jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

日本人のマスク習慣は,鼻の低さが功を奏したという仮説

筆者の外出時マスク歴が2002年のSARS以来であることは何度かこのブログで書いた。外出時の1時間程度の連続着用にそれほど不便は感じなかったが,新型コロナウイルスの感染防止のためにまさか1日中の着用が求められるとは思わなかった。

 100円ショップで「マスクインナーカバー」を購入 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/2/11 でマスクインナーカバーと出会い,マスク面が顔に付着する不愉快さから開放されたように感じていた。当初,カバーが顔に接触する部分に汗をかくのが欠点と思われたが,逆に汗がマスクにしみ込むのを防ぐことができ,猛暑日でも予想以上に快適だった。筆者のように,複数回着用することに決めた人間にとって,より多い回数使えるのは好都合だった。逆に,直接顔に着けている人は,衛生面で毎日廃棄した方がいいだろう(現実問題として,マスクにウイルスが付着して,それに触れた手指で目などの粘膜から感染する,という感染ルートの可能性は,限りなくゼロになっていると思われる)。

 筆者にとっての福音だったマスクインナーカバーだが,その後も実にいろいろな形のカバーが登場している。基本系はすでに導入しているので,ユニークなタイプに出会ったときにぐっと考えて購入するかどうかを決めている。

 より平たく,鼻や頬の近くにカバー面のあるタイプは,マスク内の空間が狭いために呼気の熱気が溜まりにくく,涼しく感じることが多いのだが,外気の侵入が少なく,1人歩行時などでマスクを少し浮かせた使い方をする際に暑く感じた。

 逆に,マスク内の空間を広く取ることができる大きめのタイプは,カバーごとマスクを大きくずらして1人歩き時には快適なのだが,マスクひもをより強く引っ張る形になり,耳の後ろが痛くなりやすい欠点があることが分かった。

 さらに,耳の後ろが引っ張られるのと同時に,インナーカバーが鼻に押し付けられることによる不快感が,最近特に気になっていた。話をしたり,歩いたりするときは気にならないのだが,集中してパソコン仕事をしていると,鼻への当たりを意識してしまい,逆に集中できなくなることがわかった。

 このため,最近は,インナーカバーを口の周りに下ろして鼻から外し,鼻はマスクが直接当たるような形でインナーカバーを使うようにしている。イヤホンと同様,最終的には自分にフィットする形のものを特注するしかないのかもしれない。

 と考えたところで,日本人にはマスク習慣があるのに,海外にはなかった理由として,日本人の鼻の低さが功を奏したのではないか,という仮説を立ててみた。

 海外でも,医療従事者はマスクを着用する。感染症患者と接したり,手術の場面ではマスクは必須である。しかし,この場合のマスクは市販品というより自分でヒモを結んで最適な状態になるように調整している。新型コロナウイルス対策のN95規格マスクでも,耳ヒモの長さが調整できるタイプが多い。

 一方,日本では何でも量産品で,昔からのガーゼマスクでも現在の不織布マスクでも,マスク面の大きさもヒモの長さも画一である。使う人が違ってもサイズは同じ。大きな顔の安倍晋三元首相がアベノマスクを着用するとずいぶん小さい印象があった。

 西洋人は特に鼻が高い傾向があるので,量産品マスクでは鼻梁や耳の後ろがすぐに痛くなるのではないか。何かそのような理由も,マスク習慣ができなかった理由の1つかもしれない,とふと思ったのである。

 おそらく本音は,顔の表情が隠れてコミュニケーションが取りづらいことを嫌ったからだと思われるし,日本のような人口密度の高さや公共交通機関での都会集中の仕事スタイルではないことなどで,マスクをする必要がなかった,ということもあるだろう。日本でも,不審者のイメージとして,マスク,サングラス,深くかぶった帽子,そして黒っぽい服,と相場が決まっている。現実でもまだ,この3点セットで歩いている人が多いのが不思議でならない。

 ほかにも,おそらく日本人は口臭が少ないとか,大きな声を出さないとか,マスクに対して問題が少ないことも功を奏しているのかもしれない。ただ,まもなく丸3年になろうとする今,同じ3年間をずっとマスク着用のまま過ごした若い人たちや子供たちの,今後の人生にとってこのマスク姿が何らかの影響をもたらすのではないか,という点が心配でもある。逆説的に,筆者が好まない黒マスクが若者の間で流行ったりしたことが,何かしら不穏な感覚を筆者は覚えてしまっている。

