今日は,これまでとまったく違う話題をコメントすることにする。
さて,我が家にはインクジェット方式のカラープリンターが1台,トナー方式のLEDモノクロプリンターが2台ある。LEDプリンターは,結構早い時期に購入した。当時,7万円ぐらいだったと思う。ネットワークにつながるBrotherのモノクロLEDプリンターで,それまで使っていたインクジェットプリンターのインクの減りが速いので,事務用プリント用に導入した。すでに市場には交換用トナーもなく,最後の1本のトナーを装着して,息子の部屋で使用してもらっている。
この後継機として,やはりBrotherの複合機を2020年に導入した。インクシート方式のFAX機が調子が悪くなったため,FAXとモノクロプリンターの兼用の複合機として導入した。両面印刷ができ,オートシートフィーダも付いており,大学の資料をプリントするのに息子たちには好評のプリンターである。
カラーのインクジェットプリンターは,現在は4台目である。最初は単機能のカラープリンター。次はスキャナーとの複合機で,CD-Rのレーベル印刷をするために購入した。3台目もCD-Rレーベルプリント機能を重視して購入したが,インクの目詰まりが結構はげしく,インク吸着シートの交換に結構な費用がかかるというので,4台目の導入が2020年の初頭である。
導入したのはCanonのG6030という複合機である。これまではずっと,Epsonのインクジェットプリンターを買っていた。Canonのインクジェットプリンターは「バブルジェット」という方式で,インクヘッドで電圧をかけて加熱してバブルを発生させ,その力でインクを飛ばすという方式である。Epsonの圧電素子によるインクを飛ばす方式に比べてやや不安定要素を持っていると思い,なかなか手がでなかった。 セイコーエプソンという企業に絶対的な信頼を持っていたことも,なかなか乗り換えられなかった理由である。
Canon G6030という機種は,「大容量インクタンク」を売り物にした機種である。当初,Epsonの大容量インクタンク方式のプリンターを考えていたが,某電化製品量販店で「大容量インクタンクタイプなら,Canonがお勧め」という言葉に乗せられて,G6030を購入した。
これまでのインクジェットプリンターは,とにかくインクの交換が面倒だった。カラーインクの消費量は,色によって異なるため,インクごとに交換できるのは便利だったが,とにかく面倒だった。インクカートリッジを1セット購入すると,7000円ぐらいかかる。互換インクでも3000円ぐらいである。インクカートリッジを認識しなかったり,どうみてもインクの量が少ないカートリッジをだまされて購入させられたりした。補充インクをカートリッジに詰め替えることも何度か経験したが,これがなかなか面倒で,手はインクで汚れるは,予定より早くインクがなくなるは,ととにかく面倒だった。
大容量インクタンク式は,一つの夢だった。インクカートリッジの交換頻度が減り,インクの補充も簡単だと思った。確かにそうだった。非常に満足していた。
ところが,この年末の年賀状需要期になって,トラブルが生じた。シアン(青色)インクがどうしても出なくなってしまったのである。インクヘッドのメンテナンス,クリーン,ヘビークリーンと試してみたが,シアンインクがどうしても出なかった。
これまでのインクジェットプリンターなら,シアンインクがでなくなったら,シアインクカートリッジを購入して,カートリッジを交換すれば難なく解決できた。
ところが,大容量インクタンク方式のインクジェットプリンターでは,インクカートリッジを交換する,という手段をとることができない。インクヘッドを交換しなければ,インクの出を直すことができないのである。
このG6030を勧められて購入した店舗で,このインクヘッドを取り扱っているかどうかを確認したところ,メーカーからの取り寄せになるという。これまでのインクジェットプリンターは,ちまたにインクカートリッジは山のように販売されているのだが,G6030のインクヘッドは,メーカー在庫の取り寄せになるというのである。
当初,1週間から10日ぐらいで取り寄せられるとのことだったが,実際に店に出向いて注文したら,2週間もかかるという。店舗にも在庫はなかった。
これから年賀状印刷をするという年に1度の大イベントを目の前にして,不調になったときに在庫を持っていない,というのは,致命的な欠点である。
まず,店舗さまには,インクヘッドの在庫を確保しておくことを提案したい。とにかく,1日も早く復旧させたいのに,2週間も取り寄せを待たされるというのは,考えにくい。
そこで筆者が何をしたかというと,交換用インクジェットヘッドの型番から,通販ショップでの購入に踏み切った。1日後に到着した。この在庫は適切であると評価できる。
そうすると,量販店でメーカー取り寄せになぜこれほど時間がかかるのかが不思議である。
このインクヘッドがないと,何もできないのである。これまでの機種は,インクカートリッジを交換すればすぐに使えたし,インクカートリッジはどこでも購入できた。しかし,インクヘッドの不具合は,ユーザーにとっては脅威である。そこで2週間も待たされていいのだろうか。
量販店はまず,インクヘッドの在庫を多少は持っておくことを提案したい。これは,Canon側も積極的に添付に在庫を持つように指導すべきである。
先に注文したヘッドは,次回の不具合の時のために取り置いておこうと思っている。大容量インクタンク式インクジェットプリンターをお求めの方にも,注意を喚起しておきたい。