jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

壁を作らないで--高速道路でも歩道でも

高速道路でよく追い越し車線と走行車線で同じスピードで走るクルマと出会う。直前に,追い越し車線に出たはいいが,走行車線と同じスピードなので,それに続いて追い越し車線に出たクルマが前に進めない。そのうち,走行車線の次のクルマが前に詰めてしまうので,追い越し車線から走行車線に戻ることもできなくなる。そして追い越し車線で後ろから来た怖いクルマが煽ってきて,逃げ場がなくなってしまう。

 このときの状況を,「壁を作る」と表現したい。特に,箱型のワンボックスカーや,トラックなど,車高の高いクルマが前に2台並んで壁を作られると,もはやどうしようもない。

 同じように,歩道を歩いていると,必ず2人で並んで「壁を作る」人たちがいる。カップルの場合は特に歩く速さが遅いし,話に夢中になっているので後ろから来る人に気づかない。

 さらにひどいのは,まったくの他人同士なのに,追い抜くでもなく,ただ並んで,あるいは少し前後して歩いている場合である。なんの目的で並走しているのかと思うのである。追い抜いても追い抜いた人の前に移って道を譲ってくれるわけでもない。延々とその後ろでイライラしながら歩かされる羽目になり,ようやく交差点や店の前などで幅ができたときを狙って前に出るしかない。それでも,こちらに対してはまったくの無関心である。

 これまでの人生で数回程度とごくレアケースでは,追い抜いてその人の前に入ろうとしたタイミングで,追い抜かれたことが癪に障るのか,スピードを上げて前に入れさせてくれない人がいることである。クルマ同士だったらチキンレースを仕掛けているようなものである。まったく理解しがたい。

 駅の階段や歩道など,人が歩くところは3人が並んで歩けるほどの幅がある。双方向なら1人ずつ,1方向の人数が多い場合は,そちらが2列で反対行きが1列,とすれば,ギリギリぶつからずに済む。まして普通の歩道なら,対面で1列ずつ歩けば十分な余裕があるはずである。仮に2人が並んで歩いていても,1人が左,もう1人が中央を歩けば,右に1人分の通る余裕はあるはずなのだが,なぜかそこで2人で幅を取って追い抜かせてくれない。

 日本人にはもう,譲り合う精神がない,と思わざるをえない。古い人間にとっては,あきらめの境地なのである。