 マスク着用は,個人の自主判断に委ねられる時期に来たのかもしれない。飲み薬系の特効薬がまだ出てこないのは不安だが,いい加減,五類感染症への指定替えをして,日常に戻す時期かもしれない。

男性に再婚話を勧めるドラマの展開に時代錯誤感--身の回りの世話,最期の面倒を看させるためか

ドラマには,仕事に集中して婚期を逃した主人公がよく出てくる。また,同じ理由で主人公が離婚したという設定になっていることも多い。さらに,結婚はしたものの,妻が病弱で先立たれて独り者になった,という想定もよく描かれる。

 女性が主人公の場合,親が心配してお見合いをさせたいといった展開が多いが,一般に「私のパートナーは仕事」と,話をはねつける。主人公は美人で聡明と決まっているので,その潔さが格好いい。また,その主人公の周囲にも主人公に思いを抱く若手や同僚,仕事仲間などが設定され,視聴者をやきもきさせる,というストーリー展開も常套手段である。

 一方,男性が主人公の場合,結婚話,再婚話を主にするのは,周囲の同僚の男性たちであるケースが多い。そこには,ひやかし半分なところが多い。食事のことや洗濯のことしかセリフには出てこないが,言外に身の回りの世話を焼いてくれること,欲望のはけ口となってくれること,そして自分の老後介護から最期の面倒までを看てもらうことまで,暗に含ませている。仕事をする男にはそれを陰で支える女房が必要だ,というまったくのステレオタイプな思想が含まれているように見える。

 まあ,筆者が好んで視聴している刑事ドラマやサスペンスドラマ,スーパー医者ドラマが,古い時代の再放送であることが多いから,というのも原因の1つだろう。現代ドラマは,正直言って単にイケメン若手俳優を主人公にしているだけで,薄っぺらさを感じる。これにさらに美人若手女優をあてがったり,さらにクセのあるお笑い芸人をキャスティングするものだから,まったくストーリーが見えてこない。

 逆に,現実問題として,妻が先に認知症になってしまい,その看護を夫がする,というケースが増えている。その結末は,男の根性なしのために,無理心中や妻殺しとなる悲劇が盛んに報じられている。まったく男は身勝手だなと思う。

 筆者の場合も,結果としてはかなり歳の離れた人と結婚したことになるが,1つの理由は高齢出産に対する懸念を減らしたかったことである。筆者も高齢者になり,介護が10年後ぐらい先には必要になるかもしれないのだが,今のところ体調はまずまずである。一方,カミさんの方が高血脂症気味のため,問題が先に現れるかもしれない,という危惧がある。2人とももう両親がいないので,お互いに支えるしかないという状況で,なるべく平穏に日を送ろうとしている。その先は専門職に介護してもらうのがベターなのだが,それだけの蓄えがない。子どもたちが面倒を看てくれるといいのだが,それを期待することもできない。財産がないので再婚するわけにもいかない。ということで,どこまで今の準健康状態を維持できるかにかかっているのだと思う。 

 今回は,単なる身の上のボヤキでした。

cocoaの機能停止に伴う新たな社会を考える--「会話密度チェッカー」アプリを開発してほしい

新型コロナウイルスの第7波がどうやらピークアウトしてきているようである。ただ,死亡者数が毎日200人前後で高止まりしている。引き続き,①「感染しない」ようにマスクで自己防衛することと,②「感染しても重症化させない」ためのワクチン接種,③「感染拡大させないための施設・電車の強制換気は続ける必要があると考える。

 日本はもともと,冬場の風邪予防のためのマスク着用の習慣があるのだが,筆者が見る限り,マスク着用義務がなくなれば,半年のうちに8割の人がマスクを外してしまうだろう。

 比較的,会話が少ない電車内では,電鉄会社に引き続き,強制換気と窓開けを続けてほしいと考えている。「感染拡大を防ぐのに最も効果があるとされている窓開け,強制換気を引き続きお願いします」と車内放送で伝えてほしい。また,「咳き込んだり,喉の痛みのある方は,マスク着用や袖で咳やくしゃみの飛散を抑える咳・くしゃみエチケットをお願いします」と,具体的に案内してほしい。

