jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

zipの代わりにPDFポートフォリオで様々なファイルをまとめる--メール添付の審査を通りやすいが,作成にはAdobe Acrobatが必要

筆者は,メールにいろいろなファイルを添付して送信する機会が多い。添付ファイルに悪意のあるマクロが組み込まれている可能性のあるWordファイルやExcelファイルがあると,相手のメールセンターが「迷惑メール」と判断してしまうことが増えている。

 そこで,WordファイルやExcelファイルなどは圧縮して1つのzipファイルにして送ることが多くなっていた。

 ところが近頃,このzipファイルの添付をはじいてしまうメールサーバーが増えた。圧縮ファイルの中に不審なファイルを混在させて送り,解凍と同時にマクロが動き出してウイルス感染させる手口が生まれたからのようである。

 最も安定している添付ふぁいるとしてPDFはメールサーバーの排除ルールからは外れていることが多い。そこで,PDFポートフォリオという形でWordやExcel,画像,そしてPDFなどを,拡張子が「.pdf」という1つのファイルにしてまとめることができる。

 ASCII.jp:ZIPの欠点を解消 複数ファイルをPDFにまとめる方法 などが結構以前から紹介されていた。ここのところ,ZIPファイルを添付して相手のメールサーバーではじかれるケースが増えたので,このPDFポートフォリオという形で1つにまとめる方法がトラブルが少ない。

 ところが問題は,このPDFポートフォリオを作るためにはAdobe Acrobatを始めとする有料のPDF作成ソフトを使う必要がある。Acrobat Readerなどのリーダーでは,パッケージしたファイルを取り出すことはできるが,ポートフォリオを作ることはできない。また,フリーソフト系でPDFポートフォリオを作成できるソフトを見つけることができなかった。残念ながら,だれでもできる方法ではないようである。

 PDFポートフォリオにパッケージされた複数のファイルは,別々に取り出して保存できる。zipファイルの解凍のように1ステップで取り出せるわけではないのが,少し面倒な気はする。

 Microsoft Officeも,Adobe系も,単品からサブスクリプション方式やクラウド方式に移行している今だが,結局はzip圧縮が使い続けられるのかもしれない。筆者としては,PDFポートフォリオも使ってメール添付方式を使い続けるのが標準と考えているが,ひょっとしたらDropboxgoogle driveのようなシェアサーバーからダウンロードしてもらう方法に切り替えた方がいいのかもしれない。

 いずれにしても,シェアサーバーやメールサーバーなど,ネットワーク上のどこかに,二度と使われずに置き去りになった添付ファイルたちが“死蔵”されていることになる。多くは30日程度で消し去られていくのだが,なんだかゴミの山を作っているようにも思えてきた。

 そういえば,筆者のDropboxもPCと同期していたために,フリー容量の2GBを大きく超えて「同期できません」状態になっていたので,この際と思って同期をやめることにした。同期を取ると,定期的にクラウドとの通信が発生し,しかも下手をするとローカルのファイルもクラウドのファイルも同時に消えてしまうという厄介な現象が起きるからである。筆者の場合,かつてiTunesで同期を取っていた写真ファイルを整理して無くなってしまった苦い経験がある。定期的な意図した「バックアップ」はいいが,無意識な「同期」は注意が必要だと思う。