ウクライナのゼレンスキー大統領が,ロシアの侵攻を抑えるには少なくとも300台の戦車が必要だ,と宣言し,NATO各国が戦車および戦車に準じた戦闘車両の供給に同意,2023/1/28現在でその供給予定総数が目標の300台を超えたとされている。
一方で,ロシアの戦車はすでに500台近くが侵攻を始めていると言われ,NATO各国からの戦車が実際に現地に着く前に大掛かりな戦いが始まる危険が目前に迫ってきた。
筆者としては,「戦車300台」などという規模に恐怖を覚える。地上戦だけでもまるで第一次世界大戦の独ソの戦車対決の様相を呈し始めているのに,ここにミサイルやドローンといった飛び道具が加わり,さらに旧式の核兵器が使われる可能性が高まっていると見る。すでに平和への交渉に戻れる一線を越えてしまい,後戻りができない状況になってきているのを感じる。
ロシア側も,最新鋭の戦車を投入することが予想されている。旧式戦車をいわば歩兵として進軍させ,後方から新型戦車がサポートする形で,一気に攻め込むことが予想される。これには現状でおそらく数十台しか備えのないウクライナは一気に押し込まれてしまうだろう。
そういう意味では,この時点ではロシアが有利であると考える。ならば,ゼレンスキー大統領が取るべき方法は,ウクライナ東南部の住民をとにかく退避させることである。これ以上,民間人の犠牲者を出してはならない。ウクライナ東南部が戦場になった際に,一般国民が犠牲にならないようにすることが必要であると考える。
もはや,ロシアは追い込まれたネズミである。窮鼠猫を噛むのたとえもあるように,核兵器の使用を考えるだろう。筆者としては,残念な予測を立てざるを得ない段階に来ていると感じる。早く習近平が動かないと,人類が地球を滅亡させる方向に動いてしまう。