 比較的静かなオフィスでは,人と人の間隔を取ることと,会話時のみのマスク着用,そして換気扇を使った強制換気を実施してほしい。パソコンに向かうなど,会話がない業務の間は,マスクなしでも問題ないだろう。ただし,強制換気で恒常的な空気の流れを作ることが必須と考える。

 イベント会場は,より強力な強制換気装置を設置するべきと考える。風が直接当たるような換気だとイベントそのものを楽しむことができないので,席ごとにダクトを設けて呼気を吸い込んだり,ダウンフローで静かに上から空気を供給したりする新しいタイプの換気設備を導入すべきだろう。屋外のイベント会場も,自然換気に期待するのではなく,強制的な吸い込み方式の換気装置を導入してほしい。

 会話が弾む飲食店は,もっと真剣にこれらの強制換気装置の導入を考えてほしい。出さない、拡げない、漂わせない - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2020/5/24 という最初の流行による緊急事態宣言が解除された時期に,日常に戻るために必要な換気について提案した。2年経っても,ほとんど進化していないのが残念である。いまこそ,「この店は,感染拡大防止のための理想的な換気装置を設置していますので,安心してご飲食ができます」とうたって,お客様に楽しんでもらえるようにしてほしい。

 さて,濃厚接触確認アプリであるcocoaの機能を停止すると,河野太郎デジタル大臣がコメントした。感染確認者→保健所が把握→cocoaアプリを強制的に登録,という運用が行われていたため,感染確認者がアプリを使っている限り,その「濃厚接触者」にアラートが表示される,という仕組みだった。しかし,感染確認者が治癒したあともアプリを動作させ続けている保証もなく,また使い続けていると感染拡大能力がないのに濃厚接触者にアラートが出たりした。筆者の家族も,この濃厚接触アラートに翻弄されて,PCR検査に走り回ったりした。ほぼ国民の1割が感染経験者となり,この濃厚接触アラートの意味がなくなったことで,アプリの役割を終えたということだろう。

 しかし一方で,保健所による感染者への指導や把握がなくなることで,cocoaアプリに強制的に登録するという運用そのものができなくなり,運用が無意味になるということになる。

 すでに,社会の人流は元の水準に戻っている。電車のラッシュもほぼ戻ってきている。信号待ちの人数も,道を歩くときの密度も戻ってきている。筆者は,cocoa直後に若者が開発した「3密チェッカー」がこれからはもっと活躍してほしいと思う 「3密チェッカー」の数字が新鮮 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2020/10/4。BluetoothがONになっているスマホなどとの距離を把握し,3密状態にあったカウントをするアプリである。残念ながらiPhone版が開発されていない。

 もう1つ,どなたかに開発してもらいたいアプリは,「会話密度チェッカー」である。自分の周囲の音声を常時分析し,それが家族との会話によるものか,仕事相手とのものか,電話で単独で話をしているか,あるいは不特定な相手とのものか,をAIで分析し,会話時間,会話のボリュームから距離の判断をさせて,感染罹患の可能性を定量化する仕組みである。GPSと組み合わせて,場所ごとに基準を柔軟に変える必要があるだろう。自宅は基本的に0,オフィスなどは弱,電車内,飲食店などの閉鎖空間は強,そして歩行中は中といった具合である。

 会話そのものを録音することはプライバシー上の問題があるので,音圧や音の高さで瞬時に判断するという結構高度な技術が必要かもしれないが,挑戦してもらいたい。

素材としての皮革の凄さ--耐久性が必要な部位でのアドバンテージ【追記あり】

スマートフォンを使い始めてから,気になっているのがケースである。何しろ前面がガラス製の大型液晶パネルがむき出し状態にある。タッチパネル方式なので,そういう設計にせざるをえない。

 かつてのガラケーは,液晶パネルは表示だけだったので,前にプラスチックのカバーで保護されていた。むしろ,ボタンの誤操作の方が問題だった。最初はボタンがむき出しだったが,次に買ったのはフリップカバーでボタンが隠せるモデルだった。

 スマホでは画面そのものも無防備だし,コーナーと液晶パネルの距離も短いから,落下時に角から落ちると液晶パネルにヒビが入る可能性も高い。しかも,初期のスマホにあったストラップホールは,iPhoneにならっていつの間にかなくなってしまった。正直,どうしてこういう設計が標準になってしまったのだろうと,設計者の常識を疑ってしまっていた。

