを含めて世界中でマスクの需要がまだまだ増えることが予想される。医療用の高性能マスクも,まだまだ十分ではないようだ。

 しかし,正しい備蓄と生産を続けることで,日本でもワンタイムマスクを普通に使用していいのではないか。飛沫拡散防止効果は,結局はワンタイムマスクに軍配が上がる。飛沫罹患防止効果もワンタイムマスクの方が上である。特にマイクロ飛沫の防止効果は,正しく使えばワンタイムマスクの方が性能がいい。これからの冬場は,インフルエンザウイルスとのダブルパンチがある程度予想される。咳くしゃみによるマイクロ飛沫の拡散防止のためには,布マスクよりワンタイムマスクである。

 筆者は,医療専門家が唱えるほどワンタイムマスクの再使用禁止には異論がある。マスク面に意図的に触らない,一度外したら二度と使わない,外したらビニール袋に捨てるが中の空気が漏れないように処理する,などなど。しかしこれは,医療現場で症状のある,あるいはその心配のある患者さんと向かい合う医療関係者が気をつけてマスクを処理する方法である。一般人は,新型コロナウイルスについては現在はそれほど濃密な場所にいることもない。普通に取り扱って,取り扱った手は手洗いし,手指で目に触れないようにするなどの注意を払えば,マスクを触って感染する危険はそれほどないのではないかと考える(もちろん,ワンタイムマスクを毎回破棄することはより安全ではあり,理想的だが,少し過剰な対応ではないかとも思えるのである)。

 現在のように,窓開けで換気に注意している電車内で,隣で咳をする人がいなければ,基本的に乗車中に感染者と接近していないと判断している。オフィスでも同様である。顔見知りばかりがそこにはいるため,基本的にそこには感染者はいないと考えている。したがって,電車内でもオフィスでも,長時間滞在していても,感染リスクは低いと考えている。不特定多数とすれ違う街角でも,前を歩く人がマスクなしで咳をしていたら問題だが,マスクなしで大声で話しながらすれ違っても,それは一瞬だと考えている。したがって,自分のマスクにウイルスが付着する可能性は,現在は極めて低いと考えている。したがって,筆者はワンタイムマスクをワンタイムではなく使っている。これはあくまでも個人の判断である。他人には推薦しない。Good luck for me.