jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

cocoaの機能停止に伴う新たな社会を考える--「会話密度チェッカー」アプリを開発してほしい

新型コロナウイルスの第7波がどうやらピークアウトしてきているようである。ただ,死亡者数が毎日200人前後で高止まりしている。引き続き,①「感染しない」ようにマスクで自己防衛することと,②「感染しても重症化させない」ためのワクチン接種,③「感染拡大させないための施設・電車の強制換気は続ける必要があると考える。

 日本はもともと,冬場の風邪予防のためのマスク着用の習慣があるのだが,筆者が見る限り,マスク着用義務がなくなれば,半年のうちに8割の人がマスクを外してしまうだろう。

 比較的,会話が少ない電車内では,電鉄会社に引き続き,強制換気と窓開けを続けてほしいと考えている。「感染拡大を防ぐのに最も効果があるとされている窓開け,強制換気を引き続きお願いします」と車内放送で伝えてほしい。また,「咳き込んだり,喉の痛みのある方は,マスク着用や袖で咳やくしゃみの飛散を抑える咳・くしゃみエチケットをお願いします」と,具体的に案内してほしい。

 比較的静かなオフィスでは,人と人の間隔を取ることと,会話時のみのマスク着用,そして換気扇を使った強制換気を実施してほしい。パソコンに向かうなど,会話がない業務の間は,マスクなしでも問題ないだろう。ただし,強制換気で恒常的な空気の流れを作ることが必須と考える。

 イベント会場は,より強力な強制換気装置を設置するべきと考える。風が直接当たるような換気だとイベントそのものを楽しむことができないので,席ごとにダクトを設けて呼気を吸い込んだり,ダウンフローで静かに上から空気を供給したりする新しいタイプの換気設備を導入すべきだろう。屋外のイベント会場も,自然換気に期待するのではなく,強制的な吸い込み方式の換気装置を導入してほしい。

 会話が弾む飲食店は,もっと真剣にこれらの強制換気装置の導入を考えてほしい。出さない、拡げない、漂わせない - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2020/5/24 という最初の流行による緊急事態宣言が解除された時期に,日常に戻るために必要な換気について提案した。2年経っても,ほとんど進化していないのが残念である。いまこそ,「この店は,感染拡大防止のための理想的な換気装置を設置していますので,安心してご飲食ができます」とうたって,お客様に楽しんでもらえるようにしてほしい。

 さて,濃厚接触確認アプリであるcocoaの機能を停止すると,河野太郎デジタル大臣がコメントした。感染確認者→保健所が把握→cocoaアプリを強制的に登録,という運用が行われていたため,感染確認者がアプリを使っている限り,その「濃厚接触者」にアラートが表示される,という仕組みだった。しかし,感染確認者が治癒したあともアプリを動作させ続けている保証もなく,また使い続けていると感染拡大能力がないのに濃厚接触者にアラートが出たりした。筆者の家族も,この濃厚接触アラートに翻弄されて,PCR検査に走り回ったりした。ほぼ国民の1割が感染経験者となり,この濃厚接触アラートの意味がなくなったことで,アプリの役割を終えたということだろう。

 しかし一方で,保健所による感染者への指導や把握がなくなることで,cocoaアプリに強制的に登録するという運用そのものができなくなり,運用が無意味になるということになる。

 すでに,社会の人流は元の水準に戻っている。電車のラッシュもほぼ戻ってきている。信号待ちの人数も,道を歩くときの密度も戻ってきている。筆者は,cocoa直後に若者が開発した「3密チェッカー」がこれからはもっと活躍してほしいと思う 「3密チェッカー」の数字が新鮮 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2020/10/4。BluetoothがONになっているスマホなどとの距離を把握し,3密状態にあったカウントをするアプリである。残念ながらiPhone版が開発されていない。

 もう1つ,どなたかに開発してもらいたいアプリは,「会話密度チェッカー」である。自分の周囲の音声を常時分析し,それが家族との会話によるものか,仕事相手とのものか,電話で単独で話をしているか,あるいは不特定な相手とのものか,をAIで分析し,会話時間,会話のボリュームから距離の判断をさせて,感染罹患の可能性を定量化する仕組みである。GPSと組み合わせて,場所ごとに基準を柔軟に変える必要があるだろう。自宅は基本的に0,オフィスなどは弱,電車内,飲食店などの閉鎖空間は強,そして歩行中は中といった具合である。

 会話そのものを録音することはプライバシー上の問題があるので,音圧や音の高さで瞬時に判断するという結構高度な技術が必要かもしれないが,挑戦してもらいたい。