2023年8月の最終日である。筆者の子供の頃は,8月いっぱいまでが夏休みで,9月1日から2学期だったように思うのだが,多くの学校はなぜか昨日の8/30が新学期だった。筆者にとっての「夏の最終日」ということで,表題のテーマについてまとめさせていただくことにする。
何しろ,以前ならお盆以降の暑さは「残暑」と呼んでいたものだが,ここ数年の暑さは「猛暑」「酷暑」続きで,季節が移っていく風情を感じる余裕もなくなってしまった。台風もトリプル(3個)だクワッド(4個)だと節操がなくなってしまった。
ここ数年,「日傘男子」も普通に見られるようになった。実は筆者も1本所有している。屋外で仕事をした際,あまりの日差しの強さに我慢できなかったからだ。当時,男性用の日傘を店頭でそれほど見かけることもなく,Amazonで注文した。晴雨兼用で,紫外線も赤外線も遮断し,当然のごとく光も通さない。いかにもそれらしく傘の内側がシルバー,外側が黒という作りである。
この仕様の日傘では,太陽からの直射光は完全に遮断することはできるのだが,地面からの照り返しが傘の内側のシルバー面に反射して顔に当たることで日焼けしてしまうという不具合が指摘されるようになった。そこで,外面も内面も黒で,その中間層にシルバーを入れた日傘も販売されるようになった。
ところが逆に,内側が黒,外側がシルバーという日傘が見られるようになった。日傘を差している本人は快適なのだが,横を歩いている者にとっては太陽光が反射して,まぶしくて仕方がない。
一時期,太陽光発電パネルの反射が「光害問題」という問題になったことがあった。その後,街中での設置に関しては十分な調査が行われるようになったようである。
この酷暑の日本で,家の快適環境のことを考えると,屋根にシルバー系の塗料を塗って光を反射した方が冷房効果が高くなる。しかし,屋根に反射した光がどこに飛んで行くか分からないので,むしろ黒っぽい塗料を塗ることが多い。おそらくこれは街中での配慮の1つだと思われる。身勝手はいけないのである。
まあ,日傘を差してもこの酷暑ではなるべく短時間で移動することが多く,ずっとまぶしいわけではないので,ここは我慢するしかないのかもしれない。
地球沸騰化に対して,人間は対抗策をいろいろと考えるようになっているが,まさに「焼け石に水」状態になりつつあるような気もする。