jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

ミサイルやドローンによる攻撃は,サイバー攻撃と同程度に“卑怯”な戦法--戦うなら肉弾戦に

ロシアによるウクライナ侵攻が2年近く,イスラエルによるパレスチナガザ地区攻撃からも半年が経過した。いずれも収拾の見込みが立たない。

 原因は,ミサイルやドローンによる攻撃である。戦闘当事者が戦う意志を持たないのに,攻撃を続けることができるような戦い方が取られているからである。

 第二次世界大戦までの戦いは,相手に照準を合わせて弾を打ち,相手を目測しながら爆弾を落とす,という戦い方だった。戦艦からの無差別な砲撃も,相手に照準を合わせるのは戦闘員である。最後の原爆ですら,B29から広島と長崎の街を狙って投下した。場合によっては,相手から見える場所からの攻撃である。接近戦ではないにしても,肉弾戦であり,自分も攻撃を受ける可能性が否定できないような緊張状態での戦い方であった。

 しかし,近代の兵器であるミサイルは,相手から見えない場所から放たれ,GPSで誘導されて,目標を攻撃する。攻撃を受けた側は,いわば闇討ちに遭ったのと同じである。闇討ちは,すなわち卑怯な戦法である。弱者が,強者に対して必死で抵抗するための戦法である。

 ミサイルを開発できるのは,資金力と技術力のある強者である。攻撃精度も上げ,攻撃力も高いミサイル兵器が次々と開発されている。しかも,従来はミサイルを搭載した戦闘機が,相手の戦闘機を撃墜するための高度な追尾性能を追及していたが,戦闘機戦はハリウッド映画だけの話であり,いまや対戦闘機ミサイルはほとんど使われない。

 巡航ミサイルと呼ばれる,長距離を飛び,GPSでコントロールされる。闇討ち用の武器である。

 一方,同じように遠隔操作でGPSで制御でき,ある程度の攻撃力を持ったのが,ドローン兵器である。ミサイルが製造するのに1本数千万円かかるのに対し,ドローン兵器は数百万円と圧倒的に安い。軽量で,航行スピードはそれほど速くないが,航続距離はほぼ変わらない。弾頭の威力は小さめだが,数を作ることができる。複数機によって広範囲の目標を同時に攻撃することで,ミサイル以上の効果を出すこともできる。

 ドローンが世の中に登場したとき,厄介なものが発明されたと思った。人の生活領域の上空を自由に飛ばれたら,まず落下の危険があることと,搭載したカメラによってプライバシーの侵害が起きることを懸念した。まさか,このドローンが,自爆ドローンとして戦争で無人の神風特攻隊として使われるとは思わなかった。

 神風特攻隊は,戦闘員が飛行機に乗り,相手を狙って自ら突っ込むという攻撃方法である。しかし,ドローンによる自爆攻撃は,いわばコンピュータに制御された攻撃であり,攻撃する側に何の心の痛みも感じない。

 ケンカはタイマン(1対1)である。荒野の決闘もルールに従って1対1で行われる。サムライもニンジャも接近戦である。戦いを競技に置き換えたあらゆるスポーツも,眼の前の相手と闘う。力を競い合って,勝ち負けを決めるのである。

 戦争も,基本的にはタイマンで勝負を決めるべきである。攻撃する相手は,軍事施設であり,軍隊であるべきで,一般人,民間人を巻き込むことはルール違反のはずである。

 したがって,ミサイルやドローンによる攻撃は,相手の見えない戦いであり,これはもう戦いとは言えない。まさに「侵略」である。さらに,一般人,民間人を巻き込むことは,「卑怯」と言って差し支えないだろう。

 当初のロシアによるウクライナ侵攻は,侵略である。しかし,現在進行系のウクライナによるロシアへのドローンによる反撃は,市民を巻き込んだ逆侵略になっている。

 イスラエルによるガザ攻撃も,侵略である。あるいは「征服目的」と言ってもいいかもしれない。逆にハマスの反撃は,ガザ住民を盾にした「卑怯」な戦法である。

 もちろん,かつてのアルカイダによるアメリカへの同時多発テロは,一般人を巻き込んだ卑怯な戦法である。さらに遡って,日本軍によるハワイ真珠湾攻撃は,相手が軍艦だったとはいえ,奇襲攻撃であり,これも卑怯な戦法だったが,弱者の戦法としてかろうじて許される範囲であったかもしれない。

 今回の,北朝鮮偵察衛星打ち上げ騒動は,予告の前日の夜に行われるという奇襲作戦である。

 人間として,卑怯なやり方を許すわけに行かないというのが,筆者の立場である。犯罪も人を騙すという意味で卑怯である。ルールに従わずに,脱税したり,政治家が報告をしないなどという行為も,すべて「卑怯」である。

 そして,卑怯な奴は,すべて嫌いである。だから,ロシアも嫌いだし,民間人を,巻き込みつつあるウクライナも嫌いになった。イスラエルも嫌いだし,それを支援するアメリカも嫌いである。ルールを守らない北朝鮮は嫌いだ。ほとんどの政治家も嫌いだし,犯罪者はもっと嫌いだ。逆に,法律の網をくぐって金儲けばかりして,いい気になっている奴も嫌いだ。負け犬の吠え声と言われてもいい。みんなもっと真面目に,地球の明日のことを真剣に考えてもらえないものか。