jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

司法・警察に対する不信感はもう絶望の域

前から「先生族」として法を守る立ち場にある弁護士,検察官,裁判官などの不祥事については,何度かコメントしてきた。一般的な視点で言えば,高学歴,高収入な上級市民と考えられる。高収入については,最近はバラつきがあるがいずれにしても資格を得るためには人並み以上の勉強をしてきた人たちである。知識面での上級市民である。

 一方で指摘されているのは,社会性のなさである。大学を通じて司法試験の準備のために人生を賭けて勉強に集中してきた。六法全書がすべて,判例研究がすべてという人も多い。無事,司法試験に合格してそれぞれの職を始めるが,ここまでの5年ほどの間,人付き合いが偏っている人が多い。いわゆる社会的常識がない,と言われるケースが多い。これが,さまざまな犯罪に結びついているのではないかという憶測がある。筆者は基本的に信用をしていない。

 もう一方で,法を守るために実働部隊が警察官である。こちらも,国家公務員試験,地方公務員試験を経て職につく。その中には,法の知識も武道などの心得も,きちんと教育を受けるはずである。犯罪に対する使命感は,人一倍大きいのではないかと思いたくなるのだが,その警察官による不祥事も跡を絶たない。

 筆者が子供のころは,警察官は「おまわりさん」だった。街をパトロールし,犯罪が起きない安心な街を守ってくれる頼りがいのある職業だった。だから,拾得物があると交番に届け,道が分からなければ交番を訪ねると親切に教えてくれた,という好印象がある。

 一方ドラマを見ても分かるが,夏場でも制服をきちんと着,帽子を被り,交番の前でずっと立っている,という大変な仕事だなと思う。決して収入がいいわけでもなく,責任も重いわりに,危険に巻き込まれる可能性が高い。もめごとがあれば身体を張って割って入らなければならない。相手が武器を持っている可能性もある。いくら武道の鍛錬があっても,ストレスは高い。警察に対して基本的に反感を持っている人も少なからずいる。交番の襲撃も何度も行われている。

 それでも,市民を守り,悪を憎み,平和を維持する,という誇りある仕事であるという意識で,業務に当たられている人がほとんどである中で,業務に不適合と思われるごく一部の人が犯罪に手を染めてしまうのではないかと思い,とても残念な思いである。

 人気ドラマ「相棒」シリーズでも,警察内部の不祥事がテーマになることが多い。行政側の不祥事と司法側の不祥事がどこかでつながってきて,現場の正義をかざす杉下右京と対立する。他のドラマでも,警視庁(東京都)と警察庁,県警と警視庁などの縄張り争いが描かれる。これが架空の小説ならと思いつつ,実際に警察や司法の不祥事が起きるたびに,「こういう不祥事をテーマにしていたら,誰もおまわりさんにならないのではないか」と心配になる。

 今日2021/6/3も,60歳の警視が公共のトイレのトイレットペーパー5個を盗んだというニュースがあった。減給の懲戒処分があったが依願退職したという。60歳なら退職金も満額である。これもまたがっかりさせられる犯罪である。このほか,わいせつ行為,不法侵入,窃盗,盗撮,拾得物の横流し,さらに押収した覚醒剤横流しなど,一般の犯罪者でもしないことを平気でするように見えるのが,実に嘆かわしい。

 先生族には「聖人」であってほしいと願うのとともに,警察官にも「聖人」であることを期待したい。収入面,社会的地位,業務上のストレスなどを考えても,そこは警察官という仕事の誇りで自分を律してほしいのである。警察官のホコリ(埃)にならないようにしてもらいたいが,これもコメントするだけ虚しくなってくる事実である。