jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

個別接種医療機関の予約電話を,医院の代表電話番号にしてはダメでしょ

筆者の住んでいる町でも,新型コロナウイルス対応ワクチンの接種券が2021年5月初旬から年齢順に順次発送されている。筆者は高齢者の中では最後尾なので,発送が来週になる。ようやく来るかな,という期待とともに,報道で取りざたされている酷な予約の波の中でどう対応できるのか,不安がよぎっている。

 先に書いたが,筆者のかかりつけの医院でお願いしようとずっと考えていたのだが,どうもそれは難しそうである。というのも,調べてみたら個別接種医療機関なのだが,「医療機関へ直接連絡」の対象ではなかったからである。

 東京の大規模接種会場への予約で,架空の接種券番号で予約ができた,というバグが出たので,恐る恐るながら筆者の自治体のWeb予約システムを覗いてみたところ,現在の空き状況がだいたい把握できた。場所を指定しなければ,今日時点で最短で8日後に1カ所だけ空きがあることが読み取れた。手元に接種券が届いている場合は,ここに予約を入れればいいのだろう,という見当をつけることができた。この方法が一番確実に,しかも最短の日程で予約できる方法だろうと思う。

 一方,地域を限定すると,その地域にある接種会場がリストアップされる。先のかかりつけ医院の名前もここで見つけることができた。で,その医院の状況を見てみると,なんと空いているのが1ヶ月半先だった。これは,接種券が来週届いても,とてもかかりつけ医にお願いしている状況ではなさそうだ,ということに気づいた。

 もう一つ報道されているのが,個別の医療機関へワクチン接種を電話予約することによって,通常の診察を希望する人の電話もつながらなくなるという問題である。

 個別の医療機関で電話受け付けをするということなので,筆者は当然のことながら通常の診察に使われる電話番号とは別の番号が用意されていると思っていた。通常の代表番号にワクチン接種予約の電話が掛かれば,通常診療の予約に差し障ることは想定されることだからである。ところが,ワクチン接種予約も基本的には医院の代表電話番号へ掛けることになっているようである。

 これはダメでしょう。それでも,代表番号に掛けてくる人も多く出てくることが予想される。これまでのケースでも電話がつながらないために医院の前に列を作って予約する事態が起きていることが報道されている。

 では,代表番号にようやくつながったご高齢者に,受付番号は代表ではなくて別の番号ですから掛け直してください,ということもまたできない。そもそもかかりつけ医の連絡先は,ご高齢であるほど電話機の近くの電話帳のきっちり書いてあり,そこに電話することが当たり前と考えているからだ。掛け直した先がまたつながらなければ,どれほど失望されるだろうか。

 おそらく最初の東京八王子市の例でも,その他の自治体の最初の最高齢者ゾーンの人も,繰り返し同じことを経験させられ,自治体への信頼性を下げてしまっているのではないだろうか。

 筆者の住む自治体でも,個別接種医療機関の受け付け方法が個別連絡からセンター予約に変更するケースが増えている。個々の医療機関で,あらかじめ割り振られた人から予約を受けるなら電話対応も余裕があるだろうが,接種券の届いた年齢ゾーンの人全員から電話が殺到する可能性も否定できないからである。筆者の住む自治体だと5歳刻みの年齢ゾーンでそれぞれ5000人ぐらいが対象になる。1医院にかからなければ,次の医院へとはしごして電話するケースもあるだろう。掛け直しも含めると,電話をかける回数はこの対象人数の100倍にもなってしまうはずだ。これをそれぞれの医院の代表電話で受けてしまえば,業務崩壊してしまう。

 あらかじめ,日時と会場を指定して接種券を発送し,その日が都合の悪い場合は別の日に変えるという運用をした自治体は,ほとんど混乱なく進んでいるようである。ワクチン接種は「選挙投票方式」で行政が管理して実施してほしい - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/1/15。またこのコメントを引用しなければならなくなった。もうウンザリである。先着予約方法では,ここでも“医療崩壊”を招いてしまうのではないか。