jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

「家の中で感染拡大の危険な場所」という想定そのものが変

2020年6月23日のある雑学番組で「家の中の感染拡大の危険な場所」として,リビングの机,トイレ,洗面所と紹介され,リビングの机の正しい拭き方まで紹介されていた。リビングは普通に会話が行われるため,机の上にツバの飛沫が飛び,また油分も多いため手についたウイルスが付着しやすいことから,正しい拭き取りをしようというものである。濡れ布巾ではなく,乾いた布巾で1方向に乾拭きし,心配ならばアルコール噴霧するのが正しい拭き方だとしている。

 その拭き方が正しいとして,そもそも家の中で感染した飛沫を飛ばす状況があるという前提がおかしい。つまり外部で感染を受け,それを家の中に持ち込んで拡散しているというケースである。

 「外出したら家でもマスクを着用しよう」という呼びかけは,もう2ヶ月も前になる。https://jeyseni.hatenablog.com/entry/2020/04/28/092056。はい,筆者は週1の出勤だが,その際に感染を受けている可能性を否定できないため,2週間のマスク着用,つまり,家では自室(常時換気)以外は常にマスクを着用して,家族への感染拡散リスクを減らそうと努力している。

 リビングでおしゃべりをしてツバの飛沫を飛ばす。その飛沫の中にウイルスが潜んでいる。ということは,その人は外部で感染を受けて,それを家の中に持ち込んでいることになる。リビングやトイレ,洗面所をきれいにしても,そもそも感染源が家の中にいる状況は,感染拡大対策にはならない。まず,ウイルスを受けないように自衛することと,家の中に持ち込まないこと,ウイルス感染していることを前提とした感染拡散防止策としての『おうちマスク』など,あらゆる対策を講じなければ,家族への感染を防ぐことはできない。

 一見さんのお客が30分滞在するだけのお店や,数分で処理が終わるスーパーやコンビニのレジでさえ,ビニールシートでのウイルス飛散防止策や定期的な拭き取り,並び列の間隔開けなどの対策が取られている。これに対して家族は,家という閉鎖空間で数時間~数十時間,濃厚接触状態にある極めて感染リスクの高い環境にある。ここで対策が行われていないこと自体がおかしいと感じている。

 もう一つの疑問点は,乾いた布巾による拭き取りである。ウイルスは乾いているので,濡れた布巾では広げて定着させてしまうだけだ,という説明だったが,本当にそうなのだろうか。これが正しいとすると,世の中でアルコール拭きや次亜塩素酸ナトリウム溶液,食器用洗剤による拭き取りが常識的に行われているのがすべて間違いということになるのではないか。また通常は拭き取ったら廃棄できる紙ナプキンで拭き取ることが推奨されているが,乾いた布巾で拭き取ることが正しいと言えるのだろうか。

 次亜塩素酸ナトリウムと名前の似た「次亜塩素水」の噴霧がウイルスには効果がないことが立証された。医療用マスクとしてのN95マスクと名前の似た「KN95」マスクが,医療用マスクの代替にはほとんどならないことも証明された。時間はかかるかもしれないが,やはり科学的な立証は必要である。

 現在のマスコミは,ネットで情報を検索して,もっともらしい情報を発信している情報源を取り上げ,もっともらしく番組を構成して情報拡散する。これをまた知識のないゲストやコメンテーターが感心したり批判したりして番組を盛り上げる。昨今,NHKまでもが大量の芸人を司会に受け入れ,さらには民放と同じような芸能番組を提供するようになった。基本的な番組企画が外部からの持ち込みなのだから仕方がないという現状だろうが,あまりにも悲惨な番組構成になってしまったと思っている。