jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

すべてのアングラ活動がネットを通じて噴出し,モノづくり企業がネットの闇でカネを運用する図式へ

筆者宅でも,それぞれがさまざまなネット動画配信サービスをサブスクリプションしているようで,リビングでもタブレットでさまざまなドラマが再生されている。最初は,映画を観ることが目的だったようで,DVDレンタルから同じ会社が運営するネット配信に切り替えるところから始まったようである。

 ちなみに筆者は,パートナーの要望に応えて衛星放送でのWOWOWを契約してきたが,ほとんど利用されることがなかった様子だったので,ケーブルテレビに切り替えた際にWOWOW契約を止めた。テレビ放送だといつ何が放送されるかを常にチェックしなければならないことと,どうしても観たい映画がなかなか放送されないこと,さらに高画質で録画してもなかなか観る時間が取れず,ハードディスクを圧迫していたこともその理由である。

 その後,映画を配信するネットが続々と立ち上がった。いつでもどこでも自由に観られるようになったほか,これまでは日本映画とハリウッド映画,そして一部のフランス映画ぐらいしかなかったところに,韓国,台湾,中国,さらにインドやタイ,インドネシアなど,ほとんど知られていない映画も選べるようになった。好みに合わせて提案もされるようになり,視聴の幅も広がったと言われている。

 筆者の映画視聴は極めて少ない。ハリウッドのメジャー映画ですら,10本も観ていないのではないか。特に,続編,続々編については,逆に観ないようにしている。初編のイメージが崩れることが多いからである。

 動画というメディアは,文字や静止画に比べて情報量が圧倒的に多い。単純計算でも1秒で60コマの情報があり,ここで60倍の情報があるし,並行して流れる音声が掛け算となる。静止画の2次元から,3次元,4次元へと展開されるため,人間の感覚や脳の判断がだまされて,リアルに思わされてしまう。まさにマジックである。

 それだけに,人間側が情報を処理しきれなくなり,機能不全に陥ることもある。さらに,正しい情報の中にウソの情報を紛れ込ませても気が付かずに視聴者に情報を植え込む危険性も持っている。サブリミナル効果により,知らない間に別のモノの購買意欲をあおるなどの危険性があり,現在では禁止されているが,どこまで機能しているか分からない。映画なら映倫映画倫理機構)というチェック機構があるが,内容の表現のチェックにとどまっているのではないか。ネット動画ではこの映倫にすらかからずに勝手放映されているのではないか,と心配になる。

 筆者はマンガ雑誌を買って来なかったので,テレビのアニメにはずいぶん助けられた。手塚治虫マンガも長谷川町子マンガも,本や新聞ではなくテレビアニメで楽しんできた。原作をアニメ化するのに多大な労力とコストがかかるが,それに見合った広告収入が得られたからだろう。

 しかし,映画もアニメも,どんどん表現手法が高度になり,制作コストも膨大になっている。特にアメリカ映画は,ストーリーよりも表現手法が前面に出過ぎの印象がある。

 一方で,どんなストーリーでも映像化が容易になってきた。かつては動画を撮影するのにフィルムを使っていたため,その1コマ1コマにベストが求められたが,ビデオになってからは撮り直しも編集も効くことから,だれでも動画作成ができるようになった。さらにデジカメやスマホでの動画撮影,そこにつながる動画編集アプリの進展により,一般の人が動画を勝手にアップロードする文化が出来上がった。そこに広告業界が飛びつき,動画アップによる広告収入が得られる構図が出来上がった。Youtubeがその代表的なプラットフォームになって,さらに進展している。

 音楽,絵画,映画,演劇,マンガ(コミック)などの芸術・芸能活動の多くは,その才能を持った人が自分の才能から滲み出した作品を創り上げる場である。楽曲が天から降ってきて音符になったり,イメージが湧いて筆を執ったりして,自然にできあがるのが作品である。そこに何の理屈もない。生み出さざるを得ない中で生み出されたモノである。多くの芸術家は世の中から認められることなく消えて行く。それでも作品を創り続けるしかないのが,真の芸術家である,と筆者は認識している。

 そこに,○○賞を狙うだの,○○円で売るだの,世の中の俗物と関わった場合,それはもう芸術ではないのではないだろうか。

 かつて,音楽も演劇も映画もマンガも,すべて「アングラ(Underground)」芸術からスタートしてきた。街角でパフォーマンスをし,都心の場末の地下スタジオで演奏や上映をし,そこからごく一部が這い上がってスポットライトを浴びる。そんな世界だった。

