jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

日本のCOVID-19はどうなるかの筆者的予測--政府製パッケージ導入が第6波を誘発すると予測

2021/10/1にCOVID-19の緊急事態宣言全面解除で,人流が増え,飲食店での酒類の提供が始まり,営業時間も延びた。イベントも人数制限が緩和された。筆者はその2週間後,10月中旬過ぎには感染確認者数がリバウンドして第6波に突入すると予測した COVID-19第6波の筆者的予測--10/15に増加に転じる - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/10/.2。その予測は今のところ外れている。リバウンド予想から1ヶ月経過した現在も,北海道など一部の地域を除いて実効再生産率は1以下をキープしており,低水準で推移している。

 専門家は,季節的に寒くなることもあり,いつ爆発してもおかしくない,と常に注意喚起をしている。これまでどおり,マスク,手洗い,ソーシャルディスタンシング,黙食などを継続するように呼びかけている。一方で,ワクチンパスポート(日本では「ワクチン・検査パッケージ」)をようやく機能させて,さらなる行動緩和を進めたい意向である。

 海外では,飲食店やイベントの解禁のためにワクチンパスポートを利用した。ワクチンの2回接種あるいはPCR検査陰性で入場の対象を制限した。会場内では,マスクなし,応援あり,会場周辺では飲酒もあり,という状況だった。

 やはり,ワクチンパスポートだけでは十分ではないのだろうか。店単位,イベント会場単位でのホワイトロックダウンでは範囲が狭いのではないだろうか。

 ワクチンパスポートアプリが乱立している。本来は,デジタル庁が開発を進めている政府のワクチン接種証明アプリが個人情報保護も含めて望ましいが,緊急事態宣言全面解除には間に合わなかった。EU方式のワクチンパスポート-日本採用か - jeyseni's diary 2021/6/7 と思っていたが,この頃に採用を決めていれば,悠々間に合ったはずである。

 民間企業としては,接種証明アプリ「ワクパス」の提供を発表したICheck(一般社団法人メディカルチェック推進機構との共同運営,iPhone用がリリース済み。利用は無料),独自の接種証明アプリ「PASS-CODE」を開発した凸版印刷(2021/12リリース予定。利用料金は不明)が先行して開発していたが,11/18にはブルーブックスが「ワクチン・検査パッケージ」完全対応アプリ「depota(デポタ)」をリリースした(利用料金は月額1000円)。

 東京都はLINEを利用した「TOKYOワクションアプリ」を11/1から運用開始した。同じくLINEを利用した接種証明を「ぐんまワクチン手帳」を10/13から群馬県が導入した。国,デジタル庁は,結局「用無し」になるのか。月額使用料さえ取る企業まで進出してくる事態を招いたことに対する説明も,いっさいない。

 海外の例から類推すると,ワクチンパスポートの提示だけでのフリー行動は,感染拡大を止めることはできない。結局,ワクチンパスポートなしでも,マスク,手洗い,ソーシャルディスタンシング,黙食,換気,アルコール提供の制限,という日本型の行動制限に軍配が上がっていることになる。

 もっとゾーンを拡大して,東京都全体をホワイトゾーンにするために,公共交通機関の乗車時のパスポートチェックが必要である 「緊急事態宣言」「蔓延防止等重点措置」を延長しても意味なし。公共交通機関の乗車時の全員抗原検査で対応 - jeyseni's diary 2021/5/6。これは第5波拡大前に提言した内容である。

 現在,感染がかなり抑えられているが,今の程度のワクチンパスポートによるホワイトゾーンでは,マスクなし,アルコール提供による第6波は起きると筆者は予測する。逆に,ワクチンパスポートが乱立している現状では,一律的にマスクなし,アルコール提供を店側が実施できないため,ワクチンパスポートは「結局どれも中途半端で,マスクは外せない」という心理を国民が持つことで,第6波は来ないという予測も立てられる。皮肉なことだが,おそらく国やデジタル庁が管理する「政府のワクチン接種証明アプリ」が出てくると,cocoa同様,ごく一部の人しか使わず,そのころには政府は全面的に「マスク不着用でも可」などと言い出すことで,第6波をかえって誘発するのではないかと懸念する。

 ちなみに,今のような低水準が続くと,3回目のワクチン接種や小学生以下のワクチン接種を控える動きが出てきて,そこにタイミングを合わせて第6波が起きることで,再び大きな山になると予想している。時期は2022年1月20日ごろから増え始めると筆者は予想し,その山は第5波と同様,ただし重傷者,死亡者は第5波の1/10程度になると予想する。しかし,病床確保は引き続き実施していないと,また在宅療養者が増える。在宅療養者が増えるのに比例して,死者数も増えると予想する。

 とにかく,政府は国民に「マスク着用」を2022年中は推奨してほしい。安易に外すことを宣言しないでもらいたい。政府製パッケージの導入のタイミングで,どうもマスクなし宣言をしてしまうことで,かえって第6波を招いてしまうことを心配している。

 そして,マスク着用をベースとするモデルがベストであることを,世界に発信して,改めて「日本の奇跡」を証明すべきだろう。