 それで,結果として,液晶パネルを保護するフィルム,スマホケースのビジネスが大繁盛してしまった。個性的なケース,高性能なフィルムが次々と販売された(フィルムの中でも,ガラスフィルムが増えているのも,筆者としては不思議な現象である)。しかし毎年のように繰り返されるモデルチェンジによってサイズはどんどん大きくなり,おそらく9割以上はゴミになってしまったのではないだろうか。

 筆者は,主義としてiPhoneは使わないと決めているので,Androidのマイナーな機種ばかり使ってきた。キャリアもdocomoが嫌いなのでマイナー路線を続けている。人真似が嫌いという主義は通しているものの,困るのがこの周辺機器の少なさである。

 しかも,店頭で契約するならそこにおそらく対応ケースも販売されているはずだが,ほぼネット通販で購入しているため,ケースはあとで注文するスタイルになる。ところが,何しろマイナー機種なので,大手どころの業者で適切な価格の付属品がほとんど期待できないのが悩みではある。

通販でも,スマホケースで数万円する製品も売られている。 これを通販で買う人はいるのだろうかと思ったりする。 さすがに,手に持つものだけに,手触りから重さなど,使い勝手を評価してからでないと,とても買う気にはならない。

筆者の場合は,スマホの機種自身がマイナーなので,対応するケースも実に少ない。 現在の機種用も,樹脂系の素材の安い製品だった。 筆者が必要なのは,ストラップホールがあることである。 それ以外には特に要求はないのである。 しかし2年も使っていると,さすがにあちこちが傷んできた。 マグネットを使ってフタを固定する耳の部分が柔らかくなって外しにくくなったり,カードを入れるスロットの端が破れたりしてきた。

家族のスマホケースもかなり古くなって,買い替えるという話が出ていたので,ついでに自分用のケースも探してみることにした。 家族の要望は,つるっとした本革製,ストラップホール付き,マグネット式フタ留め付き,そして色は「赤」だった。 この条件をすべて叶える候補は以外と少なかった。 手作り工房でのカスタムメイドなら一気にOKなのだが,さすがに値段もそれなりにする。 あと何年も持つというわけではない,というのも条件の1つで,値段の安いものでいいということになった。

 するとあるショップで,iPhoneからAndroidのさまざまな機種に対応できるという製品が見つかった。 早速注文してみたが,赤と言うよりサーモンレッドの製品が届いた。 この色の好みが違ったようだが,使ってもらえることになった。

 全機種対応ということで筆者のマイナーモデルも対象になっていたので,ついでに同じケースに買い替えようかと思ったのだが,筆者の場合,これまでのマグネット式やスナップ式のフタ留めがすぐに壊れてしまう印象だったので,フタ留めのないケースを再度探してみた。

 フタ留めの代わりにフタ全体がマグネットで本体に固定できるタイプもあるが,さすがに磁気カードをカード入れに入れないとは言い切れないので,このタイプもパスした。

そして,対応機種も少なく,色のバリエーションも少なかったが,ほぼ思いどおりの本革製でストラップホール付きのスマホケースが見つかった。 当然,通販狙いの筆者でも納得いく価格で,送料無料扱いで入手した。

 結果としては,さすが本革だと思った。 特に開閉で折れ曲がる背の部分は耐久性が求められる。 樹脂製のケースではわざと折れ曲げに対応するような工夫がされているが,革の場合は特に何か手を打っているわけではなかった。 それだけ,耐久性には問題はないのだろうと思われる。 考えてみると,革のカバンも持てば持つほど味が出てくるし,革そのものが破損することはあまりない。 縫製が傷むことはあっても,これは簡単に修理ができる。

 実は,筆者は革製品に対してはあまりいい印象がない。 使ってきたのは,ベルト,財布,定期券入れ,キーホルダーなどさまざまだが,問題があるとするとまず色移りがある。 牛革は染料で染めるため,どうしても色落ちがある。 ベルトの場合はズボンに,財布の場合はポケットに,それぞれ色落ちしてきた。

 また,汗を吸いやすいのも問題である。 使い込んでいくにつれ,汗のニオイも気になってくるからである。 結局筆者は,ベルト,財布,定期券入れ,キーホルダーなどをすべて革製から布製に変えてしまった。 特に財布は,ズボンのお尻のポケットに入れるため,熱もこもってしまうので,メッシュ素材に変えているぐらいである。

