jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

AI は人間の作業の効率化に使うべきで、人間の思考や創造の邪魔をしてはならない(という持論)

世の中、AI 文章作成ロボットのChatGPT などの話題で持ちきりである。

   筆者の持論としては、ことばの寄せ集めをありがたがるのは、人間の思考や創造を捨て、さらに愚弄するものである、と考える。

   AI にはもっと適した使い方があるはずである。たとえばすでに実現しているが、写真から被写体を切り抜いたり、背景の不要なモノを消したりする機能も、AI の考え方が使われている。一般に切り抜き作業は、ベテランのデザイナーが手作業で輪郭をトレースしてきた時間のかかる作業である。AI 画像処理はこれを1分ほどでほぼ完璧にこなしてしまう。コラージュを作る場合は何十点もの切り抜きをしなければならず、単純作業は無駄である。

   かつては、写真の切り抜きはできるだけポイント数を減らすためにベジェ曲線でトレースしてきた。たとえば丸く切り抜くなら、ベジェ曲線な2点で定義できる。これを点の集まりだけで表現するなら無限の数の点が必要になり、ファイルサイズも膨大になった。コンピュータの能力が低く、メモリーの容量もない頃は、頭を使っていたのである。

   今や、コンピュータの処理能力も記憶容量も通信速度もかつての数万倍になり、「無限の点の集まり」で切り抜いても問題なくなった。ならば、あとは時間短縮が価値を持つ。こういう用途にAI は使ってしかるべき技術である。

   言葉を考える作業は、人間だけに与えられた特徴である。頭をひねってアイディアを生み出すことが人間である。これを放棄するのは、退化に他ならない、と筆者は考える。

   それよりも、天気予報や地震予測などのカオスの分野でAI を使うべきだろう。また、映像解析、特に監視業務でのAI 利用は優先すべきである。何しろ、いつ起きるともしれない犯罪や事故、その犯人の行方などの探索のために、長時間の映像を分析する必要があるが、変化の少ない映像を長時間見続ける作業は人間には限界があるからである。すでに実現しつつある分野だが、もっと広まってもいいだろう。

   とにかく、最もプリミティブなテキストの分野でこれほど大騒ぎすること自体が異常だということをまず感じてほしいし、この波に飲み込まれることが人間の知恵の放棄であると認識すべきである。おそらく、ゲームに飲み込まれている人と同様、洗脳されることになると思うのである。