jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

モノづくり産業を推奨--しかし寿命3年や10年の製品づくりは地球には優しくないし逆に60年以上も使おうとする原発は危険

筆者は,モノづくりこそ国を支える産業だと信じている。これがなくなったから,21世紀に入って日本は凋落したと思っているからである。しかし,人間が作ったモノの寿命がやたらと短いのが気になっている。
 電化製品は,ほぼ8年が寿命である。8年経つと,設計も材料お製造も変わり,性能も省エネ性能も大幅に改善される。ユーザーとしては買い替えを考えてもいいタイミングかもしれない。しかし,たとえば30歳で家庭を持ったとして,60歳までに4回も買い替えることになる。
 クルマはもっと激しい。10年も同じクルマに乗る人は少ない。たいていは2回めの車検前に買い替えてしまう。4年ごとに買い替えることになる。クルマには中古車市場が充実しているが,それでも10年も乗られることはほとんどない。さらに,海外に輸出された場合は,壊れるまで使い続けることが多いが,逆に排ガスは汚くなり,地球にとっては良くない存在になる。
 筆者宅の日産セレナは2000年モデルで,23年になる。途中,トランスミッションが壊れて取り替えるという大トラブルがあった以外は,それほど大きな問題は起きずに現在に至っている。燃費も排ガス規制も最近のクルマとは比べ物にならないほど悪いが,クルマとしての基本である,走る・曲がる・止まるという基本性能には,あまり問題がないように思える。ただし,13年を過ぎると自動車税が2倍に跳ね上がるという理不尽は抱えている。
 一般人の住宅の寿命も,今や50年である。「100年住宅」などという歌い文句もあるが,メンテなしで過ごすことはできない。家族構成も変わる。一度地震を受けた住宅は,次の地震には耐えられない。新築時には基準をクリアしていても,30年先は「バケモノ屋敷」同然になろうとしていると感じる。
 もっと酷い例が,原発である。日本に40ある原発は,ほとんどが廃炉が決定されている。しかし,検査が通れば60年間以上も使えるように,自由民主党の賛成多数で決定された。原発は,高圧のかかる設備である。配管に微小な穴が開いただけでも問題が起きるにもかかわらず,60年以上も使おうというのは,正直言って無謀である。故障を起こす前に,安全に解体しなければ,寿命ギリギリになって問題が起きてからでは,安全な解体ができない。福島第一原発がそれを証明しているのに,なぜこんな法案が通ってしまうのだろうか。使用機関が延長されても,それを安全に解体できる技術者がさらに不足する。今ならまだ解体は可能であり,早急に廃炉すべきではないだろうか。
 モノづくりで,寿命を延ばすことは重要である。その先の処分,あるいはリサイクルのことを考えて作る必要がある。処分やリサイクルを考えないモノづくりは,早急に止める必要がある。逆に,処分やリサイクルができないプラスチック類も,そもそも作らない,使わないという方針がなければならない。
 プラスチックの代わりに紙とアルミ箔を使う(プラスチック包装の代わりにアルミ箔と紙箱(板チョコ方式)--プラスチックの透明性は不必要と気持ちを切り替えよ - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2022/6/4)など,モノづくりも基本から考え直す必要があるだろう。