旧統一教会と自由民主党の最大派閥である安倍派(清和会)の癒着とも思える関係が明らかになってきた。選挙の際の集票のために,同宗教団体がバックアップを堂々と行ってきた実態が次々に明るみに出てきた。
圧力団体としての宗教団体が政治に絡んでくることは,どの国でも普通に行われているようである。日本では逆に,宗教団体が政党を作って政治参画する例が複数ある。創価学会と公明党,幸福の科学と同名の政党である。
問題は,旧統一教会が霊感商法という明らかに違法なビジネスで多くの一般国民に被害を及ぼして来ており,「半社会的組織」と言われてきていることである。その宗教団体と長年にわたって癒着してきたという事実は,衝撃的である。
国会議員の中での安倍派議員の多くは,少なからず応援を受けてきていた様子だし,地方議員,自治体議員の中でも選挙協力を受けてきた自民党議員が明らかになってきている。無所属議員でも自民党公認で闘っている議員で,旧統一教会と関連のある人はかなりの数に上るようである。
今回,岸田総理は,各議員に対して旧統一教会との関係をなくすことを求め,茂木幹事長は,その関係をなくせなければ自民党から離党勧告する,と宣言した。ただ,これが国会議員の範囲に限定されていることが,中途半端感を拭いきれない。
個人がどういう宗教に係わるかは,信教の自由が憲法で保証されているから,問題視することではない。ただその宗教が純粋に宗教活動をしているのか,違法行為を行っているのか,によって「信教の自由」を盾にすること自身に無理が生じる。いわゆる「権利の主張」である。ただ虚しいだけである。
今後,自民党議員の1/3が,同宗教団体の応援を受けることがなくなる。集票に課題が生じるのが目に見えている。自分の実力だけで選挙戦を戦えるのかどうかも疑問である。さらに,自民党という看板,あるいは自民党の公認,という後ろ盾そのものが,逆風にさらされる可能性もある。次回選挙において,自民党が惨敗になる可能性がある。
安倍晋三・元首相が凶弾に倒れたことで,旧統一教会と自民党議員との長年の癒着が次々に明らかになった。安倍氏は,自らの死によって自民党の運命も変えてしまったと歴史に残ることになるのではないかと,筆者は予想する。
そもそも,「清和会」という名称そのものも,韓国とのつながりを暗示している。「○和」の文字を,韓国企業が好んで使うからである。単に「平和」の和だと思っていては認識を誤る。
半社会的集団の宗教団体といえば,オーム真理教を思い出す。ただ,彼らはテロ集団であり,政治活動には関わらなかった。新興宗教は「政権政党」にしか近づかない--利益団体の目的は行政・立法操作 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2022/8/19に書いた時点以上に,宗教団体の政治への侵食が問題になっている。
反社会的行為が認められた場合は,宗教法人としての資格を剥奪し,総務省の監視団体に登録すべきではないかと考える。
しかし,残念ながらもはや自民党は政権政党にはなれないのではないかと思う。では野党が政権政党になれるかと言えば,まったく政策音痴な議員ばかりなので,これも無理である。
ならば,いまこそ「専門家集団」が結党すべきではないか。政治評論家,テレビ局編集委員上がりのコメンテーター,作家,実業家,大学の専門家,が,これまでの自分の知識を存分に発揮して,国を動かして行ってはどうか。そうすれば「コメンテーターは差し障りのないコメントをして終わり」と揶揄されることもないだろう。msn.comやyahoo.co.jpのコメントコーナーに顔写真入りで常にアップされている皆さんが,実際に政治をしたらいいと思うのである。「私達はこれまで,さんざん政府の対応を批判して来ました。いまこそ私達が立ち上がって政権政党を作り,国を動かします」と宣言して結党してはどうか。ねえ,ミヤネさん,恵さん,柳澤さん,三浦さん,堀江さん,ひろゆきさん,などなど。どうでしょうか。