2022年9月に入って、通常勤務に戻した。筆者は相変わらずマスク着用が原則だが、オフィスは基本的に感染者がいないことがほぼ確実なので、毎時5分は外しっぱなしにしている。マスクインナーカバーも使用し、比較的楽なはずだが、やはり1日中マスク着用はきつい。
第7波が、筆者のほぼ予測どおりに8月末でピークアウトしたようだ。下図の緑のラインは,まだ感染が拡大し続けていた8/4に予測したもので,8月いっぱいでピークアウトし,その後はダラダラと9月末にかけて減るとしたものである。再びリバウンドがないことを祈りたい。
これからは寒い季節でのインフルエンザとの二重感染も危惧されている。まだまだ気は抜けないと思って緊張感を持って出勤しているが、世の中はもはや無法地帯状態になっている。
電車の窓開けを電鉄側もいい加減になっている。乗客も咳エチケットは相変わらず守れず、1車両に2人は必ず咳をし続ける。迷惑であることに気づかないばかりか、検査にも絶対に行かない人たちである。
とにかく、「ゴホンといえばオミクロン」である 6月に咳をしていることがおかしい--それはオミクロンです - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2022/6/15。少なくとも症状のある人たちを即、車両から排除してほしいのだが、これを実行する人がいない。中国なら軍隊の出番だが、日本にはその仕組みがない。
そこで提案は,警察による抜き打ちの「咳ばらいネズミ取り」である。
もっとも,警察の問題は自分たちの縄張り意識の高さである。スピード違反を取り締まる実際のネズミ捕りを行うのは交通警察である。街のパトロールや交番勤務は地域警察,ストーカー被害や少年犯罪の取り締まりは生活安全警察というようである。ほかにも,刑事警察,警備警察,総務・警務警察がある。これが都道府県警察,つまり「県警」と東京の「警視庁」の職種である。そして各都道府県の警察本部の現場の実行部隊として,所轄署が置かれ,実際の街角の職場が交番や派出所ということになる。さらに,行政官庁としての警察庁が都道府県警察の上部組織としてある。
ドラマでは,警視庁と警察庁,県警と所轄署,一課と六課など,組織の壁を越えることによる内部のいざこざが描かれることも多い。実際は,棲み分けてお互いに干渉しないのではないだろうか。
ネズミ捕りを行う交通警察は,基本は高圧的である。何しろ,交通違反は明確な取り締まり対象であり,猶予の余地がないからである。現場を押さえ,逃げれば追いかける。有無を言わさない。
一方,咳ばらいネズミ捕りはどうだろうか。日頃の取り締まりに慣れた交通警察は担当してはくれない。街中の咳ばらいだと交番勤務の警察官が業務に当たると思われるが,暴力沙汰など犯罪を犯しているわけではないので,咳ばらいの取り締まりなどできないと言うだろう。まして,電車の中に警察が乗って巡回するといった海外のような取り締まりは今のところ日本では実現しない。
結局,交通警察以外は,警察による抑止力がほとんど効かないのが日本である。
地下鉄サリン事件が起きたのは1995年3月20日。その後,しばらくの間は電車内での大きな事件は起きなかったように思うのだが,近年は急に薬品や燃焼物,刃物を使った犯罪が増えている。また,相変わらず痴漢行為も減っていないようである。
ニューヨークの地下鉄は現在はどうかわからないが,30年前に筆者が留学していたころは2両に1人の割合で制服警察官が乗っていて,乗客の乗り降りのチェックや車内の巡回をしていた。殺傷事件も頻繁に起きていたニューヨーク地下鉄ならではの重々しい雰囲気だったが,抑止力はたしかに効いており,筆者のようなアジア人でも安心して乗れた。現場での事件対応も早かったと思われる。
