jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

軸(体幹)が甘いからコントロールできない--メッシのフリーキックの凄さ

筆者はサッカーには何の興味もないが、2022/12/13のワールドカップ準決勝のアルゼンチンークロアチア戦のニュースでアルゼンチンの主軸であるリオネル・メッシフリーキックを見て、「日本選手に足りないのは体幹では」と思ったのである。これはサッカーに限ったことではない。あらゆるスポーツに言えそうなので、あえて書いてみた。

   メッシのフリーキックは、ゴール正面のゴールポストの上辺の下側に当たり、そこで斜め下に向かってゴールに突き刺さった。

   ボールの軌跡をからすると、例えば左右のゴールポストを狙えば飛距離は長い。ゴールキーパーにとっても距離は遠くなるが、滞空時間も長い。キッカーにとっても非常に狭い範囲を狙うのだが、左右のブレ幅が大きくなる危険がある。

   一方、ゴールポストの上辺を狙えば、飛距離は短い。しかも最も力の加わる方向であり、ボールにスピードもつく。左右に多少ブレても狙った高さをキープできれば、非常に鋭いシュートになる。ゴールキーパーも上に跳ぶにはタイムラグがあるので、ピンポイントで狙うにはベストになる。

   日本人選手にこの正確さとスピードのある人はいないのではないか。かつてテレビ番組で「ストラックアウト」という的当てゲームがあった。野球、サッカー、テニスなどのプロ選手が9枚の格子状の的にボールを当てるものである。お遊びとはいえ、選手にとっては自分の能力を試されており、かなり真剣にならざるをえない。しかし、緊張すればするほど、うまくいかないものである。

   サッカーのフリーキックでバーの下面を正確にしかも最速で狙えるその自信は、練習とともに自分のコントロールが安定しているからだろう。

   日本人選手の試合を見ていて、最後の詰めが甘いのと、個人技としての安定感がない。結局、攻めて、押してもゴールできず、逆に反撃をかわす術もないといった感じなのである。

   ベストの位置にアシストでボールを入れても、それを蹴り込めない。なんとも歯がゆい。もちろん個人の才能もあるが、テクニックに走って、体幹レーニングが十分ではないのではないか。

   「チコちゃんに叱られる」の中で、大人が脚を組むのは筋肉がくっついているから、というのがあった。解消のためにはストレッチが効果的という。しかしイチローでも毎日90分から120分も時間を掛けてストレッチをしていたという話にはさすがに驚いた。運動前後のケアは重要なのだと思った。

   一方で筆者が応援しているアイススケートの坂本香織選手は、今回のワールドファイナルでショートの1位からフリーで5位に沈むという波乱があった。前日のショートでひょっとしたら何かトラブルがあったのかもしれない。ただ、疲れが残りやすくなっている年齢かもしれないと思った。基本的なストレッチができていれば、という気もする。「ちょっと体重が増えたかな」という気もするのだが。

   ボクシングで4大タイトルを得た井上尚弥選手も、下半身の力を上半身に伝えられるようなトレーニングをしているという。そのためにボクシングとは無関係ないろいろな競技の要素も取り入れるそうだ。

   最終的には、自分のあらゆる筋肉と骨をコントロールして正確な動きをすることがスポーツには求められる。正直、日本のサッカー選手は自分をコントロールできているか。そこからもう一度やり直して見てはどうだろうか。