富士山 急増する外国人観光客 “映え”写真撮影でマナー違反も【藤井貴彦キャスター中継】 | Watch (msn.com)。海外から日本を訪れる外国人観光客は,日本に対して基本的に何の「敬意」も持っていない。単に,自分たちと異質の文化に触れて,驚きや興奮を得たいだけであり,日本文化に対する敬意など,何もない。文化について知ろうともしない。
富士山においては,「弾丸登山」と言われる日帰り登頂が話題になっている。山小屋での宿泊予約をせず,夜中に頂上まで上り,日の出を見てすぐに下山するという過密スケジュールである。装備もいい加減なことが多く,富士山の気象状態が悪化しても予定変更しない。山小屋の周囲に集まり,トイレを占拠したりすることもある。
写真を撮るためのマナーにも欠けている。勝手にドローンを飛ばして撮影する観光客も多い。かつて,マナーが悪いと言われた日本人と同じである。
それでもかつての日本人観光客は,高いホテル代を払って宿泊してくれる「いいお客」だった。よく揶揄されるのが,背広にネクタイ,黒縁メガネにカメラを肩から斜めに掛けて歩く日本人のイラストだが,それなりにきちんとした格好もしていたと思う。
ところが,日本に来る外国人観光客は,ラフな格好で,安宿・野宿も平気でやってくる。かつてはユースホステルを渡り歩き,現在は民泊で安い宿を選んでやってくる。ラフな格好のままで寺院仏閣を観光されては,荘厳な雰囲気が台無しになってしまう。
一方で,中国・台湾・韓国からの観光客は,カネの力で我が物顔である。こちらは高級ホテルや高級旅館に泊まってくれるが,マナーの悪さはかつての日本人以上と言われている。ただ,観光の目的の多くが,円安で安く購入できるようになった商品の爆買いのためである。これを仲介する日本人グループや個人が,裏商売をしている姿を見るのも情けない気持ちになる。
観光業界は,新型コロナウイルス禍で大打撃を受けただけに,現在のインバウンド需要の回復基調は両手を挙げて歓迎しているだろう。なんとなく理不尽な扱いをガマンしなければならない事情もあるだろう。しかし,あまりその回復需要に流されてしまうと,気がついたら大切な文化がただの見世物になり下がってしまっている可能性もある。
観光需要では国を支えて発展させることができないのは明白だと思う。モノづくりをもう一度構築し直すか,エネルギー,食糧の自給体制を整えるかして「半分鎖国」状態を作り,汗水を流して一生懸命働くことに喜びを覚えられるような日本を,もう一度取り戻したものだと思う。