jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

水平線の向こうは遠い--太陽電池駆動の無人飛行機の必要性

北朝鮮によるミサイル発射実験が2022年1月に4回にわたって実施された 権力,金力の暴走--国同士の兄弟ゲンカを止める方法はないものか - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2022/1/18。今回発射された極超音速ミサイルは,防衛レーダーでの捕捉が難しい。マッハ6で日本まで13分,マッハ10だと6分半でである。レーダーで捕捉できるのもおそらく着弾の1分前ぐらい。それからアラートを出す判断をしている間に着弾してしまう。イージス・アショアを配備したとしても間に合わない。

 実際は,発射を捉えられたとしても,10分以内に迎撃準備をして迎撃するのは困難だが,せめて発射の瞬間を捉えられればアラートは出せる。これを実現するのが,人工衛星無人偵察機である ミサイル捕捉衛星あるいは無人偵察機を早急に打ち上げよ - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/9/16。

 日本海側に監視拠点を作れば,観測ができるかと簡単に考えていたのだが,素人的な勘違いだったので,ここにまとめてみることにする。

 まず,北朝鮮までの距離である。地図で見て一番近そうなのが能登半島島嶼を除く)。ここから北朝鮮までの距離をgoogle mapで測ると約775kmあった。

 さて,比較的簡単な数学の計算で,海岸線に人が立って水平線を見た場合の水平線までの距離を出してみると,約5kmとなる。遠泳で5kmというと結構な距離になると思っていたが,なんと水平線まで泳いでいく計算になるのかと思うと,ちょっとびっくりした。同じく三角関数を使って計算すると,丘の展望台で高さ150mから見た場合は,水平線までの距離は約50kmとなる。まだまだ見えない。

 高度約9,150mのジェット機からでは341km先に水平線が見えるという。775km先を見るには20000mぐらい上空にカメラを備える必要があるようだ。しかし,領海内なら,10000kmぐらいの上空でも日本海を隔てた朝鮮半島の観測ができそうである。

 この高度はまだ大気圏なのだが,安定して長時間,観測設備を浮遊させるには,太陽電池駆動の無人飛行機が適しているように思える。赤外線カメラを搭載すれば,発射時の熱源を捉えることができると期待される。

 現時点のミサイルの配備では,まともに発射されればこれを撃ち落とす方法はない。しかし,実験であっても発射の瞬間を捉えて即座にアラートが出せれば,抑止力にはなる。アメリカが配備しているミサイル捕捉衛星の情報を待っていても,らちが開かない。韓国軍が発射の事実を発表してから,「確認をしています」と記者会見し,「発射された模様です」と報告するのが半日後では,日本は壊滅してしまっている。

 とにかく,発射前,あるいは発射の瞬間をいち早く捉え,国民にも各国にもアラートを出すことに注力すべきではないかと考える。抑止力を高めることである。そのための視覚(映像)での観測の仕組みの構築を提案するものである。さらに,高度な情報戦をかける必要がある。この際,いかに情報網に入り込んで情報をキャッチするかという能力も一段と高める必要がある。合法的な傍受,そして情報網の中に侵入しての情報キャッチも,この際,許可されてしかるべきだと考える。