jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

ウイルスの変異とどう戦うかの提案

日本で2回目の緊急事態宣言のときに,「世界の感染者数の増加がピークアウトしてきたように見える」と書き,インドが急速に減少していることを書いた ワクチン接種は「選挙投票方式」で行政が管理して実施してほしい - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/1/15。一方で,アメリカは増加を続け,ブラジルがインドを抜いて拡大を続けていた。インドはこのまま収束するのかと思われたのだが,第一波のときを上回る速度で第二波が拡大を続けている。3月に行われたガンジス川での沐浴行事である「クンブ・メラ」が原因では,という説もあるが,このときはもうすでに拡大を続けている最中だったようだ。

 このインドから,二重変異ウイルスという厄介な変異ウイルスが拡大を続けている。L452R変異では,スパイクタンパク質の452番目のアミノ酸がロイシン(略号L)からアルギニン(R)に変わっている。またE484Q変異は,南アフリカおよびブラジル変異株のE484Kと同じ箇所のアミノ酸グルタミン酸(E)からグルタミン(Q)に変異している。南アフリカ・ブラジル型では,リシン(K)に置き換わっていた。

 インドでは現時点で,ワクチン接種を少なくとも1回受けた人は1億2000万人。人口が14億もあるため,割合では人口の10%弱になってしまうが,日本の200万人,1.6%よりははるかに先行していると思っているのだが,ワクチン接種率がある程度高くても感染拡大を抑えるのとはまた別なようである。

 イギリスでは,基本的にロックダウン中だが徐々に規制を緩めている。アメリカは,ワクチン接種者はマスクなしでもいいという対応に切り替えた。どの政策がベストなのか,また従来型と変異型で戦略を変えなければいけないのか,実に不確実である。

 基本的な対策(マスク着用,手指消毒,3密防止,換気)がまず前提で,できるだけ早期にワクチン接種,それまでは外出,移動,会食,会話をやめる行動制限が必要だろう。最も効果を上げているイギリス方式(ロックダウン+ワクチン+規制緩和)が,今はベストではないか。アメリカ方式(ノーロックダウン+ワクチン+マスク緩和)との比較も必要だが,地理的な広がりの違いもあり,島国の日本はイギリス方式が適切なのではないだろうか。緊急事態宣言での移動規制がまだまだ甘いし,ワクチン供給が追いついていない。ロックダウンに近い移動規制が,やはり必要な気がする。結局,重点的なPCR検査も始まらず,医療崩壊が始まっており,どうにもやりきれない。

 国産ワクチンの開発は,治験ができない状態らしい。効果が実証されているファイザー社,アストラゼネカ社などのワクチンがすでにあるため,比較試験であるプラセボ投与を健康な人に対してできないからだそうだ。

 ならば,早く傍目を気にせずに海外社ワクチンをライセンス製造した方がいいのではないか。もたもたしていると結果が何も出ない。少なくとも国内で生産ができれば,はるかに安定供給になるし,そのワクチンの品質がきっと高いことが期待されるので,世界からも歓迎されるだろう。また,治療薬として効果が確認されているアビガンの大量生産と世界への供給も必要である。

 プレハブでもいいから病棟をどんどん作ってとにかく入院をしてもらい,状況観察は機械化,隣接県との協力,治療後の転院体制の確立をすることも必要である。じっとしていては,治療を受けられず,入院もできずに,見殺しにされる人が多数出てくる。病院崩壊よりも恐ろしい。

 今やることは,病床を増やして,感染確認者を受け入れる場所を作ることと,人流を抑えて感染拡大を防ぐために公共交通の停止という強力な規制を実施することであると考える。