jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

電動キックボードもドローンと同様の「飛行禁止空域」を設けるアイディア

筆者は,つい勢いで小型のドローンを買ってしまった。室内でも天井や壁にぶつからないようなセンサーを搭載しているというのだが,なかなか試す機会がない。

 屋外で飛ばそうにも,ドローンには航空法で定める飛行禁止空域が定められている(地理院地図 / GSI Maps|国土地理院)。都心から半径30km圏内はほぼダメ。筆者の家からは1kmほど移動すると,この飛行禁止空域から外れる場所があるのだが,その土地で飛ばせるとは限らない。それぞれの土地の所有者に許可を取らないといけない。

 部屋の中で一度飛ばしてみたら,天井に達する前に照明の引き紐に引っかかってしまった。どうやって遊ぶか,これからまだ検討しなければならない。

 さて,2023年7月1日に電動キックボードに関する法律が変わり,16歳以上で免許なしで車道走行・歩道走行ができるようになった。1ヶ月半が経過した。7月の違反件数は352件,信号無視が5割,歩道への進入や逆走などの「通行区分違反」が3割,人身事故が8件だという。

 信号無視は,自転車でも同様に多い。特に,交差点ではない横断歩道だけの信号で横断歩道に突っ込んでくる自転車はまことに危険なのだが,なぜか停まらない自転車が多い。免許のない電動キックボードでも,同様の気持ちで突っ込んでくるのだと思われる。交差点での信号無視は,自転車なら事故を回避できるが,電動キックボードではスピードが出ないため,非常に危険である。

 住宅街で交通量が少なく,歩道のない道なら,自転車並みに便利な移動手段だと思う。しかし,国道を含む幹線道路では,自転車同様,歩道での走行が可能なら歩道を走るべきだが,歩道走行は時速6kmと遅く,とても守っているとは思えない。一方,車道を走ることはクルマとの接触,路肩の段差や障害物,ゴミなどがあり,非常に危険である。スピードが出ないから回避することもできず,ブレーキを掛けたときの安定性も低く,転倒の危険も高い。ヘルメットは着用自由なので,ますます危険である。

 とにかくまず,クルマで移動するような行き先に電動キックボードで移動するのはムリだと思う。クルマにも迷惑を掛けるし,自分自身もケガの危険性が高い。クルマの代替を考えるなら,自動二輪,あるいは原付きかロードバイクなどの自転車を選ぶべきだろう。

 この条件を考えると,都内から半径30km圏内は交通量が多すぎるため,ドローン同様,「乗車禁止領域」とすべきではないかと思う。通勤に使えば交通費を浮かせられるなどという試算があるが,とんでもないことである。絶対に通勤に使うべきではない。

 あくまでも市街地の近距離移動の手段として使うべき乗り物だと思う。そうすると,荷物を積むこともできず,長距離の移動もできず,安全性も低く,クルマに対しても迷惑がかかるということになれば,10万円以上ものお金を出して購入する価値もないように思えるのである。

 筆者の家の前は私道なので安全だが,そこを出るとすぐに幹線道路に出てしまう。交通量も多く,歩道もあり,自転車の歩道通行が許可されている。仮に最寄り駅まで行こうとすると,この幹線道路の歩道と,駅前のバス通りの車道を走る必要がある。幹線道路の歩道を利用すれば,時速6kmまでしか出せないので,幹線道路を横切るための交差点にスピードを上げて到達することができない。結局,信号を待つことになる。

 一方,駅前のバス通りは,車道を走らなければならない。路線バスも走る道路である。自転車で走っていても怖い。まして電動キックボードなど怖くて乗れない。

 都心を中心とした「乗車禁止領域」を設けたとしても,今度は田舎道だと舗装が十分ではなく,凹凸も多い。安定性も低い電動キックボードは使い勝手が悪い。山道ではパワーも足りない。電動アシスト自転車で頑張ってペダルをこいだ方が,間違いなく踏破できる。ちなみに,電動キックボードでバッテリー残量がなくなっても,おそらく普通のキックボードのような使い方はほとんどできないのではないかと想像する。

 都内での使用は禁止すべきだし,幹線道路での使用も禁止すべきである。住宅街や田舎でチンタラ走る分には問題ない。つまり,ドローンの「飛行禁止空域」マップを,電動キックボードにも適用すると適切なように思えるのである。