jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

医師会主導で緊急医療(検査業務)体制を作れ--政府は政治的な理由があるため動かない

新型コロナウイルスの第7波がピークアウトしないまま,お盆に突入してしまった。筆者の予測では,8/7に1日あたりの感染確認者数が26万人をピークにピークアウトし,8/15には25万人,8/22には20万人と減っていく予測を希望的に立てているが,行動制限のないお盆の帰省と夏休み旅行に突入した。この期間の行動が感染拡大につながるとすると,8/22の数字は逆に30万人ぐらいに跳ね上がることになる。自主規制がどの程度効くかは,もう神頼み状態である。

 連日の死亡者数が200人前後である点が相変わらずまた報道されなくなったが,1人として死者を出さずに回復させるのが本来の医療である。どうしてここを強く報道しないのか,不思議で仕方がない。

 そのコロナ医療現場の逼迫は,もう限界を越えている。医療従事者の身体が持たない。最大限のベッド数で最大限の担当チームで当っても,次から次へと死者が出,空いた病床に次の重症者が送り込まれてくる。回復するとしても1ヶ月以上かかる。ずっと面倒を見なければならない。新しい患者も見なければならない。その中で,医療従事者が感染してしまうケースも増えている。終わりが見えない。

 政府は,第7波が収まったら感染症の指定を変更して医療体制を変えることを「検討」すると言っているが,それではもう遅い。オミクロン株に変わった2022年1月の第6波の段階で,体制を変えるべきだった。

 今の感染症医療従事者を救えるのは,同じ医療従事者である一般診療医しかない。インフルエンザと同等の五類感染症への変更がされない今,一般診療医が何も動いていないのがもどかしい。

 専門部会でも現場の意見が出され,そこで提案されていることをワイドショーでも訴え,医師会も記者会見を開いているが,政府は「政治的な理由」があるため一切動かない。つまり,今,政府が対応しても,すでに遅いという批判を受ける割に,一気に感染確認者数を減らすこともできず,しかも経済の停滞を再び起こし,事業者からの不満が募り,そして国際的にも恥ずかしい思いをする,と思っているからである。せっかく行動制限なしでなんとかピークあうとさせることができれば,それに越したことはない,と高をくくっているからである。

 医師会は,政府の決定がなければ何も動けない,そんな独立性のない機関なのか。実際に今,苦しんでいるのは,自分たちの仲間の医療従事者ではないのか。

 超法規的なスペシャルチームを作って,PCR検査・抗原検査業務を肩代わりする,となぜ言えないのだろうか。

 第7波で政府が責任逃れをして,自治体が独自判断で「BA.5対策強化宣言」を出すようになったものの,「行動に一層の注意を払ってください」とまた県民にお願いをするだけで,何の対策も打てない。ここは,医師会が名乗り出て,検査業務を引き受けるチームを派遣する,という宣言をすべきではないのか。さらに,症状のある患者は自宅療養をしてもらうにしても,その状況チェックや生活支援などの業務を保健所に代わって進めるような体制はできないのか。

 結局,マイナンバーとの紐づけができていないことが,業務移管ができない最大の理由である。自治体は,ICチップ,写真なしの「マイナンバーカードmini(仮称)」をただちに配布することを提案--新型コロナをいい機会に全手続きにマイナンバーを活用 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2022/8/5 に提案した仕組みも,結局は何も進んでいない。 

 とにかく,「同じ医者仲間だから助けようぜ」と医師会が立ち上がってくれなければ,お互いの信頼関係は今後も築くことができないのではないだろうか。