jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

ワクチン予約に「正義」はあるのか

高齢者向けのワクチン接種予約が始まって半月。電話がつながらない,Webもつながらない,電話予約の前にWeb予約で枠がいっぱいになる,などなど,やり方がまずいことは明らかである。

 コンサートチケットの予約システムでも,実は同じことが起きている。オリンピックのチケット予約システムも同じである。回線が1本しかないと仮定する。1本目の電話やWeb予約がつながったあと,次の人がつながるのは,1本目の手続きが完了し,通話,通信が終わってからである。これが1分で終わったとすると,2人目は最初から1分後に最初につながった人ということになる。決して,1本目の電話がつながった直後の0分01秒後に電話をかけた人ではない。この1分の間に何回,何十回,いや何万回電話をしてもつながらない。たまたま1人目の手続きが終わった次の瞬間につながった人が2人目になる。

 19万人に申し込み案内が発送されて,予約スタート時点で予約をしようとしない人はいない。つまり,仮にそれぞれの接種予定者が1回ずつ電話したとしても,受け付け開始時には19万コールが集中することになる。もちろん1回線であるはずはないのだが,それでもせいぜい20回線ぐらいだろう。単純計算でも,1回線あたり約1万コールが集中することになる。よく回線逼迫でダウンしなかったものだと思う。

【追記】5/3には,横浜市のワクチン予約においてシステムがダウンした。

 さらに問題があるとすると,予約をしようとする人が,1人1回線ではないことである。電話回線のほかにパソコンを使ってネット回線も使うだろう。さらに,家族,友人,親戚などに頼んで,電話をかける人もあるだろう。アルバイトを頼む人も出てくるだろう。

 さらに,年配者はムリかもしれないが,ソフト(プログラム,スクリプト)を使って連続して電話をかけ直したりWebアクセスする方法を駆使する人も出てくる。こうなると,手動では5秒に1回しかできない操作が1秒に1回できるかもしれない。1回線当たり,1万コールが10万コールにもなってしまうかもしれない。

 宝くじじゃない。全員が順番に受けられるシステムなのだから,順番に指定したらどうなのだろうか。3週間後には2回目をきちんと打ってもらう必要があるとして,それも管理できるのか。本人の自己申告で大丈夫なのか。管理されているのか。

 某芸人が,スタッフ全員で予約してみて予約が取れなかったという。超有名人なので,仮にスタッフが10人でほぼ全員が若者だったとして,本人よりもキーを押したりするスピードは速いだろう。これほど恵まれた人は一般の人ではありえない。そんな格別の環境の人でも,予約が取れなかったという。

 実に,住民をないがしろにした仕組みでないのか。1人当たりの申し込み頻度にも人によって差がある。これを「公平」「平等」と言っていいのか。

 しかも,電話回線やインターネット回線もムダに逼迫し,場合によっては回線や予約登録システムがダウンする危険もはらんでいる。ワクチン接種のクーポン券に思う自由社会の良し悪し - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/2/18。ワクチン予約が始まって,危惧していたことが起きたので,改めてシステムの提案,進め方の提案もしていた ワクチン接種データベースの仕様を提案 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/4/23。データベースを人数分確保し,受診可能な日をすべて申告してもらい,これをあとは年齢順や基礎疾患の程度の順に,上から順番に指定していけば,1900人分なら1900人分の連絡をすれば済むのである。なぜこの方法が採用されないのか,不思議である。認証にマイナンバーとQRコードを使えば,間違いも起こらない。

 筆者宛にクーポンが届くのは連休明けだろうか。やはり同じようなイライラした方法で予約するしかないのか。まったく国民,住民をバカにしたやり方だと思うのである。