jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

管制の指示ワードの変更,モニターの常時監視,停止線の引き直し--今できることだが,もっとほかにデジタル化できるのではないか

Youtubeで羽田C滑走路の夜間着陸場面を観察--日航機も前方不注意では【画像修正・追記】 - jeyseni's diary (hatenablog.com) (2024/1/5)とまとめた後,2つのヒューマンエラーが明らかになり,その対策がまとめられた。

 1つ目は,管制官による「離陸順番を示すNo.1」という表現が,「離陸許可」と取り違えられたというものである。対策として,No.1という表現を使わないようにするとのことである。

 2つ目は,滑走路への進入を監視するモニターの確認を義務づけて,専任の担当を置くというものである。羽田空港でもモニターが設置され,映像も映っていたが,確認されていなかったという。

 また,停止線の位置を見やすくするための塗装の変更なども検討されたとのことである。

 管制官パイロットも,いずれも自分の仕事に誇りを持っている。聞き取れなかったとしても,聞き返すこともせず,また聞き返されたとしてもゆっくりと言い直してあげる,ということもしないのだろう。毎度,基本的な内容を順番にマニュアルどおりに読み上げる。聞く側も,ひょっとしたら肝心な部分をすっ飛ばして聞いてしまっているかもしれない。

 前のブログにも書いたが,一般人が今回の管制官の指示を確実に聞き取るのは無理だと思うほど,早口だったと思った。しかし,これが当たり前と思っている管制官に,相手にどう伝わったかを慮る気持ちがなかったように思える。

 一方で,海保機機長もプライドから聞き返すこともなく,自分の判断で離陸許可が降りたとして滑走路に入った。

 しかし,それならば滑走路上で40秒も停止していた理由が分からない。通常,待機位置から滑走路に入ったら,そのまま加速して離陸することが多いからである。停止している間に,何があったのかを分析する必要があるのではないか。

 筆者は,少ない飛行機搭乗の経験からすると,旅客機は同じ滑走路で交互に発着を繰り返しているように見えた。発機は,滑走路の一番端まで順序よく移動し,順序よく飛び立って行く。順番を間違えることなどないように見える。

しかし今回の海保機は,滑走路途中のC5からの進入になっている。 滑走距離の短い機体なので,端から滑走する必要がなかったからかもしれない。 しかしこの位置からの離陸によってお互いに誤解が生じた可能性も否定できないのではないか。

 もう1つは,管制のデジタル化を進める研究をすべきだと思ったことである。

 管制からの指示が,音声だけでなく,文字で航空機に送られていれば,聞き取りミスも防げたのではないか。

現在の音声認識技術があれば,話した内容を文字化して送信することは可能だと考えられる。 また,どの機が現在どのような状況にあるか,という点をランプで表示することもできるのではないか。

もちろん,100%デジタルで置き換えることは難しいかもしれない。 だから人の目と声と,そして画面表示を並用することで,二重,三重の安全を確保すべきだと思うのである。

 今回発表された対策では,フェイルセーフにはならない。 もっと機械化,デジタル化を進めるべきだと考える。