jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

大規模接種センターの運用で起こる年齢層逆転現象に疑問

2021/5/24,東京と大阪の新型コロナウイルス対応ワクチンの大規模接種センターが接種を始めた。テレビの中継を見ていると,結構年齢層の低い高齢者が多く見られる。中にはどう見ても65歳以上には見えない人も見かけられた。接種センターには,住んでいる場所からある程度の距離を移動しなければ接種できないから,高高齢者は難しいのかもしれない。

 しかし,地元の個人接種会場や集団接種会場では,まだ高高齢者の接種が完了していない段階ではないかと思われる。また,地元の接種会場では,予約ができるとしても1ヶ月先になってしまうようなケースがまだまだあるというのに,接種券が発行された途端に前期高齢者が大規模接種センターでさっさと予約して接種してしまうという逆転現象が起きていると思われ,何とも不思議な気がする。

 筆者はまだ接種券が発行されていないが,地元のWeb予約画面を見ていると,直近で予約できる日程が毎日くるくると変わる。2週間後にしか予約が取れない日があるかと思えば,3日後に空きがあることもある。これはどういうことなのかと考えてみた。

 たとえば,ある年齢層の予約開始日には予約のアクセスが殺到することが予想される。もともと,たとえば90歳以上から始まって,5歳刻みで予約開始日をずらしたとしても,一つ下の年齢層の予約可能日がすでに2週間先からスタート,ということも珍しくないだろう。その上の年齢層の予約がすでに延び延びになって,重なってしまうからである。すると,予約開始日に予約が取れたとしても,1ヶ月先などというのは珍しくなくなる。

 ところが,地元で接種予約をしている人が,大規模接種センターに予約をして,地元での接種より早い時期に予約が取れたとすると,おそらく地元の接種予約をキャンセルすることになるだろう。するとその空いた予定のところに,比較的若い高齢者の予約が入る可能性が出てくる。高高齢者よりも前期高齢者の方が先に接種ができる,というような逆転現象が起きることが予想される。

 さらに,大規模接種センターの予約は,接種券があればどの年齢層でも申し込むことができる。当然のように,前期高齢者のようにパソコンやスマホの操作に比較的慣れた人の方がうまく予約が取れる可能性が高くなる。大規模接種センターの初日に,70代前半の人が接種できている(テレビのインタビューで話をしていた)のを見て,おそらくまだ80代の人で接種できていない人がいるはずなので,ここでも逆転現象が起きてしまう。

 大規模接種センターの予約と,地元の予約は,二重予約しても現時点ではこれを確認する方法がない。まず地元で予約日を確定してから,大規模接種センターを予約し,早い日程が取れれば地元の予約をキャンセルする,といった手段に出ることもこれからどんどん起きることが予想される。大規模接種センターでワクチンが余った場合は,当面は自衛隊員への接種が考えられているから,ムダになることは少ないと思われるが,地元の個別接種会場でワクチンが余った場合,接種可能対象者が近くにいなくなり,廃棄するワクチンが出てくる可能性も考えられる。

 ちなみに,この地元のワクチン接種予約にしても,1人の接種券番号に対して親兄弟,子,孫までが手伝って一斉に予約を入れることで,複数の予約が取れてしまうことも考えられる。1人が電話でアナログ的に予約をする一方で,パソコンやLINEでネット予約することで,同時に複数の予約日ができてしまう可能性は否定できない。すると,予約が確定してからそれ以外の予約をキャンセルする,という行動によって,変な日に空きができたりするのではないか。

 筆者の接種券がもうすぐ届く予定である。どういう流れになるのか,当初と同じような混乱に巻き込まれるのか,非常に心配である。