jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

簡易マスク--作った方は実際にそれを使ってますか?

 新型コロナウイルスが拡大を続けている。マスクの流通がいまだに進まない。製造・供給は急ピッチで進んでいるはずで,問題は以前に指摘したとおり,流通側にある。資本主義の論理で,結局は流通の途中で不正な蓄積が行われているからである。流通業者や最終販売店はもとより,流通の情報を入手した個人も含めて,独占していることが原因である。こういう緊急事態の場合の行政機関の対応のまずさを浮き彫りにしている。

 さて簡易マスクの作り方を以前ご提案した。

簡易マスクの実験--三角コーナー用不織布の活用について - jeyseniの日記

私は,ここで作成した三角コーナー用不織布を使った簡易マスクを,実際に日々使用して通勤し,職場でも常時着用している。紹介から1ヶ月経過し,何度かの改良を加え,より進化したものになっていると感じている。

 キッチンペーパーを使ったもの,100円均一ショップのガーゼを使ったもの,ハンカチを使ったものなど,各種の簡易マスクの作り方が紹介されているが,作った人は実際にご自分で使用されているのだろうか。

 以前確認したが,キッチンペーパーを使った簡易マスクは,強度に問題があり,まさに使い捨て向けである。使う都度,捨てるにしては,作成の手間が思った以上に負担になる。

 一方,布を使った簡易マスクは,強度的にも問題なく,しかも洗濯して繰り返し使うことを前提としているため,作成に多少手間がかかってもいいかなという気になる。自分の気に入った色や模様の布を選べば,愛着も湧いてくる。最近は,黒やピンク,グレーといった使い捨てマスクも市販されており,色や模様のついたマスクもおしゃれかなと思う。

 それでも,街中で簡易マスクや自作マスクを使っている人を見かけたことがない。職場や介護施設などのクローズした場所でひっそり使われているのかなと思ったりする。もっと表に出てきてほしい。

 さて,当方が提案した三角コーナー用不織布を使った簡易マスクだが,実にうまく機能している。また自慢ではないが,街中で使ってもあまり違和感を持たれないと感じている。いわゆる使い捨てマスクに極力似せたデザインや色使いにしていることも功を奏している。

 一般の使い捨てマスクは,繰り返しの使用を推奨されていない。洗うなどの行為によってフィルター効果が下がるためと言われている。実際,洗ってみると毛羽立ってしまったり,全体の強度が下がるような印象がある。

 ところが,三角コーナー用不織布を使った簡易マスクは,もともと汚水を濾したり,濡れたシンクの中で使われるものだけに,水に強い。洗ってもあまり型くずれしない。毛羽立ちも少ない。もともと,ウイルスに対するフィルタ効果は期待せず,くしゃみや咳の飛沫拡散を防ぐだけの目的なので,ガーゼ製や布製のマスクと同等の役目を果たすだけである。軽く洗って口元の雑菌を流して再利用する,という目的に合っている。

 ガーゼ製マスクや布製マスクとの違いは,その製作工程の簡易さにある。布製マスクは,どうしても長い部分を縫わなければならず,手縫いやミシンがけなどの手間がかかる。これに対して,不織布を使った簡易マスクは,両面テープとサージカルテープだけで作るので,製作時間が格段に短い。

 耳ゴムは,前回は四隅に穴を開けてゴムひもを結びつける方法をご提案したが,今は針と糸で固定する方法に変更している。結びつける方法は,耳ゴムの長さの調整がしやすい,という理由だったが,それほど調整する必要もないこと,また四隅の穴が少し目立つので格好悪いという家族の声を受けた。糸で固定することで,市販の使い捨てマスクにさらに“偽装”させている。

 作ってみて分かったメリットの一つに,鼻のところの固定の芯が要らないことが挙げられる。市販の使い捨てマスクは,一般に幅が17cmほどある。当方が提案した素材だと,幅は14cmになる。一般の使い捨てマスクは,このサイズと短めの耳ゴムのために,顔にフィットさせるには鼻の周りに芯を入れる必要がある。しかも,両側の垂直部分,耳ゴムの間に意外に隙間ができてしまう。

 これに対して三角コーナー用不織布簡易マスクは,一般の布マスクと同様,幅が狭いため,半分に折るだけで鼻の周辺にうまくフィットし,さらに両側の垂直部分が頬の部分に当たるため,隙間ができにくい。

 さらに,布マスクは形を維持することが難しく,内側が唇に直接当たって話がしにくかったり,呼吸によって膨らんだりしぼんだりするが,三角コーナー用不織布簡易マスクは素材がある程度硬さを持っているため形状が保たれる。鼻へのフィット感を保ったまま,唇からも離れ,装着したままで話仕事も容易である。

 市販の使い捨てマスクは,実によく設計されている。三角コーナー用不織布簡易マスクは,使い捨てマスクに近づけることで街中での使用時の違和感をなくし,かつ使い捨てマスク以上の使い心地を実現できたと自負している。

 家族も残念ながら認めてくれず,使ってはくれないが,当方は当面はこの三角コーナー用不織布簡易マスクを堂々と人前でも使用していくことにしている。