jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

やり直しが効かない厳しさ--スポーツマンへの敬意を忘れるな

スポーツの世界に,「絶対」はありえない。現在進行中の北京冬季オリンピックでも,番狂わせが続いている。

 だいたい,筆者がその大事な試合を観戦すると,なぜかミスが出ていい結果が出ないことが多いので,できるだけリアルタイムでは試合を観ないことにしている。陰で応援する,という姿勢を取っているのだが,このオリンピックではなかなかいい結果が出ていない。

 外の会場は-30℃という極寒とかなりの強風というベストコンディションではないが,晴天続きで天気には恵まれているようである。吹雪でホワイトアウトしないだけ,マシかもしれない。

 最初のモーグルやジャンプなど,夜間の競技は選手にとっても厳しいのではないかと思うが,今回はスーツの規定違反による失格問題が出たり,ドーピング問題が出たりと,競技の途中ながらさまざまな暗雲が広がっている。

 基本的に,民主主義国で開かれるスポーツ大会は,大会運営団体による公平な運営がなされるというイメージがある。しかし,社会主義国での大会には,運営団体に加えて「国家」の圧力が加わっているイメージがある。今回の北京オリンピックも,開催直前に中国のテニス選手のセクハラ問題があり,なぜか大会中にその選手とIOCのバッハ会長との会談が開かれたという話題がある。また強制労働をさせているという噂のある新疆ウイグル地区の選手を開会式の最終聖火ランナーの1人に加えたものの会見は行わない,といった対応にも疑問が残る。非常に政治色を感じる大会になっている。

 昨年の東京オリンピック2020でも,IOCのバッハ会長の言動が物議を醸した。オリンピック貴族の振る舞いが横暴という話もあった。北京冬季オリンピックでも,バッハ会長と習近平国家主席の動きに不可解な面が見え隠れする。

 開催国がメダルラッシュ,というわけではないので,意図的な妨害がされているわけではないが,何となくトップ選手が狙われているような気もしないわけではない。しかも中国当局が動くというより,IOCが意図的に動いているような気がしているのは,筆者だけではないのではないか。

 演技をミスした中国の選手に対して中国国内のSNSでバッシングが行われたことが伝えられた。一方で,2/10の男子フィギュアスケートフリーの羽生結弦選手に対しては,中国のファンからも温かいメッセージが寄せられたと伝えられている。

 結果を出して当然,と思われているトップ選手たちへのプレッシャーは計り知れない。その雰囲気の中で結果が出せなかった選手も数多い。多くのスポーツでは,やり直しが効かない厳しさがある。4年に1度しか晴れ舞台のないオリンピック競技と,毎年数多くのツアーが行われる競技では,プレッシャーも大幅に異なる。今回も,ギャンブルに掛けて大技に臨んだ選手も多い。その決意に敬意を払えるように,すべてのスポーツマンに敬意を払いたい。変な裏工作や政治的なつながりがないことを祈りたい。