jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。

PCR検査への関心が下がっている

2021/2/26現在,東京都の新型コロナウイルス感染確認者数が2/7以降19日連続で500人を下回っている。各県の感染確認者数も減っているとして,3/7までとされている緊急事態宣言を前倒しに解除する要望が各県から出されている。

 筆者は以前から,表に出ているこの感染確認者数,死亡者数の2つの数字だけでは傾向は分からないと言ってきた。入退院の実数を公開すべき件 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/1/31。亡くなった方の治療経緯についても,公開すべきと言ってきた。重症者,死亡者の関係が見えない--日別変化をもっと細かく発表すべき - jeyseni's diary 2021/2/22。

 今回注目したのは,なぜ感染確認者数が減っている,とされているのかの原因を探ることである。たとえば,PCR検査の数が半分になっていれば,陽性率が同じならば感染確認者数も半減する,という単純な理由があるのではないか,という仮説である。

 東京都の場合,2020年11月から12月にかけてのPCR検査数(移動平均)は,1日あたり8000人~10000人ぐらいで徐々に増えていた。陽性率も6%~7%ぐらいで微増状態だった。これが,1月に入ると,陽性検査数が移動平均で11000人~12000人と増加。1/8には15000人を超えており,この期間の陽性率は移動平均でも最大14.4%まで増えていた。その後,徐々に陽性率も下がり続けているが,緊急事態宣言が延長された2/7が5.2%,そして現在が3.7%である。

 しかし検査数を見ると1週間前までは7500人前後だったものが,ここ1週間で6200人前後と急激に減少しているのである。検査数が減っているのに陽性率が減っていないので,これに合わせて陽性確認者数は減り続けているにも関わらず,「減少が鈍化しているからリバウンドに注意が必要」という専門家の指摘が出てくるのだと判断できる。

 まず,この「検査数は減少,陽性率減少は鈍化」というところをきちんと報道しなければ,なぜ専門家は慎重なのか,が見えてこないということを指摘したい。ぜひこの数字をきちんと報道すべきである。

 もう一つは,検査数の減少の理由である。ワクチンの接種が始まり,「もう少し待てば自分に免疫ができる」という気持ちの余裕ができ,「念のためPCR検査」を受ける人が減っているのではないかと推測している。これまでは,「ひょっとしたら自分は感染しているかもしれない」と思って自主検査を自費で受ける人もかなりあったのではないだろうか。しかし,1回1万円を支払ってまで検査を受けることに抵抗もあったに違いない。ワクチン接種がタダで受けられるのが目の前に来ているのに,「絶対に自分が感染していないことを証明しなければならない」人が検査を受けるというマインドが下がっているのが原因ではないだろうか。クラスターの発生が病院や介護施設に集中するようになり,学生や会社員などが「自分たちの周りには感染者はいないようだ」と思って自主検査を受けなくなった,というのがその理由ではないかと推測している。

 数字のマジック。統計学の専門家が何も言わないのが不思議である。京都大学に移った西浦博先生が最近コメントに出てこられないが,数字をきちんと読み解く専門家としてきちんと解説してほしい。