jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

クリエイターエコノミーは幻--衣食住なくしては創造などありえない

トレインチャンネルで、クリエイターエコノミーの話題をチラッと見た。資本主義経済は労働者が作り、今のYoutuberなどの新しいクリエイターが新しい経済の仕組みを作るという。これをクリエイターエコノミーと定義していた。

   文化の創造は、人間が生きているからこそ可能になる。そこには衣食住が前提として存在する必要がある。クリエイターの創造物は,誰かにとってのエンタテインメントである。エンタテインメントにカネを払えるのは,カネと気持ちに余裕のある人たちである。王族や貴族,富裕層がカネを払えるのは,国が費用を支えているからであり,富裕層は主に石油などの資源,世界的な独占企業のオーナーなどである。

 一方で,庶民から小金を集めるエンタテインメントもある。きちんとした芸の道もあれば,Youtuberを代表とするいい加減な芸で,小金を集めたり,広告収入で儲ける人たちもいる。

 クリエイターは金儲けができるかもしれない。しかし,そのクリエイターが食べる食べ物や,パソコンを動かす電気,住む家や着る服,乗るクルマなど形のあるものは,誰かが作らなければならない。

 では食糧,エネルギー,モノは誰が作るのか,と言えば,それはクリエイターではない。クリエイターが作るものは,人間の気持ちを高揚させるかもしれないが,生きるための衣食住を作ることはできない。

 衣食住を作るのは,一次産業の農林水産業,二次産業の鉱工業であり,それを流通させる三次産業である。クリエイターが属する四次産業は,「屁の突っ張りにもならない」のである。

 日本には,クリエイターの高い能力があるという。そうかもしれない。が,すでにアニメやゲーム製作ですら,韓国や中国にリードを許している。映画は,ハリウッドやディズニー,ピクサーには敵わない。歌手も世界レベルの人はほとんどいない。ボーイズグループでも,韓国BTSが世界をリードしているが,日本はプロデュースする事務所が崩壊した。スポーツ・エンタテインメントでも,大谷翔平さん以外に誰もいない。彼1人で何ができるというのか。日本経済に何のプラスにもならない。いったい何をもってクリエイターエコノミーを日本で作るというのだろうか。

 確かに,芸で一発当てようという若者が増えているように思う。漫才ですら若手の質がどんどん低下していると感じる。Youtuberも,本当にこれを一生続けるつもりなのかと思ったりする。

 本人はいいだろう。しかし,クリエイターばかりでは,日本は食糧もエネルギーもさらに輸入を続けなければならず,結局,食糧安保で日本は立ち行かなくなる。

 いずれ,世界はそれぞれの国,それぞれの民族が自立しなければならなくなると思う。貿易など成り立たなくなる。食糧とエネルギーの供給を止められたら,日本は終わりである。クリエイターエコノミーなど成り立たない。いずれ海外に流出してしまい,日本には何も残らない。

 観光立国も同じである。インバウンド需要に頼っていては,海外から来日がなくなれば日本は終わりになる。

 このまま進めば,日本は消えてしまうだろう。経済もダメ,教育もダメ,研究もダメ。しかも,防衛力もなければ日本を守ろうという人もいない。1年に20本もミサイル実験の標的にされている日本は,いずれその攻撃を受けても何の反撃もできずに日本は消えて行くのだと思う。