jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

タバコの煙とウイルス拡散が同じであるという件

新型コロナウイルスなど、ウイルス感染の厄介なことは、相手の姿が見えないことである。インフルエンザにかかると、熱がまず出ることが多く、普段と目付きか違って何か焦点の定まらない感じを受ける。熱も急に高くなるので、本人も周りも比較的察知しやすい。

 これに対して新型コロナウイルスは、症状の出方が緩慢で、急な高熱がない。症状が出ないまま、数日を表を普通に歩き、周囲にウイルスを撒き散らす。そして突然の発症となる。

 無症状の人が感染を拡散する方法は、飛抹拡散と接触拡散である。接触拡散は、とにかくできるだけモノに触らないことである。ドアのノブ、エレベーターのボタン、エスカレーターの手すり、電車のつり革など。ちょっと困るのが、スーパーのレジカゴで、これは持つ前に持ち手を拭き取るか、手袋をするしかない。カートの持ち手も同様である。

 一方の飛抹拡散は、突然のくしゃみや咳から生じるので、基本的に防ぎようがない。マスクをしていても顔には飛抹がかかるだろう。電車の車内など、くしゃみを聞くのは、30分乗っていれば5回は聞こえる。それを防ぐにはフェイスシールドしかないと考えて、現地で一人で頑張っている。

 後は、ソーシャルデイスタンスを取ることだが、すれ違いや同じ方向に向かう場合もなるべく距離を取ることだ。ここでも、フェイスシールドは大いに有効であると考えている。 

 間隔が2mというのが推奨されているが、なかなかその間隔は取れない。クルマの車間距離と同じで、間を空けると必ず割り込んでくる輩がいる。

 さて、どれぐらいの距離を空けるといいのだろうか。その目安になるのが、歩きタバコである。タバコを吸っている本人が気が付かないのが癪に障るが,タバコのニオイ,つまりタバコの煙は,風がなければ道すがらずっと漂っているのである。したがって,5m離れようが10m離れようが,ニオイを感じる。全く迷惑な話なのである。

 タバコのニオイの粒子サイズとウイルスのサイズはほぼ同じである。ウイルスもずっと漂っていると考えられる。このマイクロ飛沫(エアロゾル)による感染はある程度拡散しているため,ウイルス量がそれほど多くないこともあり,具体的には証明されていないが,密室で滞在時間が長い場合は感染の可能性が高くなることが予想される。換気が重要と言われるゆえんだ。

 これまで,インフルエンザが流行する冬場の電車は暖房のために窓を締め切っていた。マスク着用率は10%ほど。咳・くしゃみエチケットなどどこにもなかった。1人がくしゃみしたら,そのマイクロ飛沫は数分後には車両内全体に広がる。15分も乗っていれば十分な数のウイルスを吸い込むことになる。

 今の時代,電車でタバコを吸うことができないので,若い人は電車内でタバコのニオイを経験したことがない。したがって,インフルエンザウイルスや新型コロナウイルスの車内拡散について理解できないのだと思う。タバコのニオイがしなくなった分,体臭が気になるという時代なのだと思われる。

 ちなみに,電車や駅構内でタバコが吸えなくなったため,喫煙者が取る行動は,改札を出たタイミングでタバコを取り出し,階段を下りながらタバコに火を点けて吸い始め,煙を吐き出す。後ろを付いて階段を下りていた人間にとっては,全く迷惑千万な行為である。

 副流煙によって周囲の人が受ける害についてはさんざん言われているが,一向に改善される兆しはない。本人が自覚するしかないからである。新型コロナウイルスに感染している無症状者も,本人が「ひょっとしたら自分が感染して,それを拡散しているかもしれない」という自覚がなければ,周囲の人に感染を拡大する可能性をなくすことができない。すべての人が「自分がタバコを吸って周りの人に迷惑をかけているのと同じことを,新型コロナウイルスの感染拡散をしているかもしれない」という自覚が必要である。