jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

「立ち往生」を言い換えたい--「交通閉塞」でいいのでは

大雪になると、メディアで聞かれるのがクルマの「立ち往生」と「雪化粧」という表現で、何かほかに言い方はないのか考えてみた。

   立ち往生というとの、弁慶が矢を無数に受けてもビクともせずに源義経を守ったという伝説が思い浮かぶ。そこから「進退窮まる」ときに使うのだが,非常に強いイメージなので、雪で身動きが取れなくなった情けない状況には相応しくないように感じるのである。

   感覚的には「交通閉塞」あたりが望ましいと思う。渋滞から停滞、そして閉塞と段階も明確に見える。「大雪によって交通が抑制・抑止され、道路・クルマの閉塞が起きている」でどうだろうか。

   同じように、今回のような大雪で被害が拡大している最中に「〇〇も雪化粧しました」などというのんきな報道は、被害を受けている地域の人には耐えられないのではないか。ここは、「〇〇も雪を被り寒そうです」ぐらいの表現にアレンジできないものかと、感性を疑ってしまう。

   何か事件があれば「警察・消防は原因を探っています」と報道される。これもいつもニュースの最後の決まり文句のようになっている。調査するのは当たり前であり,わざわざ繰り返すこともないと思える。まるでパソコンで自動作成したような文面である。AIなら,言い方を変えてみるなどという提案がありそうだが,指示どおりにしか読んではいけない仕事だから,仕方がないのだろうか。

 「往生」というのは,死ぬ,という意味が元にある。「立ち往生」は,立ったまま死ぬ,と直訳できる。類語辞典を見てみても,ちょうど置き換えるのに適当な言葉がないことも事実のようである。しかし,あまりにも安易に言葉を使っているように思えてならない。もっとも,昨今の小説のように意味のわからないタイトルや登場人物名,場所が描かれたり,若者言葉と称して安易な短縮語が蔓延したり,そういった文化が新しい日本語だとすると,それはまさに「ガラパゴス」だと言わざるをえない。