 その中での久しぶりの革製品である。 胸ポケットに入れて使っているので,やはり汗は吸ってしまうだろうと思われるが,ズボンのポケットよりはマシかなと思っている。

【追記】革のスマホケースを持ち始めて,やはりその開閉に対する耐久性が高そうだなと感じている。一方,やはり汗を吸ったりすることへの懸念が払拭できなかった。

 2023年用の手帳がそろそろ販売されている。その中に,ビニールカバーのかかった手帳を見かけた。そういえば,文庫本を持ち歩くときに,革のカバーをつけたり,ビニールのカバーをつけたり,最低限でも紙のカバーをつけたりしていた。革のカバーの上にさらにビニールのカバーをかけるということはなかったが,「スマホカバーの上にビニールカバーをかければ,汗の吸いを防げるのでは」と思った。

 一方で,何か板状のものをスマホと一緒にポケットに差し込んでおけば,スマホケースが汗を直接吸うことはないとも考えた。同じ大きさのビニールの板も探してみた。

 結果として,ビニールカバー付きの手帳を購入。中身はとりあえず外して,カバーだけをスマホにかけてみたところ,ぴったりのサイズだった。革の厚みもあるので,持ち心地は悪くない。胸ポケットに入れるとやはり汗はかくが,スマホケースには染み込まない。

 欠点としては,カメラの前にこのビニールカバーが2重にかかってしまうことで,カバーをつけた状態でカメラを写すとボケてしまう。筆者にとってスマホ・カメラを使う機会は月に数回しかないので,写真を撮るときにはケースから外して使えばいいと思っている。

 また,ビニールをかけることで,反対側までめくるのが面倒になった。反対までめくる動作を繰り返すと,おそらくビニールカバーは切れてしまうだろう。この辺りの耐久性もテストしてみようと思っている。

世界は魅力にあふれている--海外で日本の魅力を話せるアイデンティティを磨こう

安倍晋三元首相の“国葬”が,2022/9/27と2週間後に迫っている。本当に執り行うのか,警備などの準備はできるのか,関係者にとっては大変な段階だが,総額16億円を超えるという経費に対しての国民の反対は大きい。筆者の考えは,イギリス・エリザベス女王の訃報--安倍昭恵夫人は国葬を辞退した方が潔いと思う - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2022/9/9 にまとめている。

 安倍元首相の海外貢献は計り知れないことは誰もが認めていることである。筆者の近くのある方は,安倍氏が海外で堂々と英語で演説し,日本の魅力を伝えてきたことを非常に高く評価していた。

 筆者も,30年前に行った1年間のアメリカ留学の間,これは当時のアメリカ人特有の感覚だったのかもしれないが,筆者に対して囲碁や将棋,歌舞伎,神社仏閣の話などをいろいろ尋ねられた。ちょうど留学中に昭和天皇崩御があり,日本の天皇制についてもずいぶん質問された。正直言って,ほとんどまともには答えることはできなかった。筆者が伝えられたのは,日本の経済成長や製造業の仕組みなど,自分の関連分野だけだった。

 逆に,アメリカの複雑な環境については,肌感覚として残っている。大都市の裏側も垣間見たし,隣のニュージャージー州の緑豊かな街での暗黙のルールや,当時はまだアメリカ人の心をつないでいたと思われるキリスト教の社会活動も見た。また壮大な自然が都会のすぐ近くにもあることにも感動を覚えた。勉強をするのに蛍光灯スタンドを買って夜勉強していると,下宿の老年の夫婦が「まぶしすぎるから止めてくれ」と言われてびっくりした。たしかに,自宅の照明は蛍光灯ではなく白熱電灯で,夕食後の読書時には部屋の照明を消して手元の小さい読書灯だけで過ごしている夫婦だった。光に対する感覚も,色に対する感覚も,もちろん味に対する感覚も,気づかない違いがあることは,実際に体験してみないとわからない。

 以前は,筆者は海外留学を推奨してきた。もともと海外留学には関心はまったくなかったのだが,チャンスを得て行った留学で得られたものは,非常に大きかったからだ。短期留学でも長期留学でも,そして自分の専門分野をさらに極める目的でも,とにかく日本にだけいては,「井の中の蛙,大海を知らず」になってしまう。ただ,現在の混沌とした世界情勢の中では,無条件に留学を勧めるわけにはいかなくなっている。ちなみに,筆者の家では,子供3人を高校2年生でそれぞれアメリカ,ドイツ,スペインに交換留学に行かせた。筆者のように大人になってからの留学とはまた捉え方も違うと思うが,何かの課題にぶつかったときに,より幅広い考え方ができることを期待している。

