蔓延防止等重点措置の対象県に，2022/2/3から和歌山が加わった。期間は2/27まで。
現時点で感染拡大が止まらない，との判断だろう。1/21に東京とその周辺県，愛知とその周辺県，九州3県，四国1県の1都13県の重点措置が，2/13までの期間として発令された。だが，その後，1/26から18道府県が，2/20までの期間，発令された。
本来なら，沖縄，山口，岡山の3県，続く1都13県の重点措置の間に押さえ込むはずだったが，園周辺県にさらに拡大した。最初の3県は，すでに2/28まで延長されており，続く1都16県もまたこれに併せて延長する，という案が検討されているという。
感染の中心で最初に取った措置。その周辺で時差で取った措置。いずれもピークアウトしていないのに，中心付近の措置を先に解除することができない。だから延長して周辺に合わせる，というのが理屈なのだろうが，ほかに打つ手がないから延長する，としか思えない。
重点措置の規制対象が飲食店だった。結局その措置が功を奏しなかった，ということであれば，別の措置に切り替えた方が飲食店も納得する。緊急事態宣言というのも，もう言葉の効力がなくなっている。蔓延防止？--現在の感染「急拡大」状況は「すでに蔓延」と言える。「オミクロン株拡大阻止措置」とすべき - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2022/1/20 と書いたが，「拡大防止」にも失敗してしまったので，次の手を打たなければならない。
「人流を抑える」というキーワードは何度となく聞いてきたが，公共交通機関が結局何の具体的な感染者移動阻止対策を打ってこなかったことが，拡大防止を防げなかった大きな理由である。第4波のときに 「緊急事態宣言」「蔓延防止等重点措置」を延長しても意味なし。公共交通機関の乗車時の全員抗原検査で対応 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/5/6 と提案していた。さらにその1年も前に 2週間の完全封鎖でケリをつける！！ - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2020/5/2 と提案している。
緊急事態宣言にしても重点措置にしても，期間を限定している割に人流抑制をしていないから拡大阻止ができなかった。それで延長延長を繰り返したので人心が離れて行ってしまい，ますます効果がなくなった。同じワードを持ってきて，同じ内容で進めても，もう誰も言うことを聞かない。
デルタ株による第5波では，ワクチンの2回接種による感染罹患防止効果は顕著であり，ワクチン接種証明または72時間以内のPCR検査陰性証明，いわゆるワクチン検査パッケージに基づく公共交通機関の利用制限が有効だったのに，これを実施しなかった。オミクロン株による第6波では，ワクチン2回接種でもブレークスルー感染が起きるため，残るブロック手段は「72時間以内のPCR検査陰性証明」または「抗原検査陰性証明」による公共機関の乗車制限しかない。
いずれかの「陰性証明パスポート」がなければ電車に乗せない，という対策については，何度も提案しているのに一度も実現していない。空港ではこの措置が取られているがすり抜けてしまうケースもあった。特に2021年11月末にオミクロン株の世界的な感染拡大が分かった際の，岸田首相の判断は正しかったと思う 鎖国批判はあるかもしれないが勇断と評価--南ア側も冷静に成り行きを見てほしい - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/11/30。それでも結局は1日5000人前後の入国があったことが，穴を作ってしまった。日本の公共交通機関で「陰性証明パスポート」での移動制限をしようとすると，かなり多くの通勤者が不満を持つだろう。しかし，市中の薬局での無制限な検査より，公共交通機関の改札口で阻止する方が，よほど合理的である。検査キットをどうしてそこに集中できないのだろうか。
本来は，乗車駅で分散して検査パスポートの確認および検査を行うことが望ましいが，ターミナル駅で集中的にチェックすることもありえる。この場合，すべての都内への乗り入れる電車を中止し，ターミナル駅の改札内でチェックする。基本的には，山手線に接続するところですべての電車を止める。東海道線も新幹線も品川までで止める。
何だか暴動でも起きそうな感じだが，それが嫌なら自家用車で通勤するか，テレワークするかに切り替えるしかないだろう。
措置の延長ではなく，より行動制限のある「免除枠つき移動制限措置」を提案し，2/14からの適用の準備に入ることを提案する。もっとも筆者の予測では，本日2/3に全国で10万人を数えたあと，下降傾向に入るので，このまま2/13で解除できるのではないかと考えている。
