日本人女性は、どんどん美しく洗練されてきているように感じる。
これに対して、日本人男性の上半身のムチムチ化と薄毛がやたらに目立つようになったと感じる。
戦後の高度成長期のジャパニーズビジネスマンの姿は、黒縁メガネに手提げのビジネスバッグ、そして痩せギスで出っ歯、といった卑屈なイメージだった。しかし、今の日本人男性は、ぶっとい腕に盛り上がった肩、はち切れそうな胸板と、ムチムチの上半身のイメージしかない。まるでラグビーやプロ野球の選手のような、肩で風を切って歩くようなスタイルに見えるのである。
スポーツマンのように突進力、破壊力も持っているので、筆者などはぶつかったら吹っ飛ばされてしまう。おまけに中身のたっぷり入ったデイパックで容赦なく押しつけてくる。体重が乗っているし、バッグの角や延びた肩ヒモの端なども飛んでくる。まったく周囲には無頓着である。
初めて西洋人と握手をした時、その手のひらの大きさと厚さ、力に驚いたものである。そしてハグも息ができないほど強かった。これではいけないと、以後は握手もハグも思い切り強くするようにしている。コミュニケーションの基本だった。
しかし、今の日本人男性のムチムチ感は一種の拒絶感を感じる。吹っ飛ばすぞ、といったワガママな印象があるのである。
これに加えて、垢抜けない服装、猫背の悪い姿勢、そしてだらしないヒゲや髪型も気になる。ハゲや丸刈りの割合が1/3ほどもある気がする。
少なくとも、異性に対して失礼だろうし、人生を捨てたようにも見えるし、さらに犯罪を犯すのではないかという匂いまで醸し出していると感じる。
男性ももっと自分の外見に責任を持つべきではないか。経済が厳しい時こそ「武士は食わねど高楊枝」という格好づけも必要だと思うのである。