jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

海藻から液体容器やストロー--脱プラスチックの新しい動きに注目

海藻を原料にした新素材により脱プラスチックを目指す、英国のスタートアップNotpla社 - InfraBiz -インフラビズ- 2022/12/7。情報を知ったのは,2023/2/2のNHKのレポートである。Notpla Oohoという製品が風船のような液体用の包装カプセルで,飲み物を入れたり,調味料を入れることができる。

 同じNHKのレポートでは,インドネシアで海藻からストローを作って収入を確保することを伝えていた。海藻からストローを作る試みは,5年ぐらい前から世界各地でニュースとして伝えられていた。スターバックスが,海藻から作ったストローを採用するというニュースが2018年ごろに見られたが,日本のスターバックスは2021年から紙製のストローに変えるという対応になった。海藻ストローは「食べられる」ようなのだが,製紙会社の努力によるコスト競争で紙製が有利だったのかもしれない。

 Notpla社の海藻素材は,紙の表面に塗布して防水性を上げる効果もあり,ここでもプラスチックフィルムの代替が可能だという。

 正直言って,耐久性の面でプラスチックに完全に代替できるわけではない。なにしろプラスチックは,より薄く,より透明を目指しつつ,強度と耐久性を持たせてきたことで,人間の生活を便利にしてきた。湿気を通さず,曲がっても穴が開かず,錆びて穴が開くこともない。自然状態では50年どころか100年経っても完全に分解することはない。燃やせばなくなるが,大量のCO2やNOx,そして有害なダイオキシンを放出する。非常に高温になるため,焼却炉がもたなくなる。

 海藻による包装やストローなどは,短時間の使用には問題ないが,流通や保管などを考えると完全な代替策にはならない。一部の用途に限られるのだが,それでも第1歩を踏み出したといえよう。このまま,高強度で乾燥系の素材へ発展するのだろうか。

 プラスチック包装の代わりにアルミ箔と紙箱(板チョコ方式)--プラスチックの透明性は不必要と気持ちを切り替えよ - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2022/6/4。乾いたものの包装はアルミ箔と紙箱で代替させられるが,液体系は確かに難しい。アルミ缶で置き換えられるものはできるだけ替えた方がいいだろう。コンビニエンスストアのプラスチックカップによるコーヒー販売についても,やめるべきだろう。

 石油系プラスチックを基本的に禁止し,植物由来プラスチックに変えることと,超高温燃焼のプラスチックゴミ専用焼却炉の開発が必要ではないだろうか。