jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

マイナンバーとワクチン接種のデータを早急にリンクさせよ

ワクチン接種の方法が,個別医療機関,集団接種,大規模接種センターと増え,さらに大学や企業での接種も具体化しそうな勢いである。-80℃という超冷凍管理が必要なファイザー社製ワクチンに比べて,モデルナ社のワクチンは-20℃という家庭用冷凍庫レベルでの管理ができ,運用がやや楽なため,大規模接種センター以降の新しい接種会場で使用される予定である。保存期間も長く,1本のバイアルで10回接種でき,生理食塩水での希釈も不要なので,管理が楽というメリットがある。

 さて,当初の個別医療機関自治体の集団接種では,ファイザー社製ワクチンのみが使われていた。接種会場が変わったとしても,基本的に同じファイザー社製ワクチンが接種される。混用することはなかった。

 ところが,ファイザー製とモデルナ製のワクチンが同時に使われ始めた。接種後の接種券には,メーカー名とロット番号を記したシールが貼り付けられるが,予約時点で接種会場でどちらのメーカーのワクチンが使われるのかなどを接種者自身が認識しながら申し込まなければならない。いずれ,この混乱が生じるだろう。両ワクチンの間で,1回目と2回目の接種の間隔も違う。これをすべて接種者が認識しなければならないのだろうか。

 現時点でも,自治体の接種予約と大規模接種センターの予約での二重予約が頻発している。センターでの接種の方がおおむね先にできることから,自治体の接種予約がキャンセルされる。キャンセルするならまだいい方で,ほとんどがキャンセルされないままに接種当日を迎え,現場では「ドタキャン」ということになり,またワクチンのムダが生じる。予約時点で2回目までの複数予約を許していることも問題だが,接種後の管理がこの接種券頼りになっているのが,非常に不安である。たとえば東京の大規模接種センターに持ち込まれる接種券が,千葉県,埼玉県,神奈川県で同じものなのかも現時点では分からない。

 誰が,どの会場で,いつ,どのメーカーのワクチンを接種し,それが何回目なのかを把握できなければ,2回目接種の際,正しい組み合わせなのか,正しい間隔で接種されるのかで事故が起こる可能性を否定できない。

 キャンセルによるなどによるワクチンの廃棄を防ぐために,自衛官や学校の教員などへの接種が柔軟に行われるようになったが,接種を受けた人にはまだ接種券が発行されていない段階である。正しく2回目が接種できるのか,保証ができない。

 接種されたことの登録には,マイナンバーを基準として管理する必要があると考える。すでに国民の数百万人に接種が進んでいるが,ここも「誰がどこで」などの情報は管理されていないだろう。この管理が接種券に貼られたシールだけで管理されているのが,実に心もとない。接種券を接種者がなくしてしまったらどうなるのだろうか。

 マイナンバーとPCR検査結果をリンクさせることを昨年提案していた 新型コロナウイルスの空気感染の可能性について-PCRスクリーニングをより綿密に - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2020/7/8。検査の陽性情報は,知られたくない個人情報なのでたしかに登録は難しいかもしれない。しかし,ワクチン接種したことは,むしろ積極的に公言している人の方が多い。これで行動に自信がついた人も多い。きちんと個人を特定してもいいのではないだろうか。

 現在,接種時には運転免許証などを持参して,個人を特定することになっている。さらにマイナンバーを管理すれば,接種情報をもっと一元的に管理できるのではないか。ただ,市民のマイナンバーを取り扱う権限を各医療機関自衛隊などにも許可する手続きも必要になるのかもしれない。

 結局,国の統一的な個人認証の仕組みが整っていないために,このようなアナログな方法でしか物事が進まなくなるのである。本当にITリテラシーのない国だなと思う。