jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

クシャミとDNA鑑定--エチケットなしのクシャミを犯行として証拠を見つける方法

新型コロナウイルス禍は,まだ足元でくすぶっている,と筆者は思っている。というのも,感染症に対する日本人の対応がまた「喉元過ぎれば熱さ忘れる」になっているからである。

 感染症防止への基本的対策は,マスク,手洗い,換気である。このうち,手洗いについては,日本人は比較的手洗い習慣は着いていると思うのと,まだ各所に設置されているアルコール消毒ボトルを目にすると,アルコール消毒を実行している人を目にするので,身体の清潔さを保つ,という意味ではまあ及第点を付けてもいいかもしれない。

 冬場に入っているが,妙に暖かい日が続いている。換気はほとんどなくなった。オフィスの中も電車の中も,ドヨンとした空気が立ち込めている。どうにもやり切れない。筆者の部屋も,夜寝る間は換気扇を停めるが,そのほかは一日中換気扇を回している。家の中の換気を少しでもしたいからである。

 しかし,マスク着用習慣,および咳・クシャミエチケットは,特に男性はまったくできていない。ほとんど,サル状態である。

 悪知恵としては,手首に掛けて「いつでも着けますよ」とポーズを取っている「手首マスク」,さらに悪質なのが,アゴに掛ける「アゴマスク」である(アゴマスクに腕マスク--ポーズだけのマスクは無意味 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2023/7/30)。ここだけは,サル以上なのかもしれない。

 咳が出る人が,どうしてマスクをしようとしないのか,がまず理解できない。咳は突然出るものではなく,ノドの調子が悪いから出るのであって,予め自覚症状がある。ノドの調子が悪ければ,マスクをして出かけ,ノド飴を所持して,咳が出そうになったらマスク,咳・クシャミエチケット,そしてノド飴使用,とそれなりの対策ができるはずだが,しない。これは確信犯である。

 一方,クシャミは突然原因が分からずにやってくる。健康な人でも何らかの外的なきっかけでクシャミは出る。これは,咳・クシャミエチケットで袖に口や鼻を当てたり,ハンカチで顔を覆ったり,最低でも手のひらを顔に当てれば,唾液飛沫やマイクロ飛沫の拡散を大幅に抑えることができる。しかし,この対応もほとんど見たことがない。

 咳やクシャミで,唾液飛沫やマイクロ飛沫に乗ってウイルスが拡散されることは,2020年の新型コロナウイルス拡大時に何度も報道された。クシャミによる唾液飛沫拡散は5m先まで届き,マイクロ飛沫拡散に至っては,部屋の中にどんどん拡散することがスーパーコンピュータ「富岳」のシミュレーションで早くから紹介されている(「富岳」に負けないぞ - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2020/7/2)。それでも説得力がなく,いつのまにかいい加減な行動になっている。

 もちろん,目の前でクシャミをされたからといって,100%感染するわけではないから,クシャミの現行犯で逮捕しても感染拡大の証明はできない。しかしもし,症状が出た段階で,自分の着衣を科学鑑定して,ウイルスを含んだ唾液飛沫を浴びていたことが証明でき,さらにその唾液のDNA鑑定までできれば,唾液飛沫を拡散させた犯人を特定できるかもしれない。

 個人認証のために,指紋や目の虹彩,指や手のひらの静脈パターンを使うのが当たり前になってきた。顔認証や歩様認証では特定まではできるが完全な一致の証拠にはならない。アメリカではグリーンカードを取得する際に指紋も登録する。いずれ,他のパターン登録も進む可能性がある。最終的には,DNAパターンの登録も否定できない。

 日本のマイナンバーカードは,結局は個人認証には使えない。すでに偽造カードづくりで逮捕者も出ている。顔写真を刷り込むだけでは,人間を欺くことは簡単だし,コンピュータによる一致判定でもすり抜けはできる。