 今,日本が海外に輸出できているものは,基本的にアニメだけである。そこで描かれている世界観が,侍社会などの日本の古い文化に基づくものや,精霊などの異次元の世界に基づくもの,そして「海賊」という切り口で別世界を描いている。海外のようなユーモアやブラックジョーク,勧善懲悪ヒーロー,そして宇宙をベースとしたフィクションとは,アプローチが異なる独自性が評価されているようだ。コスプレ文化も同時に輸出されてしまった。

 筆者が関わってきた出版社も,これまでは国内情報と海外情報を日本で紹介するという仕事だったが,これからは日本の情報を海外に発信していく仕事を拡大して行こうとしている。日本でのマーケットが狭まっているためでもある。出版物の電子化が広がっており,そこに翻訳精度の向上で,可能性が高まっている。ちなみに筆者は,作成したページの一部をPDF上で英語に置き換え,2カ国語で切り替えて表示できる仕組みを作り,海外の機関に送ったりしている。

 高校生クイズや東大王クイズなどを日本の文化と思いたいのであれば,アニメと同じように海外進出すべきだと思う。漫才やYouTuberも同様である。実際,歌舞伎や落語は,海外進出している。本当に海外で勝負できるのか,試してみてはどうだろうか。しかし,複数のクイズ関係者の経歴を見ても,海外経験がないような印象である。ただ下手に海外に出ると,東大ブランドをさらに落とすことにもつながり兼ねないので,やはり辞めてもらいたい。超ローカルな文化は,日本をさらに世界から孤立させてしまうだろう。

屋根の材料への疑問--補修が効かない、塗装の繰り返し

家の屋根の材料といえば、昔は瓦だった。土を成形して焼いて作る。

   現在の屋根材料の主流はベストコロニアルである。こちらは、要はコンクリートの板である。

   瓦屋根は重い。昔の建物は柱も太くて屋根の重みを十分に支えていた。寺院建築では、土台が石で、その上に柱を乗せただけで、最終的に屋根の重さによって安定させていた。

   屋根瓦の特徴は、破損したらその箇所だけを簡単に取り替えることができることである。

   戦前まではまだ瓦屋根が主流だったが、家の構造は簡素になって行った。このため、重い瓦屋根だと地震のときに家がつぶれてしまうことが多く発生した。

   ベストコロニアルは、瓦よりはるかに軽く、しかも価格も安い。分譲住宅では内装にお金を掛ける必要があり、安いベストコロニアル屋根は持ってこいの選択だった。

   ところが、ベストコロニアル屋根は基本的にコンクリートの薄い板を重ねながら並べるだけなので、隙間ができる。また、コンクリート板そのものも天候の影響で反ったり、ヒビが入ったりしやすい。屋根の点検で歩いただけで割れてしまったりする。

   しかし瓦と違って、割れたところだけを取り替えるという手法が使えない。標準化されていないからである。また取り外しも非常に面倒な作業となる。

   結局どうするかと言えば、均一に塗装することで、穴や隙間を埋めることになる。

   この塗装は、要はペンキなので、持って5年である。5年ごとに屋根塗装を依頼しなければならなくなる。足場を組んでの作業なので、費用もかかる。

   これに代わる材料としては、金属屋根がある。金属なので、錆の問題はあるが、クルマの塗装のような焼き付け塗装が開発され、15年は大丈夫という製品がある。

   いいじゃないか、ということで採用したが、結局は15年が寿命だった。酷くなる前に打つ手段は、やはり塗装しかないらしい。

   しかも、これも部分的に交換することができない。なんとも歯がゆいのである。

   工場のように、大きな波板を並べれば、板単位での差し替えも効くが、それでも15年後に同じ仕様の材料が手にはいる保証はない。

 結局,「職人」がいなくなった,あるいは居ても単価の低い屋根は担当しない,ということなのだろう。工業製品と同様,製品寿命まで持たせればそれで良しで,あとのメンテナンスも型どおり,最後は全取り換えである。

