テレビが芸能人タレントに席巻されていると以前に書いた コメントばかりで提案なし--マスメディアもブログも批判ばかり - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/5/7。インターネットが無法地帯であり、メタバースはさらに並列宇宙で歯止めが効かないことも指摘した メタバース=それはまさに“パラレルワールド”--だがリアル社会以上に無法地帯である - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2022/1/4。
エネルギーの法則からすると、エンタルピーは増大拡散してしまい、元には戻らない。
筆者のように、いくら警鐘を鳴らそうが、結局なるようにしかならない。しかしその意見を拡散するはずのメディアは、ただ情報を拡散しているだけで責任を負わない。たとえば,事件が起きるとこれを報道して終わりである。もっと辛辣な言い方をすれば,紙に書かれた原稿を読んで終わりである。これを人が伝える必要があるのだろうか。NHKでも始まったAIによる自動音声アナウンス。これはただ原稿を読むだけでなく,その読む声すら偽装できるフェイクニュースとなりうる存在である。
筆者は,メディアとは「伝える情報を価値判断して編集」する存在だと思っている。つまり「思想」があるということである。流す必要のある情報と,流す必要のない情報を区別して流す。これには高い思想が必要である。
ところが昨今のメディアには「思想」がない。自分たちで企画を考えないからである。ほとんどすべての番組が,持ち込み企画であり,あるいは外部への丸投げ企画である。そこには,視聴率を稼ぐための芸人MCとちょっと有名人ゲストコメンテーターというお決まりのパターンがある。司会MCに何の思想もないから,番組そのものに思想がない。局アナも,別にそこの局の思想が気にいって入社するわけではない。どこでもいいのである。そして,自分の思想と合わなければフリーになる。そしてタレント化し,視聴率稼ぎに奔走する。結局思想はないのである。
個人ベースでの情報発信は,さらに思想がない。世界のことなど何も考えていない。そうやっておそらく情報の9割以上がムダな情報であり,それらの視聴に人の時間を費やすことによって,環境問題や食料問題,エネルギー問題などが先送りにされ,気がついたらもう後戻りできない破滅への階段を転げ落ちる段階が目の前に迫っているのに誰も気づけない。
大手メディアも個人メディアも,今の情報屋がこのままはびこれば,世界は潰れる。だんだん温度を上げていけば,鍋の中のカエルはそれに気づかずに飛び出すことをせず,茹でられて死んでしまうという「茹でガエル」現象は,今の情報屋が一番の元凶である。もちろん,その情報を操作する政治家,役人,組織経営側の狡猾な企みにより,社会の格差はますます加速していくことになるのである。