jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

入退院の実数を公開すべき件

新型コロナウイルスで,軽症と判断されて自宅療養中,あるいはPCR検査前の自宅待機中の人の死亡数が増えていることに対する懸念を2021年1月29日に書いた。処置判断待ちの人数と,待機中の死者数の数字を出すべき段階 - jeyseni's diary (hatenablog.com)

実態がつかめないのが本当にもどかしい。

 それから2日経過して,もう一つの指標として,病床の空き状況を調べてみた。

 この2日間で,感染者数は769人増えた。1000人を下回ったのが3日間続いたと,報道ではコメントされており,「減少傾向」という言い方がされている。しかし,まだ減少傾向と言うのは時期尚早なような気がする。傾向はあるのだが,「減った」と聞いてすぐに警戒を緩めてしまう,おめでたい人が多いからである。

 筆者が注目したのは,病床の状況である。東京を例に取ると,新型コロナウイルス用に確保されているのは,軽中症用に4435床,重症者用に265床の計4700床である。2021年1月29日は,それぞれ2,756床,147床が使われている。翌日の1月30日は,それぞれ2741床,141床と,やや空きベッド数が増えた。
 一つには,この2日間で療養期間経過退院を含む退院数が,1,174人であったことである。769人の感染確認者の増加に対して,病院の退院数がこれを上回る1174人である,ということは,一つ明るい材料である。

 もう一つは,待機調整者数が,4,395人から4,148人に247人減っていることである。
 しかし,まだ4000人以上が待機調整中である。今日の感染確認者が,の調整数に一瞬加わり,そして病院,施設,自宅へと振り分けられるのだが,少しでも感染確認者数が増えればまた待機調整者数が増えることになる。

 直近の東京のベッド占有率は,軽中症者用で62%,重症者用で53%である。実数でいうと,空きベッド数は,1,694床,124床である。これでも余裕はないのかもしれない。

 保健所での病院探しが難航している状況や,病院での対応がほぼ限界ということと,この数字の乖離の状態がつかめない。

 このベッドの占有状況を,待機調整数とともに,日々報道すべき数字ではないのか。そして,この空き状況がありながら,医療がひっ迫から崩壊に向かいつつある状況を分析すべきではないのだろうか。