jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

「アルコール禁止」「料理だけで勝負」の提案

新型コロナウイルス感染の第三波が,日本にも訪れたようだ。マスク装着率でおそらく世界でも群を抜いて高く,手指洗いの習慣があり,何よりも基本的な礼儀マナーも評価されている。この日本で,第三波が来てしまうとは,季節がら冬場に入ったという理由はさておき,まことに残念でならない。

 つい1ヶ月ほど前,今年のインフルエンザ感染者数が,例年は3000人を越えている時期にわずか7人と少なく,これも新型コロナウイルス対策でマスク,手洗い,換気などが着実に進められているからだ,と評価されていた。

 毎年,厄介だったインフルエンザが,今年は抑えられるかもしれないという期待があった。ワクチン接種も65歳以上で早めに始まり,65歳以下も10月末にはスタートした。しかし,11月に入って早くも,インフルエンザワクチンの在庫がなくなってしまっている。予約していた人の分を残すと,飛び込みでは接種できない状態になっている。

 飲食店やホテル,公共交通機関新型コロナウイルス対策もかなり徹底されている。客側も基本的な対策は守っているように見える。それでも感染拡大が止まらないのはなぜかをもう一度考えてみる必要がありそうだ。

 まず病院。残念ながらクラスターの発生を防ぎきれない。そこに感染者が存在するからだ。医療関係者の緊張状態が継続しており,そのご苦労は計り知れないものがある。がんばっていただきたい。

 介護施設でのクラスターは,なぜ起こるのか不思議な気がしている。来訪者は制限され,そもそも自分の身内のいる施設にウイルスを持ち込まないようにすることは,家族なら当然気をつけているはずだからだ。すると介護施設職員や介護者が持ち込んでいる可能性を否定できない。介護現場のストレスと,そのストレス解消のためのカラオケや飲酒などの過程で感染を受けていないとも限らない。

 大学とプロスポーツ。以前から指摘しているが,クラブ活動や寮生活などでの油断があるのではないか。クラスター発生がほぼ男性のグループに限られている。活動後のアルコール摂取,そして高歌放吟。油断の要素が見えてくる。プロスポーツの世界はPCR検査の機会が近くにあり,「事前に関係者全員のPCR検査を実施」することもできるが,それでもあらゆる競技で感染者やクラスターの発生が見られる。まして,大学生のサークルや学生寮は,検査の機会が基本的にない。どこでクラスターが発生してもおかしくない状況である。

 ここまで見てきて,いちばん問題なのは「アルコール摂取による気の緩み」ではないかと考える。店側がいくら対策を講じても,飲酒による気の緩みで大声を上げ,マスクを外し,そのあとカラオケに行く,などの個々の行動までは制限できない。

 問題は,ここでの感染が次に持ち込まれるのが,寮であったり,家庭だったりすることである。家庭内感染が全体の40%にも増えていることは,その火種が小さい子どもたちの学校にあるのではなく,飲んで帰ってきたお父さんやお兄さんであると特定することができるのではないか。

 「飲んだら(家に)帰るな。飲むなら家飲み」は,「飲んだら乗るな。乗るなら飲むな」のパロディーで,リズムが悪いのが難点だが,趣旨はわかっていただけないかと思っている。ただ,家に帰らないとすると,どこに行ったらいいのか,また迷ってしまう。

 新しい提案として「外飲み」を控える施策が必要なのではないだろうか。「食事」はいいが「お酒」はダメという制限はできないだろうか。飲食店でのアルコール提供を基本的に止める。美食家の方や,料理人自身は,料理とアルコールの相乗効果は当然理解されているとは思うが,ここは「料理の味だけで勝負」してはどうだろうか。ほろ酔い加減は人によって違うが,アルコールは1杯のみとし,あとは料理と合ったノンアルコール飲料を提供してお客をうならせるぐらいの気概を示してはどうか。

 アルコールの量が増えれば増えるほど,正直言って人間の判断能力は確実に下がる。それがまた,アルコールの杯数を重ねる気の緩みにもつながる。酔ってきたら,正直,酒の味も料理の味もわからなくなっている。昔はこれを利用して,薄めた酒や,ノンブランドの酒をだまして飲ませていたこともあるだろう。そのような頭で料理を食べさせて,料理人として納得いく仕事をしていると言えるだろうか。ただの金儲けにすぎないような気がする。

 これを実行すると,いわゆる「飲み屋」「居酒屋」はなくなってしまう。庶民のための店ではあるが,ここは食事で勝負する事業形態への転換を図ってもらいたい。

 さらに「接待を伴う飲食店」もなくなってしまう。これこそ時代の流れなのではないだろうか。正直,女性の性を看板として客を集め,大金を出させるという事業モデルは,beyond gender時代にはあってはならないのではないだろうかと考えるのだが,男性の性欲を抑制する方法を開発しない限り,買う側も売る側も減らないような気がする。一般人ももちろんだが,「先生族」(政治家,医者,弁護士など)と成金経営者など,地位と金を持った人種の行動をいかに制限できるかがカギを握る。

 さらに高級飲食店なども「○○様御用達」とふんぞり返って「一見さんお断り」「座るだけでウン万円」などという仕事をしている時代ではなくなりつつあるのではないかと思う。

 さあ,飲むなら家でゆっくり飲みましょう。懐にも優しい。オンライン飲み会で盛り上がるのもよし。食事も取り寄せでいいものが手に入る。中国や日本の一部で実証実験が始まっている無人の宅配車などをもっと活用して,普通の荷物だけでなく,「無人Uber車」ができてもいいのではないか。大きく社会構造を変えるチャンスととらえるべき時期なのではないだろうか。