jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

政治は宗教と決別せよ--本気で政策で議論する“論戦議院”をメタバースで作ってはどうか

自由民主党と旧統一教会との関係が次々に明らかになっている。

 政治と宗教の深い関係といえば,公明党創価学会の関係が有名である。創価学会公明党とつながっているのは,宗教団体による選挙時の票集めが目的であることは明らかである。

 自民党統一教会の関係も,政治家側からすると票集めのための利益団体だろう。逆に宗教団体からすれば,自分たちの要求を政治に反映できることが期待できる。

 もちろん,政治家にとって必要な資金を宗教団体から提供してもらう流れはあるだろう。そしてその資金が,信者からのお布施,寄付,物品購入によって集められることも明らかである。

 逆に,宗教団体が政治に直接絡もうとしているのが,幸福の科学である。また,政治活動とは別にテロ活動を目的としていたのが,オーム真理教である。

 他にも「新宗教」と言われる団体が山のようにある。新宗教団体一覧 | 新・宗教図鑑 (shu-kyo.com)。出版社を装って関連する出版物を発行し,何十万部も売って資金を集めることもある。

 さらに,一時期流行った「自己啓発セミナー」も,多額の受講料を支払ったり,勧誘で会員を広げるマルチ商法だったりする。

 もともと政治家は,地元の利益や誰かの利益ために,行政を動かすのが仕事である。当然のことだが「カネ集め」が仕事の1つになる。国から予算をぶん取って地元に還元することも仕事だし,支援団体からカネを集めること,支援者から政治パーティーでカネを集めることが仕事になる。つまり,常に「カネ」「利益還元」「忖度」など,一般人には理解できない世界がある。

 宗教は,人間の弱みにつけこんで資金を集める仕組みである。その資金で政治を動かし,世の中を変えようと企む。自分たちの利益のために,利益を実現するために資金を提供して政治家を操作する。

 政権連合として,票集めを期待して公明党と組んだ自民党であり,創価学会による集票効果は明確だった。同時に今回,統一教会との癒着がほぼ明らかになった。

 政治家との癒着で言えば,経済団体とのつながりも大きい。労働組合単位で票集めが可能だからである。アメリカでは,ライフル協会といったロビイスト(政治支援勢力)があるが,宗教団体が絡むケースは少ない。それだけ日本は特殊な環境にある。

 日本は,「八百万(やおよろず)の神」の国であり,さまざまな宗教が容認されてきた。アメリカが基本的にキリスト教をベースとしているのに対し,勝手な宗教団体が宗教団体としての特権を利用して続々と作られているように思える。

 「宗教の自由」が憲法で保証されているが,その宗教を評価する仕組みがまったくない。税制優遇もある。好き勝手に組織化され,政治への圧力をかけている。

 2022/8/10 岸田二次内閣の組閣が発表されたが,すでに旧統一教会とつながりのある政治家は排除したが,自民党の要職への横滑りもあり,さらに組閣後に旧統一教会に関係のある人物が複数明らかになっている。

 まあ,筆者のように何の後ろ盾もない人間は,政治家にはなれない。政治家には,地盤,カバン,看板という3つの「バン」が必要と言われているが,実は「票集め団体との癒着」がその裏にある。きれいごとでは済まない政治の世界である。

 癒着というより,その宗教団体出身ではないかと思われる政治家も多数いる。せっかく,若い世代の人たちが純粋に政治への関心を高めているときに,こういう不順な政治家ばかりいることに情けなさを覚える。 

 そこで提案である。政治家も「自分の仕事」という収入源を持つべきである。サラリーマンでもいいし,事業主でもいい。「議員を落選したら無職」というのはおかしい。自分のベースの仕事があれば,変な宗教団体につながりを持つこともない。無職だからカネが必要になる。安易にカネを得るために,宗教団体の広告塔になる。言うことを聞かなければ資金提供が得られないという弱みを持つ。正直,そんな政治家ばかりである。

 政治家は,あらゆる利益団体である宗教団体とは決別すべきである。

 宗教は,その中心にあるのは「1人の人間」である。「神様」という象徴的な存在ではない。すでにこの世にいない仏陀やキリストは,神格化され,その教えが経典や聖書として受け継がれ,思想が貫かれ,その中でのカネの流れは象徴を形勢する神社仏閣教会などの維持と信者への何らかの還元に使われていると思われる。

 一方,新宗教の中心は現存する人間である。人間が人間を崇拝することによって精神的に束縛され,自由を奪われる。カネの流れは中心人物とその取り巻き,そして組織拡大のための箱物作りに利用され,さらに政治家に渡って国を動かす力にまでなっている。

 あらゆる選挙で,正しい主張をしていると思える泡沫候補がいる。自分の体験を基に,世の中を良くしようという意気込みが感じ取れる候補がいる。しかし,真面目に選挙運動しても,こういう人たちは決して当選することはない。政権与党の公認を受けるか,何か強大な組織の力を借りなければ,当選できない。

 投票する側も,正しい主張をする候補を選びたいという気持ちがあったとしても,自分の1票を入れてもその候補は絶対に当選することがないことを知っているので,最終的に政権与党を支持するかしないかで候補者を選んでしまうことが多いだろう。

 その「強大な組織の力」の1つが宗教団体である。

 筆者は,このインターネット時代に若者の意見をもっと反映できる選挙が行われるようになることを予想している。ソーシャルメディアの力により,宗教組織ではなく,政策提案によって候補者が選ばれるような時代が来ると思っている。人気Youtuberやお笑いタレントが票を集めても構わない。むしろ,テレビのワイドショーのMCや評論家など,ただ批判ばかりしている人に,政治のセンターで発言してほしいと思う。真剣に自分の国のことを考えてくれればそれでいい。本気で政治に取り組むのは,それなりの覚悟が必要である。外野でワイワイ批評ばかりしているだけのメディアはもう不要である。

 そういう意味では,衆議院参議院のほかに,誰でも自由に政策を提案し,意見を言い合える第3の議院,つまり“論戦議院”を作ってはどうだろうか。それもリアルな議会ではなく,メタバースで作ってはどうだろうか。

 そこでのルールはただ1つ。「相手の政策を批判しないこと」である。