2023年4月に入り、新型コロナウイルス感染確認者数が、全国で1日5000人規模、重症者数が50人レベルになっている。死者数が10人前後で、重症者数が減る分が死者数になっている。相変わらず、重症化後の死亡率は高い。基本的に肺炎が原因なのだが、細菌性でないので、効く抗生物質がない。
一方で、新年度となり、新社会人も新入生もリアル活動が解禁になった。通勤通学電車は、以前の混雑状態に戻った。マスク着用率は結構高いが、問題は咳、くしゃみエチケットが相変わらずできない人が戻って来てしまった感じである。
まだ花粉が飛んでおり、くしゃみは仕方がないのだが、咳をする人が1両の中に10人近くいる。以前は、多くても4人ぐらいだった。当時はマスクもせず、手やハンカチで口をおおう人は見かけなかった。今は「マスクしているから、咳もくしゃみもし放題」である。あれほど、マイクロ飛沫がマスクを通過したり、マスク周辺から漏れることが示されてきたのに、何の教育効果もない。
さらに、窓開けもいい加減になっている。開けようと動作する人はほとんど見かけない。さすがに、筆者が開けているのを咎める人はまだいないが、これから冷房の季節になるとまた、文句を言う人が出てくるだろうと予想される。
政府によるワクチン接種計画も、ウヤムヤのうちに終わろうとしている。高齢者は年2回、普通の人も年1回の接種のはずが、まったく案内も無くなった。大量に余ったワクチンの廃棄問題、大規模接種センターの閉鎖、そして今後は有料接種に移行するのだろう。その一方で、ワクチン接種を原因とするとした医療事故が多く問題にされている。ワクチンを悪者扱いにしている。手のひらを返したようだとは、まさにこのことである。
ワクチンを開発、供給してきたファイザー社が、「落ち着いたら、感染症ワクチンをもう一度考えよう」とCMを打っている。何だか変な気持ちになってくる。
人流の増加、マスク習慣の乱れ、そして気の緩みによって、「第9波」がゴールデンウイークにかけて訪れるという気がする。杞憂に終わればいいのだが。あまり、新型コロナウイルスの話が聞かれなくなったが、また3年前の免疫力レベルになっているように思うので、敢えて予測してみた。