 基本的に,「日本人は犯罪は起こさない」という,どこか平和ボケした発想があるから,物事がすべてデジタル化できないのではないだろうか。逆に,デジタル化に反対する理由として,何らかの悪意のある行動を取る可能性に気づいているから,特定されるのを恐れるのではないか。

 何度も書いて来ているが,国の政治を司る政治家も,国民の命を守るはずの医者や警察,消防,自衛隊,介護職員も,次世代を担う子どもたちの教育を支える教員も,国民の資産を守るはずの税務署や銀行の職員も,そしてすでに多くの企業で発覚している不正行為や偽装行為,横領,着服,さらに個人レベルを含むイジメや虐待など,日本中が犯罪の温床になってしまっているのを感じる。

 かつては,その泥沼の中から毅然と立ち上がり,正義を掲げ,先進的な発想を掲げ,国民をリードしてきた政治家,起業家,学者,そして芸能人が存在した。しかし今や,政治の中心にある与党派閥全体の脱税疑惑と,ほぼすべてのモノづくり産業の破綻,金融業界の破綻,学校の破綻と,負の連鎖が続いている。しかし,正義のなくなった社会では,悪事を起こしている人間を隔離する手段がない。みんな,仲間内でののしりあった末に多数決で逃げ切ったり,もみ消したりする。「犯罪者にも権利がある」とばかりにカネで罪を回避しようとする弁護士という商売まである。

 ちなみに,世界全体を見ても,もはや人類が地球を救える道はなくなってしまっているのを感じる。せっかく,世界一丸となって立ち向かおうとした新型コロナウイルス禍も,結局は自由主義国家群と社会主義国家群の対立をより深める結果となり,収束しない間にウクライナ紛争が勃発し,さらにイスラエルによるパレスチナガザ地区侵攻まで起こり,人の殺し合いも戻ってきてしまった。地球温暖化を食い止めようという運動も,先進国と発展国で利害が一致しない。プラスチックなどによる環境破壊は,もはやレジ袋削減などでは止められない。何しろ食品ロスを減らすには密閉性の高いプラスチック包装を使わざるを得ず,ガラス瓶などでの代替は運送のためのエネルギーの大量消費につながる。50年経って分解されたとしても,それはマイクロプラスチックになるだけで,地球の他の生物の存続を脅かす。

 すべての近代的な経済活動を止めたとしても,地球温暖化はさらに進み,ピークアウトするのは20年後である。しかし,経済活動を止めなければピークアウトはしない段階にすでに入っている。

 筆者は性善説派なので,どこかで人間は気づくはずだ,とずっと思ってきた。そのためのさまざまな提案もしてきた。しかし,目の前の人に対する咳・クシャミエチケットすらできなくなってきている日本人を見,なくならないイジメや虐待,犯罪などを見,スマホのゲームやマネーゲームに熱中する姿を見るにつれ,古い人間からのメッセージは届かないとの諦めも出てきた。

 このまま,地球温暖化と環境汚染が進み,気候の大変動が起きて人類すら生きて行けなくなる時代まで茹でガエル状態で死ぬのを待つのだろうか。いっそ,先進国同士が核戦争を始めて,10数分の間に先進国が消滅した方が,地球にとっては平和なのではないかとも思えるようになっている。アメリカ,ロシア,中国,インド,北朝鮮,そしてイスラエルが消滅し,これに伴って韓国,日本も消滅するかもしれない。ヨーロッパ諸国は文化の継承という意味で残ってもいいかもしれない。

 人類の活動をほぼゼロベースに戻すことで,再び原始時代から人類の文明をスタートさせてもいいかもしれない。もはや,宇宙を探索することも,月や火星に行こうなどという愚かな考えも,そしてメタバースという裏社会も,AIによる人間の逆支配も,すべてなくしてしまった方が,人類にとっては再出発できるのではないかとも思えるのである。

 咳・クシャミエチケットを隣同士でできない社会は,気づかいや配慮がない社会である。これをずっと見ていると地球の終わりまで見えてしまう。次の世代をどう考えるのか,非常に暗澹たる思いである。何かをもっと真剣に考えなければならない。