これに対して,日本の電車内はいかにも無防備である。航空機は,荷物チェックから金属探知機までさまざまなチェックをした上で搭乗ができるが,電車の場合は持ち物チェックも身体チェックも何もない。車内でなにか起きても,「SOSボタンを押してください」と言われているだけで,車掌がそれに答えたとしても,被害の拡大を防ぐことはできない。またそれを事前に監視できるカメラシステムも,プライバシーがどうこうという変な人権団体の主張によって車両に搭載できない。仮に搭載しても,これを常時監視するための人員も確保できないし,また残念ながら「犯罪を防止しよう」という積極的なマインドが,電鉄会社側には見られない。
自分たちで犯罪防止をできないのなら,警察と手を組んでもいいはずだが,警察もまた管轄外だと逃げ回る。結局,電車やバスなどの公共移動空間の中は,犯罪を誘発しやすい環境になっていると言える。
車内での放火や殺傷などの重大事件も,コロナ禍での人々の精神の荒廃の中で起きやすくなっている。咳ばらいや大声での談笑を注意した正義感のある若者が暴力を受けるという不条理な傷害事件も起きている。痴漢も後を絶たない。
ドラマで出てくる鉄道警察隊は,実際には都道府県警察の地域警察や生活安全警察の中にあるはずだが,おそらく私服警察なので目につかないのか,活動がまったく見えない。やはりドラマにあるように,大きなターミナル駅のパトロールが中心業務なのだろうか。
新型コロナウイルスが最初に「猛威を振るい始めた」2020年2月に筆者は, 国土交通大臣は,公共交通機関に乗車・入場禁止をさせるべき。 - jeyseni's diary 2020/2/21 と提言している。駅,改札の手前で,発熱のある人,咳やくしゃみをしている人,そしてマスクを着用していない人を阻止して,とにかく電車に乗せない,都心に向かわせない,という人流抑制とフィルタリングをすべき,と提言している。当時,電鉄会社は窓開けはおろか,マスク着用の呼びかけも一切していなかったことは,上記のリンク先を見ていただければ分かると思う。電車で窓開けを呼びかけ始めたのは,それから1年半も経ってオリンピックが終わって第5波がピークのころである 「Quiet Please」サインを,COVID-19対策にも使いたいのだが・・・。 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/8/31。あまりにも無責任ではないか。逆に,今でも車内放送での「マスク着用,窓開け,会話の制限」は同じ調子であり,駅での職員による窓開けもほとんど見られなくなっている。
ドラマでは,鉄道警察官は「ああ,鉄警さんね」みたいに軽く見なされている。「所轄は引っ込んでろ」的な階層意識もあるようである。一方で,警察官としての訓練を受ける中で,自分の腕力などの能力を過信してしまい,一般市民に対する謙虚さを失う人も出てしまうのかもしれない。実際,凶悪な犯罪に遭遇する機会は,警察官でもそれほど頻繁に起きるわけではなく,自分の能力の使い方を誤って行き過ぎの対応をしてしまう可能性があることは,海外の警察の例では,過剰防衛で相手を死に至らしめてしまうケースも多く起きてしまっている。
一方,同じくドラマでも描かれている機動捜査隊という都道府県警察の初動執行部隊は,街中を覆面パトロールカーで巡回して,事件現場にいち早く駆けつけて対応に当たる,という業務をしている。この「巡回」パトロールを電車やバスにも拡大できないかと思うのである。
提案としては,鉄道警察隊の要員増強による電車車両内パトロールの強化,あるいは機動捜査隊の巡回範囲を電車車内にまで拡大する,などの業務拡大によって,未然に事件発生を抑え,また事件が起きたときの初動をより早くして,被害の拡大を防ぐしかないのではないか。
日本は,いい加減に平和ボケとおさらばした方がいいと思うのだが,相変わらず無防備で派手な格好で,そして周囲のことも配慮せずに歩き回っている人々を見るにつけ,これがコロナ禍を日本で収束できない最大のバカ国民だと思えるのである。