jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

走行車線と追い越し車線という認識があれば,逆走はありえないと思える件--新しいナビ用地図に期待

筆者の愛車はもう20年以上乗っているワンボックスカーである。車重もあり,鈍足だが,無段変速のオートマチック車なので,とにかく乗り心地は最高にいい。オートマにありがちなギアチェンジの軽いショックもないし,音の切り替わりもない。とにかく滑らかなのである。

 鈍足なので,2車線の道路では基本的に左側の車線を走る。左折車が多い交差点や右折を予定している交差点の手前ではもちろん右車線に移るが,基本は左車線に戻る。高速道路における走行車線を制限速度で走る感覚と同じだと思っている。

 何しろ,高速道路の追い越し車線は嫌いである。走行車線を大型トラックが走っている場合でも,まだその後ろを走っている方が楽である。追い越し車線に入った途端に,後ろから煽られるからである。加速性能がそれほど高くないから,すぐに追いつかれて,車間距離を詰めて来られる。恐ろしくて追い越し車線など走るものではないと,いつも思ってしまう。

 スピードが出るいいクルマに乗っていると,スピードを出したくなるのだろうか。手が届かない外国車に乗せてもらったとき,シートにがっしりと身体がはまり込み,しかもおそらく扁平率が高いタイヤを履いて,固めのサスペンションに調整されているため,筆者にとっては乗り心地が悪いと感じてしまった。ワンボックスカーは自重も重く,背も高くて重心の位置も高いため,安定性には欠けるが,それに見合った運転をすれば安全である。わざわざ走りに徹するクルマに乗る気にはなれない。

 左側の車線や走行車線を他のクルマの後ろを走っていれば,逆走することもない。行く先が分かっていたり,ナビで設定すれば,自然とガイドされる。曲がる交差点で逆側に入ろうとすれば,対向車が前にあるので気づくだろうと思うのだが,それでも逆走してしまう理由は何だろうか。

 1つは,初めての交差点や高速への進入の場面で焦ってしまうことである。たまたま対向車がいないタイミングで逆車線に入ってしまい,そのまま意識が飛んでしまうのかもしれない。焦るとパニックになってしまい,適切な判断ができなくなるのだろうか。

 2つ目は,自信過剰である。自分の運転に自信があり,車線を間違っていないと判断してしまう。対向車の方が間違っている,とまで思い込んでしまうのかもしれない。

 3つ目は,追い越し車線が空いていたから走行車線と思い込んでしまうケースである。地方の高速道路など,もともと走行車両が少ない場合,追い越し車線に入るクルマの割合は全体の2割ぐらいではないだろうか。走行車線でも十分スピードを出せ,順調に流れるから,あえてストレスのかかる追い越し車線に入るのはスピードを出したい人が中心になる。そうすると,逆走車にとっては追い越し車線がクルマの少ない車線に見えてしまい,どんどん入っていってしまう。追い越し車線はスピードを出しているクルマが多いので,事故になれば被害が大きくなる。

 それにしても,数kmから数十kmも逆走を続ける神経が,やはり理解できない。対向車が見えた時点で「自分が間違って逆走している」という認識ができないのだろうか。普段どおりに走行車線を走っている,という感覚で走ってしまうのだろうか。

 かつて逆走車があったとしても,おそらくそれは海外で左ハンドル車に乗り右側通行に慣れてしまった人ではないかと思う。実際,筆者も海外で初めてレンタカーを借りて乗った際,右折で逆レーンに入りそうになった経験がある。たまたま対向車が停まっていたので瞬時に事情に気づいて回避はした。

 近ごろの日本での逆走は,高齢ドライバーのケースが多いようである。一瞬の判断ができないのではないだろうか。

 安全性を高めるために視覚センサーを搭載する動きが始まっているが,残念ながらごく一部である。一方で,ナビの地図をもっと詳細にして,安全性を高めようという試みが進められている(カーナビ用マップでは情報が足りない! (自動運転ではなく)安全運転のために必要な道路地図データ「SD Map+」開発中【地図と位置情報】 - INTERNET Watch)。現在のナビは,精度として完璧ではない。逆レーンを走っているように表示されたり,高架道路を走っているのに下の道路にいつのまにか移っていたりする。交差点での右折指示が出ても,次にどのレーンに入るべきか分かりにくい交差点もある。この新しいナビ用地図が,あと2年ほどで使えるようになるらしい。期待したい。

 ただ,この新ナビ地図も視覚センサーとの組み合わせで精度を上げる仕組みらしい。普及は進まないのかもしれない。