 しかし今やすべての芸術。芸能活動はネットを通じて噴出し,純粋な芸術・芸能活動ではなくなってきている。あらゆる作品が胡散臭く見える。

 特に,ネット配信からスタートしたドラマや音楽は,中身は完全にアングラ芸であるように筆者には見える。そもそも,タイトルの付け方が異常である。脚本として,まずコミックがあり,そこから実写版が作成される,という流れでドラマ化されることが多くなっている。ネットで評判になると,リアルの地上テレビ局がドラマを買い漁り,テレビでも放映するようになる。そして実写版には,若手でも名の通った俳優を起用することが多く,これがまた視聴者を誘導することになる。今の俳優さんは大変だな,と思う件 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/3/10。アニメの主人公を演じなければならないとは不本意なのではないかと思うのである。そして,「アニメのイメージと違う」などと酷評されることも多々あるようである。割に合わない仕事なのではないのだろうか。

 とにかく,カネの流れが不穏である。売れれば,投げ銭状態で人気も上がる。そのうちチケットも売れるようになるかもしれない。しかし,同じようなパターンで,新しい人が次から次へと雨後のタケノコのごとく再生し始める。結局,何らかのツテでもないと,振り回されたあげくに闇に葬られてしまう。

 正直,Youtubeの映像は,目を覆いたくなるような不出来なものも数多く掲載されている。映倫も何も関係ないからである。そこにフォロワーが付き,広告収入も上がり,現在も運用が続いているが,ほんとうに健全かどうかは分からない。

 ただ,筆者が「不出来」と思っているだけで,今の若い人を中心にストーリーは受け入れられているらしい。アングラのままネット上で大ブレークし,そのまま架空のキャラクターのままで大活躍している人もいれば,放送電波の上に引きずり出されてさらに活動の幅を広げている人もいる。コミック→アニメ→実写版→映画という展開をするケースもある。筆者にはその才能もチャンスもなく,ただ「やっかみ」として見ているだけなのかもしれないが,何か薄っぺらさを感じてしまう。オーラが感じられないのである。

 特に,ネーミングが筆者にとっては気に入らない。わざわざ自らを卑下するようなワードを使って,逆説的な効果を出そうとする意図が気に入らない。歌手,お笑い芸人,MCのいずれも,ふざけすぎているようにしか筆者には思えない。ファッションセンスも,筆者の受け入れ範囲を超えている。世代が違うとはいえ,結局は日本ローカルでしかないのに,と思ったりする。

 メタバース=それはまさに“パラレルワールド”--だがリアル社会以上に無法地帯である - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2022/1/14。GAFAと呼ばれるインターネット時代の大企業が,いよいよその本性をむき出しにしてきた。リアルワールドにおける人員の削減と,AIを駆使したコンピュータ主導型世界の構築を進めていることが明らかになった。そして,リアル社会で得たすべての資金をメタバースというアングラ世界の無法地帯において仮想通貨というアングラ世界のマネーロンダリングによって,世界支配を目指していることは明白である。

 「メタバース」とは聞こえはいいが,いわば「カジノ」と同じである。そのプラットフォームの運用は,いわば「マフィア」である。ギャングの世界では,不要な人間はピストルで抹殺されるが,メタバースではログインを遮断し,アカウントを削除してしまえば済む。リアル社会の警察も国家指導者も,締め出してしまえば自由に何でもできてしまう無法地帯である。おそらく,現在のリアル社会のサイバーセキュリティ会社では太刀打ちできないような強固な暗号システムが構築されており,堂々と犯罪が横行していると思われる。

 その闇プラットフォームをまず構築したのがGAFAであり,同じモデルを構築しつつあるのが中国であるように見える。世界中のリアルなモノづくりとエネルギー,そして食糧を支配し,これを中国独自のアングラメタバースで展開しようとしている。ただし,ここでも仮想通貨によるマネーロンダリングが行われ,GAFAなどともアングラで取引が行われていると推察する。北朝鮮も同様にアングラメタバースで資金稼ぎをするが,彼らは仮想通貨を盗むという方法で資金集めをしていると言われている。たしかにこの闇ルートがなければ,ミサイル,核兵器などを開発する資金が調達できない。裏世界で資金供与している仕組みがあるはずである。しかし,アングラネットワークの世界はもはや探索不能なほど深い闇となっている。

 ここまで考えてきて,ネット社会が底なし沼に見えてきた。かつてのマフィアや反社会的集団よりも,ある意味で厄介なパラレルワールドが広がってしまっている。一般人はピストルで命は奪われない代わりに,これまでのすべての「正論」がまったく役に立たない,いわば敗者の遠吠え状態になりつつある。「正直者がバカを見る」という理屈の方が正しいという世界になるのかもしれない。そのミニ版が,東大ゲーム王学部なのかもしれない。筆者の側の理屈が正しいと思っていても,いつの間にかそれが絶滅危惧種側になっているのかもしれない。

 もし,GAFA権威主義国家が覇権を握りたいのであれば,正直言ってこんなアングラ世界でコソコソと詐欺まがいのシステムを構築する前に,ロシアとウクライナの両国の情報網を即座に破壊し,コントロール下に置いてほしい。すべての情報網を断ち切れれば,戦争を続けることはできない。これ以上,無駄な戦いをすべきではないことを知らせられるのはあなた達だけかもしれない。