北朝鮮での新型コロナウイルスの急速な感染拡大とその後の急速な収束が伝えられている。国民の6人に1人が感染したことになるという。
同国にとって幸運だったのは、感染拡大がオミクロン変異株だったことである。これがデルタ株だったら、死者数が今の10倍、収束もせず拡大を続けていただろう。感染者が急速に増えたことで集団免疫も獲得でき、結果としてワクチンなしで収束に向かっている。厳密なロックダウンの効果も併せて出ている。
オミクロン株に置き換わった日本でも感染者数は減少しているが、日本では人流が10倍以上あり、急速な収束には至っていない。それでも、ワクチン接種によって小康状態にあると判断できる。
それでも、全国で毎日20人前後の死者が続いている。決して侮ることはできないのだが、国内はほぼ解禁状態になりつつある。筆者の4回目のワクチン接種券も来月にならないと届かない。心配の種は尽きない。
なんとなく、北朝鮮が自国の努力で新型コロナウイルスとの闘いに勝ったといったとらえ方をしているのが気に入らない。中国も上海のロックダウンで封じ込めにようやく成功しつつあるが、これもオミクロン株だったことが幸運なのではないかと思っている。