jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

会議のある働き方--基本はムダの多い時間だが,仕事中ずっと時間に追われる仕事もキツイ

社会人になってからずっと,1週置きに2時間の会議があった。仕事の方針を打ち合わせ,方向性を合わせるための会議である。自分の仕事の報告をするとともに,メンバーの仕事の状況を把握し,調整をする。8人のメンバーのそれぞれの報告を聞き,その後の微調整にも工夫が必要だった。

 この会議,当時は会議室の中での喫煙も普通に行われていた。早く終わってほしいと思いながら,じっと黙っている時間がなんとなくムダに思っていた。会議の時間が決められているので,自分の仕事の時間を会議の予定に合わせなければならず,相手との調整がうまく行かないことも多かった。

 一方,中年を過ぎてから,時給で働く仕事も始めた。始業時刻にタイムカードを打ち,昼休みの外出時もタイムカード,終業時刻にタイムカードを打つまで,基本的に同じ態勢で同じ仕事を繰り返す。無駄話をする時間もない。もちろん,会議も打ち合わせもない。

 体調を崩して医者に行ったり,痛みを覚えて歯医者に行ったりする。患者側はたいてい,予定以上の時間を待合室で待たされ,呼ばれて受けた診察がわずか10分,ということにいつもイライラしていた。しかし,逆に医師側のことを考えると,次から次へと患者が訪れ,休む時間もほとんど取れない。場合によっては,診療時間外に診察することもないわけではない。結構キツイ仕事だなと思う。

 モノづくりも,基本的に始業時刻から終業時刻まで同じ作業の繰り返しである。こちらはさらに,ベルトコンベアなどで1つの作業時間が決められており,その時間内に作業を終えなければラインが止まってしまう。プレッシャーもかかる。

 自営業は,基本的に自分で時間の流れをコントロールできる。もちろん,相手優先で仕事をする必要はあるが,調整はしやすい。仕事のクオリティを買ってもらえるなら,相手に待ってもらうこともできる。単位時間当たりの収入も自分で決めることができる。

 勤め人でも,一日中同じ仕事を続けている職場もあれば,会議で調整が必要な職場もある。筆者は正直,会議が嫌いである。事前に準備をしなければならず,会議の前に配布資料を作って各席に配る。報告される内容が,自分に直接関わらないこともある。会議などなければいい,と何度も思ってきた。

 しかし逆に,会議があることで,1日の業務にメリハリが出てくる。午前中が会議であれば,午後に集中して仕事をするように調整できる。椅子に座っている時間が,2/3になる。これはある意味でありがたい。

 日本の高度成長を支えてきた製造業の現場で,業務のカイゼンが現場主導で行われてきたが,その多くは時間外の打ち合わせ活動によるものであった。今から考えるとサービス残業であり,そこまでする人は現在では存在しない。日本の生産性が落ちた1つの理由でもあるだろう。

 会議がある仕事は,ある意味ではラッキーなのかもしれない。方向を修正し,より生産性を上げ,よりよい仕事をするための準備時間にできる。じっくり自分の仕事を見直すこともできる。

 より創造的な仕事をするために,会議の時間も活用していく使命もあるかもしれないと再認識しているところである。