2022/9/19日本時間の19時から,ロンドンのウェストミンスター寺院でエリザベス女王の国葬が執り行われた。その1時間ぐらい前からYoutubeのライブでsky news comが中継をしていたのを見て,PCの前を離れられなくなった。
寺院での荘厳な国葬が,誰が指示することもなくまるでオペラのように進行していった。そして寺院から担ぎ出された棺は人車に載せ替えられ,100人の海兵隊に前後から引かれ,1時間以上かけてロンドンの懐かしのエリアを徒歩でパレードした。整然としたパレードの中に,チャールズ国王,ウィリアム王子,ヘンリー王子の姿もあった。パレードの間,ずっと棺の後ろを徒歩で歩いていた。正直驚いた。
その後,再び四面が透明な霊柩車に棺は移され,ロンドンからクルマで1時間離れたウィンザー城まで移動した。その沿線にも多くの国民が集まり,エリザベス女王との別れに立ち会った。
葬儀の間も,葬列の間も,そしてクルマを見送る間も,誰一人騒ぐ者もいない。
これが国葬だ,そう思った。国全体が一体となったような圧倒的な迫力。海外からの要人が参列していることなど,まったく霞んでしまうような,イギリス国民の強い意志が感じられた。おそらく国民の半分が,生まれたときからずっとエリザベス女王だった。母親のような存在でもあったろう。
さて,日本武道館で行われる予定の安倍元首相のお別れの会を,本当に国葬と言っていいのだろうか。世界の人が感動するような式典になるとは,到底思えない。
岸田首相をはじめ,関係者はこのエリザベス女王の国葬を,最初から最後までじっくり見直すことを提案したい。棺そのものだけでなく,街の風景,国民の視線,そして1時間にもわたって行進を支えた吹奏楽の演奏など。
ただの葬式やんけ?と,世界中に思わせて,恥を晒すのだろうか。