 かつて,瓦屋根でところどころ色の違う瓦が入っている家を見かけた。破損などの不都合でそこだけ瓦を入れ替えたのだろう。そういう家が,今はないということである。家を作る工務店と,塗装業者は,まったく別々の動きをしているらしい。たしかに訪問や電話営業などで,壁塗装を持ちかけられることがある。結局,そういうところでまたトラブルが増えているのではないだろうか。

 終(つい)の棲み家などないものか--20年しか持たない家って何だろう - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2022/8/20 と書いた。ベストコロニアルは,軽量のため地震対策としては有効だったが,豪雨や暴風の機会が増えている現在,ベターな屋根のあり方を考え直す必要があるのではないか。金属屋根は,ヒョウを伴う最近の豪雨にはより適していると思うが,風にはそれほど強くない。一端がめくれ始めたら,一気に全体が飛んで行ってしまう危険がある。

 衝撃にも強く,かつ比較的軽量という意味では,FRP(強化プラスチック)という選択肢もあるようだ。さすがに1枚で作るわけにも行かないので,つなぎ合わせの接着にノウハウが要るし,細かい細工ができないのが問題かもしれない。また,結局は塗装が必要ということのようである。

 クルマの車検は,業者に渡したらあとは引き取りに行くだけでいいが,家のメンテナンス工事は,足場を組んだりシートを掛けたりと大掛かりで,ご近所にも迷惑がかかる。特に塗装工事は,塗料を飛ばさないという保証がまったくなく,近所迷惑なのでなるべくやりたくない工事である。素人でも簡単に補修できる仕組みはないか,と思うのだが,悩みどころである。

 ちなみに,自宅の庭に小さい物置小屋を自作した際は,天井板の上にはFRPの波板をただ並べただけである。おそらく,10年で寿命が来るが,DIYセンターに行けば同じ仕様の波板を購入できるので,取り替えれば済む。ただしFRPの波板は,上に乗ることができないのが施工時やメンテ時の悩みとなっている。単なる板状のFRPシートでもいいかもしれない。

携帯の通信障害とバッテリーの減り

筆者はスマホを基本的にメールと電話で使っている。外出中は、駅で電車を待ったり、電車で座ったりしたときに着信メールを確認すれば、あとはポケットに入れたままである。何か思いついたときに、このブログにメモ的にキーワードを書き込んだら、あとは自宅で文章を考える。

   したがって、今年に入って各キャリアが起こした通信障害についてもほとんど気がつかなかった。

   ところが、あとで考えてみると、いつもと違う現象が起きていた。バッテリーがあっというま間に減って行ってしまったのである。

   スマホの選択理由として、バッテリーの持ちを一番重視してきた。初期のスマホは、裏蓋を開けばバッテリーを交換できていた。しかし、バッテリーの持ちは悪かった。充電バッテリーも結構高かったので、交換用バッテリーを購入して持ち歩いていた。この方が軽かったし、バッテリーを交換すればすぐに100%から使えたからだ。2台目を購入した時、世の中はバッテリー交換できるモデルがほとんどなくなっていた。バッテリー交換できる数機種の中で、初期に契約していた格安SIM が使える機種は2つしかなかった。しかしこのモデルは「超省電力モード」があり、残量8%を切っても使え、3%でも受信ができた。

   次に考えたのが、低消費電力液晶パネル搭載モデルだった。キャリアも変えることにした。しかし、このモデルは失敗で、電池の持ちが悪かった。液晶パネルの問題というより、バックライトの問題かもしれなかった。

   現在使っているモデルは、同じ低消費電力パネルモデルだが、待機時の消費電力がほとんどない(-1%/時)。唯一、マイナンバーカードの読み取りに対応しているので、なかなか買い替えられないでいる。

   ところが、ある日突然、-20%/時というトンでもない減り方をした。通常、このブログを書いていてもそれなりにバッテリーは消費されるのは理解している。しかし、待ち受け時のこの減り方は異常だった。

   何か、バックグラウンドで動いているアプリがあるとか、ウイルス系の乗っ取りアプリかと思っていろいろチェックしたが分からなかった。

   あとで考えると、その時がキャリアの通信障害が起きていたときと重なることがわかった。つまる、基地局をずっと探し続けていたために、バッテリーが消費されていたことになる。その後はまた普通の状態に戻った。

   電話や動画視聴でスマホを多く使う人は、通信障害で困ったことだろうが、待機時のバッテリー消費も問題である。市中のWi-fi が消えつつあり、緊急時の対策がますます困難になっているように感じた。